おおさか佳巨 街頭演説のブログ

減価する地域通貨ですべての改革

自然主義経済は夢物語か

2007年07月21日 12時20分43秒 | 財務金融
平和党の提唱する自然主義経済について、「大事なことではあるが、まるで夢物語だ。」と言う人が多くいます。

通貨が時間と共に減価することは、ありえない常識であり、このように経済システムを転換するのは難しいだろうということです。

では、私はこういいます。今われわれが生きている経済社会の常識というものが、いかに正しくないか。そしてすぐに限界に達するだろうということを言うのは極めて簡単だと。

ミヒャエル・エンデは、『欧州知識人との対話』でこのような発言をしています。

「ある人が西暦元年に1マルク預金したとして、それを年5パーセントの複利で計算すると、現在その人は太陽と同じ大きさの金塊を四個分所有することになる。一方、別の人が、西暦元年から毎日八時間働きつづけたとする。彼の財産はどのくらいになるか。驚いたことに、1.5メートルの金の延べ棒一本にすぎないのだ。この大きな差額の勘定書は、一体誰が払っているのか。」

太陽の直系は地球の100倍以上あります。
この地球上のどこに太陽四個分の金塊がありますか。計算があわなくなるのは当たり前です。

そして、今、働いても働いても満足な暮らしができない人々があふれてきました。まさにこれは資本主義の限界が近づいてきているのです。

2000年働いて金の延べ棒一本得た人が何千兆人いても、一人で太陽四個分の金塊を稼ぐ人をまかなうことはできないでしょう。ここには膨大な差額が存在しており、そのようなものは返済できなくなるのは当然です。

したがって、夕張市が財政破綻するのは当然であり、たとえ国民新党が単独政権をとったとしても、資本主義が続く以上、格差社会はどんどん広がります。共産党が政権をとっても政府型資本主義たる社会主義ですので全く変わりありません。

つまりは現代の常識のほうが夢物語であり、無謀な冒険なのです。それから考えれば、自然主義経済は無謀な冒険ではなくて、普通に考えられたものであり、今後地球環境が悪化していく中において、経済が環境を食い尽くすことを唯一阻止する方法なのです。

プラス利子を前提にしている以上、地球環境問題は解決されません。リサイクルなどはかえってエネルギー負担を与え、経済コストも増すばかりです。

なぜこのようなことが起こるのか。太陽四個分の金塊が存在すると仮定してその金利負担を誰かがしなければならないがゆえに、2000年働いても金の延べ棒一本にしかすぎなくなるのです。

架空の富を作り出し、それが実際の負担として、貧乏人に重くのしかかるのが資本主義の制度です。

ネットカフェ難民を救うにはどうしたらいいか、格差社会をどうしたらいいか、各政党は競ってマニフェストを出していますが、どの政党にも回答はありません。

年金問題も、自治体の破綻も、財政赤字もそうです。彼ら既成政党全ては、利子がプラスであることは当然であり、お金によってなんにでも換えられるということを認めているがゆえに、何にも解決しないということに気づいていないのです。

自然界に存在するものは、ある程度のところまで成長したならば、それを維持するだけに変わります。しかし、資本主義のやっていることは永遠の成長です。小学生のときより高校生がバカスカ食べるのは当たり前ですが、中年になったら高校生のときよりももっと食べようとするのが資本主義の仕組みです。このように成長しようというのは、自然界ではがん細胞しかありません。がん細胞は最終的には仲間同士でどんどん争いをして滅びます。

だからここいらで資本主義のルールを変更しないと、ますます貧困者を生み出し、そして貧困な国家は次々に侵略戦争をしなければ成り立たないようになります。

こんな簡単な事をなぜ政治家はわからないのか。いまだに護憲だ改憲だ、小さな政府だ大きな政府だ、私の信じている宗教は正しくておまえのは間違いだと、冷戦構造のまま彼ら旧来の政治家たちはもめていますが、そんなところには日本の道筋はありません。自然主義経済は、そのような今までの旧来の論争を打破し、二極の対立を無意味なものにします。つまり自然主義経済でそれらは解決が可能だということです。

たとえこの二極論争のどちらかが正しくてどちらかが間違っていたとしても、日々海面は上昇しており、人類がこの地球上に住めなくなることが近づいています。そんな状況の中でも彼らは言い争うのでしょうか。その言い争いができるのもこの地球があって、食べ物があって、エネルギーがあってこそできるのではないですか。空気が吸えない状況になっても、まだそんな討論をしたいのであれば勝手にやればよいのです。

既成政党やそれに準ずるミニ政党こそイカレているのであって、平和党はまともなことを言っていると私は自負しています。彼らがこれを知らないがゆえにイカレざるをえないのです。でも、今までにないことを言い出すと、変人とのレッテルを貼るでしょう。だからこっちがアホ扱いとなります。

しかしながら、よく考えてみれば答えは明白です。私たちは現行制度を存続させて生きつづけることが不可能であることを。


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