平方録

身辺をつれずれに

ボクの夏は終わってしまった

2018-08-04 06:09:35 | 随筆
わが家に8日間滞在した姫を自宅に送り届ける途中、上野動物園に寄り道をする。

パンダのシャンシャンに会いたいかと聞くと間髪入れずに「会いたい! 」いうものだから、炎天下に少々並んで待つことは覚悟して出かけたのだ。
と言ったって1時間も2時間も待たされるようではたまらない。ミイラになってしまうだろうから限度は3~40分だろう。
ホームページで調べると昼を過ぎるころから列が短くなるような傾向が見えていて、たとえば8月1日は正午過ぎからず~っと20分程度で観覧できているようだった

上野駅の改札口を抜けて動物園の正門までたかだか3~400メートルの距離を歩くだけで猛烈な暑さを味わったが、驚いたことに動物園正面入り口の入場券売り場の前に人影はまばらである。
春休みに姫と来た時は入場券を買うのに長蛇の列が出来ていて、入場するだけで一苦労だったのが嘘のよう。
入り口を抜けるとすぐ目の前にパンダ舎があり、さすがにそこには列ができていたが、大した長さではない。ホームページの記述どおりのようだ。
待ち時間を案内する看板には「30分以上」と表示されていたが、並んでみればわずか15分でお昼寝中のシャンシャンの愛らしい寝姿と対面できた。
幸いにも背を向けずに観覧者がいる側に体と顔を向けて眠っていたのだ。

父親のリーリー、母親のシンシンもそれぞれ両隣の部屋にいて随分あっけなく会えたものだ。
今年の春に訪れた時に屋外運動場で寝そべっている父親を遠くからチラッと見たが、わざわざパンダを目的に上野動物園に行ったのは初めてである。
ガードマンに「前の人との間隔を開けるな。立ち止まるな」と急き立てられるものだから、15分の待ち時間に対して見学時間は6~7分程度だった。
制限が撤廃され、園舎の前で好きなだけ見られるようになる日がやって来るんだろうか。
何せ〝人寄せパンダ〟という言葉も出来ているほどだから、いつになっても人気は衰えずに見物時間の制限も続くんだろうね。
何れにしたって、こんなに簡単にシャンシャンに会えるとは思っていなかった。それもこれも今夏の猛暑のおかげかしらん。

動物園がにぎわうのは春や秋で、暑い夏は敬遠されるのだろう。しかも今年はとりわけ暑い日が続く。
姫もボクもシャンシャンに会えたので満足し、アッチッチの園内を歩き回るのをやめ、国立博物館で開かれている「縄文」展を見ることにした。
建物の中なら冷房も効いている。

山形で平成になって発見された「縄文の女神」には一度、山形の博物館でタメツスガメツじっくり鑑賞したことがあったが、それ以来の再会となった。
一度見た人が忘れられなくなるような、現代的なとてもスマートで魅力的な土偶で、これを縄文時代の人が作ったのだと聞かされるだけで縄文の魅力に金縛りにあう気分である。
国宝に指定されている。
長野県で発見されたやはり国宝の「縄文のビーナス」は「女神」とは対照的にずんぐりむっくり型の愛らしい土偶だが、妊婦の姿をあのような像にしてしまう縄文の人たちのおおらかでのびやかな発想は実に魅力に満ちあふれている。

姫にはイヤホンガイドを渡して見学してもらったが、なにがしかは心の奥に響き、感じるものがあっただろうか。
縄文の人々のおおらかで豊かな発想が届いてくれたらうれしい。

午後3時、駅で待ち受ける母親と妹君に姫を無事に送り届けてボクの夏は終わった。




冷房の効いた部屋でお昼寝中のシャンシャン




こちらは竹をかじるお母さんのシンシン


後ろ姿


父親のリーリーは尻を観客に向けて爆睡中




思ったよりも待ちの行列は短かった




正面ゲート前は御覧の通りの閑古鳥状態




写真撮影は出口に用意されたここだけ
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