物にも魂があるって思っています…。

物にも魂？が宿る。
私が一番それを感じるのが車だ。
何年も愛情を持って乗った車ならひとしおだ。
だから、ついに買い替えとなった時には、感謝を込めて洗車し送りだす。
誰かいい人が、次に乗ってくれますようにと祈りながら…。

ある時こんなことがあった。
運転しながら、ふと以前乗っていた車のことが頭によぎり、今はどうしてるのかなぁ…と考えながら、駅の地下駐車場に下りて行った。
その数日前よりナゼか、時々その車のことが思い出され気になっていたのだ。

空いてるスペースを見つけ、車を止め降りようとした時、真向かいに止まっている車に目が引きつけられた。（えっ！まさか？）

急いで駆け寄って確かめるまでもなく、以前乗っていた車であることがわかった。番号が変えられてなかったのだ。２年ぶりの再会だった。
私は驚きと興奮でちょっぴり涙ぐんでしまった。

見ればうちにいた時より大切に扱われているようで、車体もぴかぴかしていたし、座席の辺りもかたずけられていた。どうも若者が乗ってくれているらしい。嬉しかった。スクラップにされてないことが分ったし、大事にもされている。きっとここ数日、この車のその後が気になり、心配していた私の思いが天に通じて、このような再会を果たすことができたのだろう。

私には、その車が『心配しないでいいからね。元気にしてるから。』と言ってくれてる気がした。数年間だったけど、私達家族の一員として動いてくれて、安全に守ってくれたことに感謝して別れた。用事を済ませた私が、帰る時にはもういなかったし、それから２度とそういうことはないけれど、物とだって心は通じあえると私は思っている。

こうやって書いてると、私が車好きと思う人がいるかもしれないけど、全くそんなことはない。車は格好よりも、運転しやすくて荷物が沢山載せられるものを良しとして選び、洗車だって１年に１回ぐらいしかしない。でもいつも心の中で声かけをして乗ってはいる。（ありがとうね。）とか…。（おまたせ。）とか…。

そのせいかどうかは定かでないけど、私は１２年ほど運転しているが、ぶつけられたり、事故にあったりしたことがない。もちろん怪我をしたこともない。きっと変な人と思われるだろうけど、私はきっと車が私を守ってくれているのだと、真面目に思っている。お世辞にも、私は運転が上手とはいえないのだから。

物とも仲良くしてみませんか？　きっといい事あるよ。