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でくの房製 三十二年式軍刀属品刀帯

2015-03-20 20:44:34 | 三十二年式軍刀/九五式軍刀/刀緒/刀帯
今回ご紹介しますのは、でくの房製 三十二年式軍刀属品刀帯です。マニアの間では「騎兵刀帯」とも言われています。
既知の通り、昭和9年には九五式軍刀が制定され、同時に九五式軍刀属品刀帯(いわゆる日の丸カンと釣革)が制定されます。
昭和9年以降は三十ニ年式軍刀属品刀帯にもナスカンが付されるようになり、日の丸カンと釣革に置き換えられていきます。



昭和7年「騎兵教程」より図を引用します。
この複製品もよく特徴をとらえていることがお分かりいただけると思います。




(1)尾錠
銃剣帯革より幅が狭く、取り外しが出来るようになっています。
尾錠の位置は前後に動かせるので、しっかりと体にフィットします。







(2)釣革
軍刀の佩カン(カンの字は「環」の王へんが金)と連結する部分です。長さの調節ができます。
昭和9年に釣革にナスカンが付くようになります。
今回は旧来の方法に倣い、佩カンに直接連結してみました。







(3)著装法と軍刀のつりかた
中央の金具に剣留を通して固定します。



自分のサーチ不足かもしれませんが、軍刀のつりかたを文書化した資料は未見です。
手持ちの資料から再現してみました。



以下の写真から、釣革の尾錠が外側に見えます。



刀緒は護拳に巻くだけでなく、写真のように垂れた分は釣革の内側に通している例もあります。
赤矢印は尾錠を、緑矢印は釣革の下を通る刀緒を示しています。




さて、記事中の三十二年式軍刀のレプリカはコンクリート&カットバスターで購入しました。
値段のわりにチープな部分もありますが、重量感があり所有感を満たしてくれます。
刀緒(とうちょ)が付属しないので、海外製のレプリカを取り付けてあります。
軍刀に関しては詳しくまとめらえれたHPやブログがあるのでそちらをご覧ください。
時折、32式軍刀という人がいますが間違いです。三十二「年」式軍刀が正しいです。
明治から大正期は〇〇年式と表記します(三十年式銃剣、二十六年式拳銃など)
詳しくは中田商店の本に書かれていますので、そちらをご覧ください。
32式サーベルなどは論外です。



なお、「下士官刀」という表記は俗称なので気を付けてください。
下士官に限らず、乗馬本分兵(騎兵/輜重兵)などは二等兵にも支給されます。
また、官給品の軍刀に付属する刀緒は士官用のように階級を示すものではありません。
よって「下士官刀緒」という表記方法も不適切です。

■三十二年式軍刀(明治32年、1899年制定)
*須川薫雄著「日本の軍用銃と装具」を参考にしました。
なお、この複製品がどちらかは実測していないのでわかりません(汗)
実物でも個体差があるため、あくまでも寸法は参考値に留めるのがよいと思います。
この複製品は指貫が付いているので甲をモチーフにしているのでしょうか。乙には指貫が元々ありません。
ただし、昭和期の製造品(?)では指貫が省略されているものもあります。

1.騎兵用【甲】
全長:1000mm
刀長:820mm
元幅:27mm
厚:6mm
柄:140mm
重量:1540g

2.騎兵科以外に支給されるもの【乙】
全長:940mm
刀長:760mm
元幅:27mm
厚:6mm
柄:140mm
重量:1400g


★細部紹介
軍刀先端の「こじり」はサーベルらしくてかっこいいです。



この佩カン(リング)と刀帯の釣革を連結します。(カンの字は「環」の王へんが金)
基本的に三十二年式軍刀は専用の刀帯とセットで運用されます。
昭和9年に釣革にナスカンが付くようになり、九五式軍刀属品刀帯(いわゆる日丸カンと釣革)も用いられます。
詳しくは記事最後のリンクをご覧ください。



三十二年式軍刀は片手で使うことを想定して設計されています。
護拳には指貫の革が付いていますがチープです。



駐爪です。軍刀が鞘から脱落するのを防ぎます。



グリップの木部は左右で色が違うなど残念なところはありますが、いい感じです。



★刀身
白銀の刀身が美しいですが、サビも浮いています。








■刀緒の使い方
まず、抜刀する場合はこのように手首に通します。
次に、刃を上にして抜刀します、刃こぼれを防ぐためです。
こまかい執刀動作についてはまた別の機会に。






ではでは。



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