はなバルーンblog

藤子不二雄や、好きな漫画・アニメの話がメイン(ネタバレもあるので要注意)

映画『サマーウォーズ』鑑賞

2009-08-14 23:34:53 | マンガ・アニメ
 盆休みに入って、ようやく昨日『サマーウォーズ』を観てきた。
 前売り券を買い忘れたので、割引のあるレイトショーで鑑賞。最近は夜型人間になりつつあるので、遅い時間も苦にはならない。


 大ざっぱな感想として、面白いか面白くないかの二択なら「面白い」と答えるが、面白さの度合いについては、正直言って微妙に感じた。
 三年前の『時をかける少女』の時には「あの『時かけ』が、こんな作品になってしまうのか!」と、いい意味での大きな驚きがあったのだが、今回は、話があらすじから想像できるほぼそのままに展開していったので、「驚き」の面では物足りなさがあった。まあ、事前にテレビで宣伝特番を観て、余計な知識を付けてしまったのがよくなかったのかも知れないが。その点、『時かけ』は、ほぼ予備知識なしで、監督・細田守&キャラクターデザイン・貞本義行の名前で観に行ったようなものだった。

 とは言え、時間を忘れて画面に没頭できる面白さは相変わらずで、エンタテイメント作品としては十分に楽しめた。つまらない映画だと「あと何分で終わるのだろう」と途中で時計を確認したくなってしまうが、本作や『時かけ』にはそれがなかった。今回は「家族」が大きなテーマとなっており、陣内家の人間が大勢登場していたが、2時間弱という限られた時間でも各人の個性がしっかり描き分けられていて、「これ、誰だっけ?」と、ならないあたりはさすがだ。
 本作も、専業声優でない人が多数出演していたが、いわゆる「棒」のせいで映画が台無しと言う事はなかった。神木隆之介も、ピー助の頃から成長したのだなと、しみじみと思ってしまった。オリジナル作品だから既存のキャラのイメージに影響される事はないし、演技指導もしっかり行われていたのだろう。
 そんな中で、永井一郎・中村正両氏の存在感は「さすが」としか言いようがない。特に、永井一郎演ずる万助は観ていて気持ちのいいおっさんキャラだった。このような役だと、本当に永井さんの声はよくはまっている。


 それにしても、我ながら単純だとは思うが、舞台となった長野県上田市を訪れたくなってしまった。やはり、劇中で描かれていた風景を実際にこの目で見る事が出来るのであれば、見てみたいものだ。
 名古屋からも比較的近いから日帰りも可能だ。そもそも、愛知県と長野県は、一応お隣同士なのだし。もっと涼しくなってから、秋口にでも一度、行ってみよう。

 さて、細田守監督の次回作はどうなるのだろう。そろそろ、たまにはテレビアニメの演出作品も観たいのだが、次も劇場映画なのだろうか。「鬼太郎対三匹の刺客!」のような徹底したギャグ作品も、また見せていただきたいものだ。