アメリカの債務上限問題。
先日、バイデン大統領と米下院マッカーシー議長が
基本合意したとの報道を受け、概ねこの問題については
決着したかに思われますが、あくまでも法案が採決される
までは全く気が抜けません。
昨日30日に米下院議事運営委員会が開かれましたが、
債務上限を一時停止する同法案の審議入りは7対6で
承認となりました。
同法案は31日の本会議で採決される見通しとなっていますが、
蓋を開けてみればギリギリでの審議入りとなりました。
これは直前に共和党委員2人が造反したことによるもので、
共和党内の保守強硬派はかなり反発を強めていて、
法案の通過はまだ見通せない状況となっているようです。
31日の下院の本会議をすんなりと通過した場合でも、
上院での投票は6月2日以降になるそうで、もしも下院の採決が
もたついたりした場合には、Xデーとされる6月5日に間に合わず、
再びデフォルトの危機に直面することも考えられます。
そうなれば、金融市場が再び大きく揺れることに
なりかもしれませんね。
こんにちはSSです。
まだまだ尾を引く米債務上限問題ですが、
昨晩のNY市場はこの問題を警戒し、原油を中心に
大きく下落する動きとなりました。
NY原油については、中心限月7月限が前日比4.4%超の
下落をみせ、約4週間ぶりに70ドルの大台を割り込んで
取引を終えました。
これに伴い本日の国内原油先物も大きく下落し、
中心限月23年10月限は前日比3000円超の下落となる場面も
ありました。
なお、そんな中、今週末にはアメリカの雇用統計の発表が
控えており、今後の米金融政策の行方も気になるところ。
6月FOMCので追加利上げは実施されるのか、それとも一旦
休んで7月利上げとなるのか、はたまた雇用市場の弱まりが
顕著になって、経済のリセッション警戒から前回5月のFOMC
を最後に利上げ停止となるのか。
さぁ、どうなるでしょうか。
ちなみにアメリカの株式市場にはこんな格言があるそうです。
「セル・イン・メイ(5月に売り逃げろ)」
格言通りいくとなると、6月の利上げを暗示しているのか?
今後発表される米経済指標は要注目です。
それではまた。