感動としあわせの家づくり物語

岡山県倉敷市の工務店「林建設」の大工職人「林俊文」が仕事で感じた「感動としあわせの家づくり物語」を綴っていきます。

素材や道具の進化の裏で徐々に失われる技術

2013-09-19 20:35:31 | 家づくり職人物語
今日も晴天に恵まれた倉敷市、「はやし」の家づくりは今日も順調に進んでいます。

そんな一日は先日の台風の影響で遅れた倉敷市中島での屋外テラスの囲いをつくる作業に「まっちゃん」、「信くん」と向います。

予め加工しておいた木材、コストと寿命を考え今回は桧の一等材。

一等材と言えども素性の良いものを選んでいるために将来的な捩れや狂いが少ない材を使用しているので屋外への設置も十分に可能。

そうして思えば最近の材は良くなったような気がするのは私だけではない筈。10年以上前の木材、特に柱などは一等材と言えば「落ち」は勿論、捩れ、曲がりなどがあってあたり前だった気がします。

その為に加工場での手刻みの時には一本、一本、木の癖を読み使う場所を考えながら墨付けをしていた思い出が・・・現在ではプレカットと呼ばれる機械での構造材の加工が一般的に成ったために、機械に通せないような癖の強い木材が減ったのでしょうかね。

それでも天然の木材ならまだマシ、最近では狂いが少なく強度が出る集成材が普通に使われる時代なだけに大工さんの木材を見る目が衰えていく可能性も・・・

其れでも下地材などは集成材という訳には行かない建築現場は多々ある筈。下地材と言えども木の癖や木の裏表くらいは見なくては成らないのは大工としてはあたり前の事でもあるのです。

木材のプレカット技術が進歩する反面、大工職人の木材を見る目がなくなっていくのは些か寂しいようにも思います。

おかげ様で集成材だけに頼ることのない昔からの大工仕事をしている当社の大工さんたちは日々、木材を見続けているので使う前には木の癖を見るのはあたり前にしています。

こうした大工が大工として仕事ができる環境に先ずは感謝せねば・・・

さて午後からは当社の大工さんたちが手際よく作業を進めてくれている様子に彼らに現場作業をお願いして私は倉敷市呼松での浴室改修工事現場でタイル屋さんの作業を確認。

こちらも熟練のタイル職人さんが真剣な眼差しで作業を進めてくれて予定通り工事が進みます。

さて、写真は妻から送られてきたモノ、どうやら今夜は子どもたちと子どもを通して仲良くさせていただいているご家族と月見を満喫している様子。

しかし、月の写真が送られてこない所を見れば折角の中秋の月も彼女らにかかると「月よりだんご」・・・

一本の木から始まる感動としあわせの家づくり物語 林建設 林俊文

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