はなバルーンblog

藤子不二雄や、好きな漫画・アニメの話がメイン(ネタバレもあるので要注意)

奏光のストレイン「STEP 11 狂宴の幕開け」

2007-02-04 00:09:07 | マンガ・アニメ
 またしても長い三週間だったが、とうとう話は大詰めに入ってきた。


 今回の第11話を観ると、第10話と合わせて前後編的に、一つのエピソードとして構成されている感じがした。だからこそ、三週間の休みは痛い。思わず、前回分も観返してしまった。
 とりあえず、ラルフ裏切りと帰還の謎は、ほぼ解明された。第10話の時点では、エミリィ星人への贖罪によるものだと思ったので、あれだけの事をした動機付けとしては少々弱いと感じていたのだが、その点も納得できた。エミリィ星人が受けた仕打ちを全て自分の意識で受け止めたのなら、あんな風になってしまっても仕方がないだろう。もし、ラルフの行動が単に罪の意識による物だったら、がっかりしていたところだった。
 なお、エミリィの種族については、今回「UK」と言う呼称が登場したが、自分の中ではエミリィ星人で定着してしまったので、このまま使う事にする。

 さて、唐突に「バクスターゲート」の設定が登場したが、これはちょっとご都合主義に感じた。感覚共有・恒星間即時通信に瞬間移動と、本当にエミリィ星人は何でもありで、どうして地球人類ごときにやられるのか、不思議に思ってしまう。
 また、ラルフが7005年に帰ってくる事が出来た理屈は一回ではのみこめず、説明の場面を観返してようやく、バクスターゲートの対象を「亜光速航行中」の「ラルフの主観時間」である7005年にした事が理解できた。もし、亜光速航行を終えて前線に着いた後だったら、ラルフの主観時間=前線の現在時間なので帰っては来られなかったのだろう。これも、理屈ではわかるが、かなり反則ギリギリの線だ。

 Aパートの大半は、前述のラルフの体験がセーラによって語られ続けており、下手な演出なら間延びする怖れもあったところだろう。しかし、前回からの引きで、作中人物も視聴者も気になっている部分がテンポ良く語られていったので、観入ってしまった。前述のバクスターゲート等の少々強引な設定も、話の流れで納得させられてしまう勢いがあった。
 今回は、演出に渡邊哲哉、作画監督(の一人)に藤田まり子と、まるで最終回のようなメインスタッフの担当回であり、それだけ重要な話数として力を入れたのだろう。非常に観応えがあった。


 そう言えば、これまではエロ担当要員としか思っていなかったメドロックが、いい味を出していた。「お兄ちゃんはおかしくなっちゃったの」のセリフは、あまりに的確すぎて笑ってしまった。タオル一枚のくせに、大きな態度で投降する場面もいい。裸キャラ同士、ラヴィニアとコンビを組ませてみたい。

 話の展開は、サブタイトル通り「幕開け」までで終わり、今回は戦闘無し。本当の「狂宴」は、次回に持ち越しか。予告を観ると、ストレインが撃破されたり、リベルタッドがまたもや大破したりと、激しい戦闘が期待できそうだ。
 とりあえず、ディコンの「こんなだけど、まかせとけって」と、ジェッシィの「セーラさんが来るまで、ちょっと頑張りましょうか」のセリフは、死亡フラグにしか聞こえない。もう黙祷しておいた方がいいのだろうか。せめて、いい見せ場があるといいのだが。こんなにキャラの生死が気になるアニメは、実に久しぶりだ。