25日、東京地裁は統一教会に対する解散命令請求で、教団の解散を命じる決定を出した。高額献金の要求や霊感商法が繰り返されており、賠償責任を認めた判決は32件にのぼり和解や示談を含めた被害規模は約204億円にもなる。教団が長年にわたって信者やその家族らに対し、高額献金や物品購入をさせ多額の財産的損害や精神的苦痛を与えてきたという理由で解散を命じるというもの。
この統一教会が大きく批判を浴びたのは2回目。最初の時には、有名女性芸能人たちが合同結婚式で挙式するというショッキングな報道から始まって、その時に壷や宗教的な物を高額で売りつけていることも大きな批判を受けた。信者だった芸能人の娘を、統一教会から奪還するという有名作家の父の戦いも大きく注目されたものだった。教団の成り立ちや日本人を搾取する対象としか思っていないようなやり口には怒りしかなかった。それでもその時はマスコミも含めて大騒ぎになったものの解散命令の声は出なかった。
そして今回、安倍元首相暗殺犯の動機が、統一教会に親の入信で苦しめられた恨みを晴らすということでマスコミが大騒ぎになり、今回は政府が実際に解散命令に向けて動いたことで裁判になったもの。その第一審の結果が出たということだ。私個人的には、他国からの日本人を食い物にするような宗教なんてものが広がるなんて、とんでもないことだと思っている。さっさと消え去れと思ってもいる。一度大きな騒ぎになって、問題性も明らかになっているのに集会で政治家が挨拶をしたことは安倍氏を含めて間違いだったと思う。
だからといって、これで解散命令が通るというのもどうかなとは思っている。過去に解散命令が通ったオウムの殺人や寺の霊視商法と同列で解散させていいものかどうかは、かなり微妙な問題ではないかと思っている。過去の2件は明らかな犯罪行為で疑いの余地はないが、今回の件については信者自身が自分の意志で献金しているという点で疑問点もある。
また、宗教の自由という点からも問題はあると思う。もちろん、解散命令が出たところで各種の優遇措置が受けられなくなるだけで宗教自体は継続していくことは可能で、オウムですらも名前を変えて継続している。統一教会にしても、これだけマスコミに連日のように狂ったような批判を浴びながら今でも信者でいる人たちは今更信心を止めることはないだろう。
問題だと思うのは、日本での信者数が多く見積もっても5~6万人の統一教会だけがこの手の執拗な勧誘や献金で叩かれて解散命令まで行った過程だ。オウムですら逡巡された解散命令が簡単に政府から出た過程は、安倍氏暗殺犯への同情的世論の形成そのものであり、その中でマスコミによってたったの6万人の宗教が国政を左右したかのような過大な扱いを受けて、マスコミ論調の流れであっさり解散命令までいったという怖さが問題だと思う。
日本の法曹界は、いわゆるマスコミの論調から離れることを極端に嫌う傾向があるので、今回の解散命令が出たこともある意味想定内とも言える。先日の兵庫県知事に対する第三者委員会の報告書も、その多くのパワハラ等が無かったとしながらも、極僅かな発言をあげつらってマスコミの論調にすり寄る結論としている。これは怖いことだと思う。東京地裁での審理は、双方の意見を聞く審問や書面のやりとりが交わされ非公開で進んできた。非公開でいいのだろうか。
そして、これで解散命令にするのならば、もっと酷い宗教法人についても解散命令を出してほしいと切実に思う。そこには、政治家もマスコミもだんまりを決め込んでいる。だから、今回の解散命令には快哉と共に、物足りなさや疑問を感じるのです。






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