はなバルーンblog

藤子不二雄や、好きな漫画・アニメの話がメイン(ネタバレもあるので要注意)

高岡・氷見ひとり旅(後編)

2012-04-27 20:43:32 | 藤子不二雄
前編からのつづき)


 高岡・氷見旅行の二日目・4月15日は、高岡からJR氷見線に乗って、氷見を訪れた。

 氷見駅から少し歩くと、駅前通り商店街の「潮風通り」が、ある。今回は、まずこの通りを北上した。潮風通りには安孫子先生キャラデザインの「ブリンス」をはじめとする魚介類キャラ「サカナ紳士録」モニュメントが設置されている。さらに、前回訪れた時と違ったのは、サカナ紳士録だけでなく、『忍者ハットリくん』の登場キャラクターもあちらこちらに描かれていた事だ。Aキャラがどんどん増殖中という感じで、藤子ファンにとっては非常に楽しくて嬉しい通りだと言える。

 潮風通りを北上すると、氷見漁港へとたどり着く。漁港に隣接して「氷見フィッシャーマンズワーフ 海鮮館」と言う施設があり、ここにも安孫子先生デザインのキャラクター「ひみぼうずくん」の像が設置されている。潮風通りともども、ファンなら廻っておきたい場所の一つだ。



ひみぼうずくん


 氷見漁港近くの店で昼食をとった後は、行きとは逆に南下して、漁港と氷見駅との間の安孫子先生にまつわるスポットを訪れて廻った。

 まずは、商店街の中にある「氷見市潮風ギャラリー」で、「藤子不二雄Aまんが展」が開催されているので、これを鑑賞した。日曜日の午後にもかかわらず、私以外に誰も客がいなかったので、実に落ち着いて鑑賞する事が出来た。このまんが展は、残念ながら全て複製原画での展示となっているが、それでもカラー原稿を中心にして展示されているので、カラフルで観ていて楽しい。こういう機会でもないと「小学一年生」版『忍者ハットリくん』をじっくり眺める事もなかなかないだろう。また、堀絢子さんがハットリくんの声で案内を務めているのもポイントの一つだ。新録音のハットリくんボイスが聴けるとは思わなかった。
 ここでは、自分への土産物として「怪物くんグラス」を購入した。絵柄は怪物くん・オオカミ男・ドラキュラ・フランケン・全員集合の5種類が箱に入っており、購入しないとどれなのかはわからない。5種類セットも売っていたが、そこまでグッズ類には執着していないので一つだけ買ってみたら、ドラキュラのグラスが入っていた。当たりなのかどうか、よくわからない。個人的には、全員集合がよかったのだが。



ドラキュラのグラス


 続いて、安孫子先生の生家である「光禅寺」へと向かった。ここでは、現在は『まんが道』で有名な「手塚先生の机」なども飾られているのだが、これはいきなり行って見せてくれるものではない。そんなわけで、今回は中には入れなかったが、寺の敷地内には、以前に来た時にはなかったキャラクターの像が設置されており、初めて実物を見る事が出来たのはよかった。これは、NHKで放映された『金とく「まんが道を行け!」』でも紹介されていて、気になっていたのだ。



藤子Aキャラ4人が勢揃い


 さらに、南下するとハットリくん達の登場する「湊川カラクリ時計」がある。以前、このカラクリが故障してしまったと聞いたが、無事に修理されたようで、しっかり動いていた。どのようなストーリーが展開しているのかよくわからないのも、相変わらずだ。



これを観ている人は結構多かった


 と、このように安孫子先生絡みの場所を廻って、氷見観光はおしまい。

 氷見の駅前から漁港までを一通り廻って感じたのは、高岡と同じく商店街が「寂しい」事だった。
 高岡はともかくとして、氷見は安孫子先生のキャラを使いまくって「日本一藤子不二雄A色の強い商店街」と言ってもいいほどになっているにもかかわらず、人の往来が非常に少ない。潮風ギャラリーに客が全然いなかった事も、それを物語っている。
 「商店街にキャラクター像を造って大成功」と言えば、境港の「水木しげるロード」を連想させられる。実際、境港も氷見も、有名漫画家のキャラクター像を設置している点は同じだ。それなのに、人の賑わいの度合いでは全然違うのは残念だ。「水木しげるロード」には、鬼太郎をはじめとして全国的に有名な妖怪が揃っているのに対して、「サカナ紳士録」は、氷見のために新たに安孫子先生が描き下ろしたキャラであり、知名度が低いからなのだろうか。だとしても、『忍者ハットリくん』キャラの方は売りになりそうな気がするのだが。インドと共同制作の新作アニメが日本でも放映されれば、潮風通りがハットリロードとして注目されるかも知れないし、そうあって欲しいものだ。もっとも、富山県にはテレビ朝日系列局がないので、下手をしたら『忍者ハットリくん』新作アニメは安孫子先生の地元で観られない事態も有り得るが。
 安孫子先生の故郷が寂れているのを見ると、寂しい気持ちになる。なんとか、これから盛り上がってくれればいいのだが。


 ともかく、氷見観光を終えた後は高岡に戻って来て、昨日訪れる事が出来なかった「焼肉ハウス養順湯」と「藤本先生生家跡」を廻った。前者は、『まんが道』では銭湯として登場するが、今は焼肉ハウスになっている。名前だけが残っているのが変な感じではあるが、全くなくなるよりはいいだろう。後者は、現在では全く痕跡がなく、普通の駐車場になってしまっている。それゆえに、ここでは写真は自粛しておく。



「ようじゅんとう」の看板


 時間が微妙に余ったので、昨日に引き続いて高岡市立中央図書館で、初出版の『ドラえもん』を読みつつ一休みした後は、夕食として「富山ブラック」と呼ばれる「黒醤油ラーメン」に挑戦した。都合のいい事に、中央図書館の入っているウイング・ウイング高岡のビル内に、黒醤油ラーメンを出す店も入っているのだ。



黒醤油ラーメン


 そんなわけで初めて黒醤油ラーメンを食べてみたが、たしかにスープの色はかなり黒いものの、味には特筆すべきところはないようだった。普通よりちょっと辛いような気はしたが、それくらいだ。しかし、この黒さはなかなかのものだ。某山のジュースのようにイカスミで色を付けていたらどうしようと思ったが、そんな事はなかった。
 そして、18時17分発の特急しらさぎに乗り、高岡に別れを告げた。


 今回は、突然思いたっての旅行だったが、ひとり旅と言う事で、今までの高岡・氷見の旅とは一味違う楽しみ方が出来た。何と言っても、完全自由行動だから気楽でよかった。もちろん、大人数での旅行にも、大人数ならではの楽しみ方があり、どちらがより楽しいかは一概には言えないのだが。

 しかし、二つほど残念だった事がある。その一つ目は、「ハットリくん列車」に出会えなかった事だ。氷見行きの往復ともに普通の列車だった。また、以前に訪れたはずの「「文苑堂」ではない方の藤子先生行きつけの書店」(そう言う店があるのです)を見つけられなかったのも心残りだ。
 この二つについては「次回の課題」と言う事で、「次に高岡・氷見に行く理由が出来た」と、前向きに考える事にした。実際、これからも機会があれば高岡・氷見には何度も行ってみたい。

 ともかく、楽しい旅でした。

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