見えざる声

感じたこと・思ったこと・追想、思うままに書きなぐった文章の
羅列を目指し・・。

BGMが評価を決定する 「イージー・ライダー」

2007年02月25日 | 映画
この映画は、名画座で見た記憶がある。
ロード・ムービーというかニューシネマというか、私には音楽
映画の範疇に入るのだが・・。
名作というには、はて?、の疑問である。
何よりこれはバックの音楽に助けられている。
出だしの「プッシャー」「ワイルドでいこう」という題で良かったか、
はて「野生で生まれて」だったか記憶が、記憶が薄れていく・・。
と、ごまかして、ジョン・ケイの歌声は、あのジム・モリソンに
似て、力強く野太い男らしい声にスピード感溢れる曲が、マッチ
しているし、見ているものを映画へ引き込む魅力に満ちていた。
「デラニー&ボニー」これはコミューンでだな、「バーズ」「バンド」
「エリクトリック・フラッグ「ジミ・ヘン」最後の方では「ボブ・デ
ィラン」なのか、あの独特の歌い方は、説得力がある。しかし、くせ
があって私は好きでない。
だがここで記憶が甦ってきた。
「イッツ・オーライト・マー」がエンディングで製作者側は使いたかった
のだが、ボブ・ディランが許可をしなかった。
そこでディランのバック・バンドだった「バーズ」のロジャー・
マッキンが「イージーライダーのバラード」を作って、それを使
用したはずだ。
第一ボブ・ディランは歌っていないよな・・。
これはニューシネマの名作ってなってるんだが、ご都合主義の製
作だった見たいで、印象が薄いドラッグシーンに、「サイケデリ
ック」な映像を加えた。
もっともジャック・ニコルソンの演技は、流石だ。
あの酔っ払いがいなかったら、映画は締まらなかったろう。
何しろ最後の場面、突然農夫がショット・ガンをぶっ放すって、
幾らなんでも作りすぎだ。
「自由」が怖いって、南部への偏見だよな、幾らなんでも・・。
もっとも締まらないロードムービーの最後は、死んで仕舞いが、
何ともいいね、これに良く似た映画に「バニシング・ポイント」
があるが、私はそちらの方が感銘を受けた。
なぜか、それは最後のシーンに、にやりと笑う男と進入阻止の
ブルトーザーの対比が、体制・反体制、そして主題歌の「誰も知
らない」が被って、自ら死を選んだ男を称えている。
それに反して「イージー・ライダー」は殺されるのだ。
何に反発したのか、ただ単に謝肉祭さえ見られれば良かったのか、
漠然としないのを、無理やり南部の残虐さを持ってきて、仕舞い
にさせてるって、思うからねぇ・・。
何より「バニシング・ポイント」は稼ぎの果ての、かたやこちらは
麻薬密売で得た金での旅だからねぇ、てめえでまっとうに稼いだ金
で旅はしろってなことですよ。
第一この「イージー・ライダー」の主題歌はバンドの「ウェイト」
なんですよ、ボブ・ディランも許可しなかったてのは、きっとそこ
ら辺にあるんではないかなぁ・・。と年寄りの想像・・。
混沌なんて言葉を使うと、まっさか良さげってことですか。
と、あまりに名作、名作と持ち上げるサイトが目立ったもので天邪鬼
が吠えてみました。

もっとも今は「you・tube」なんて素晴らしいサイトがあって
あのステッペン・ウルフのタイトルに被さった出だしは、色褪せるこ
となく響いてくるから、名作の影に名曲ありってことで・・。


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