トランプ大統領と石破首相の電話会談が行われた。時間は25分ほどで、日本からは強い懸念を伝えるとともに担当閣僚間での協議を続けることで合意した。挨拶に5分、通訳が入るので残りの20分を半分にするとたったの10分ほどのやりとりに過ぎない。とりあえず、電話会談をしましたよという中身や実効性のない、マスコミ向けの「やってる感」だけのものに終わった。
そもそも、石破首相が野党にどうしようかなどと党首討論して聞いている段階で、こいつは本当にどうしようもないなとため息が出た。この期に及んで、れいわにまで聞いてどうするんだ。野党に聞いても、国益よりも選挙しか考えていない無責任な意見しか出るはずがない。マスコミ向けのポーズなのだろうが、船頭多くして船山に上るそのもの。トランプ関税が示されてから少なくとも1ヵ月はあったはずなのに、政府が方針も示せないのではお先真っ暗だ。
これまでの、日米貿易摩擦は大きなもので2度あった。70年代の繊維に始まった摩擦は、日本側の政治決断により自主規制という形で収束した。2度目は80年代にジャパンバッシングにまで至った。それは、86年に出された前川リポートでアメリカの要求に応えて、公共投資の拡大と民間投資の拡大を促す規制緩和の推進を約束し実行していったことで収束していった。また、89年以降は日米構造協議が行われ、94年以降は年次改革要望書がアメリカから出されるようになった。
今回のトランプ関税は、確かに単に日米だけの問題ではないという点では異なるが、根本的な構造は日米間の貿易不均衡が問題だということには変わりない。これまでは、海外に生産拠点を移すということで制裁から逃れてきた日本企業だが、今回は全世界的に関税をかけたのでそれはできない。要はアメリカ国内で生産しろというメッセージに他ならないのだと思う。
今回の件で、日本のマスコミは報復関税について世論調査で聞き、関税で報復すべきという意見が大多数だと繰り返し報じている。しかし、これまでの歴史は、常にアメリカの要望を日本経済が影響を受けすぎない様に緩和しつつ受け入れるという方向で解決してきた。日米間の貿易規模や依存度を考えれば、従属的と言われようがアメリカに報復関税とか正気の沙汰ではないのは明らかではないだろうか。日本のマスコミの言うことは、本当に中国に利するような事しか言わないなあと呆れるしかない。
私が想像する道筋は、結局のところアメリカ側は日本は貿易も防衛もタダ乗りだという認識なのだから、とりあえず防衛機器の購入で貿易黒字を削減しトランプ大統領の任期をやり過ごすというものなのだが、マスコミの方しか向いていない無能な男はどうする気なのだろう。





