そして、脱出

ナル夫、朝は普通に出勤。会話も少しは有り。

その夜、寝室のテレビを見ながら寝ようと子供たちと寝室へ。
ベッド下の布団で寝ようとしていた。

うとうとしているうちにナル夫が寝室に来ていて、ベッドに居た。

「ベッドに寝ていないのがすげーむかつくんだけど」

おとといのように(「気付きから脱出まで③」参照)また無理やり
押さえつけられて…となると嫌だし…と思い黙っていると

「もうお前なんて要らない。
 俺はもっといちゃいちゃ出来る嫁が欲しいんだ。出て行け!!」


また始まったかと少し冷めた目で見ていると

「その目がむかつくって言ってんだよ!」
「さっさとここから出て行け!消えろ!」と怒鳴り始めた。


ナル夫の剣幕に子どもも怯えはじめたので、3人で1階の居間で寝ようと
掛け布団を持って寝室を出ようとした。

夫の分の掛け布団を1枚残してあげなくちゃ、と思い
(こんな状況でもナル夫に気遣いをしてしまう自分が悲しい)
さっきまで私が掛けていた布団をナル夫にかけると

「てめえの布団を俺に掛けるな!!」と払いのけた。
まるで汚いものをさわるかのように。


私の態度がむかつくと言うのなら、見た目だけでも4キロ痩せていた事
1ヶ月前のお盆休みから私に変化があった事に気づいていたのかと思い、

「いつ頃から私の態度が気に入らないの?」と聞くと

「寝室から逃げ出した時(おととい)から」と言う。

1ヶ月前、深夜に何時間も私を責め立てたことを
私が何も感じていないと思っているのだろうか?

『何も言わない』のは『何も感じていない』訳では無いのに。
ナル夫との認識の違いに、改めてがく然とした。


夫「その目は何だ?お前は何様だ!」

私「自分こそ何様なの?どうしていつもそんなに偉そうなの?」

夫「俺は世界一偉いんだ!!」


呆れて話しにならないと1階へ行こうとする私に向かって
次々と暴言の嵐。


「キチガイめ!キチガイの娘はやっぱりキチガイか!」
(ナル夫は私の母をキチガイと言い、嫌っている)

「これ以上俺の人生をお前のために無駄に使いたくない。
 離婚するから出て行け!」


寝室を出てドアを閉めるときには

「死ね!!死ねーーーーーーー!!」と絶叫。


私たちが1階に行くと追いかけてきて
「今すぐ一人で出て行け!」と騒ぐ。

子どもたちが夫の怒鳴り声に怯えて泣き出したので
「大丈夫だからね」と声を掛けた。

夫「子供は置いていけ」

私「こんなに怖がっているのに置いて行ける訳無いでしょ?」
と反論すると私の声を掻き消すように「うるさーーーい!!」


もうだめだ。
こんなに我慢したけど、もういいや。
もうここには帰らない。
もうこの男とは一緒にいられない。
捨ててしまおう。
それしかないんだ。


パジャマ姿の子どもたちに着替えを渡して、荷造りをはじめる。
下の子は、おもちゃを持っていくと言い、私と一緒に用意し始める。

上の子はナル夫の説得を始めた。
「お父さんどうしたら許してくれるの?みんな一緒に暮らしたいよ」

しばらくして上の子が私に言った。
「お母さん、お父さんが土下座したら許してくれるって!」

「お母さんは悪くないよ。だから土下座なんてしないよ」

そう言うと、彼女は私の代わりにナル夫に土下座して謝っていた。
私はすぐに止めさせた。「何してんの!そんなことしなくていい!」

しかし、夫はそれを止めさせるでもなく、黙って見ていた。

”(上の子が)土下座しているのはお前のせいだ”
”全てお前が悪いのだ”

とでも思っていたのだろう。


荷造りで忙しく動いている私に向かい、
階段の真中に腕を組み座りながらナル夫は言った。

夫「俺の金使うなよ!」
私「俺の金って?」
夫「家の中のもの全部だ!」
私「夫婦の共有財産っていうんだよ」
夫「全部俺のものだ。てめえの物なんかひとつも無い!!」


呼んでおいたタクシーに乗り込む時も追いかけては来なかった。
子供は渡さないとか言っていたので、もっと妨害するかと思ったが。

タクシーのドアが閉まる時、家の中から

「うおーーーーーっ!!!」

と叫び声が聞こえた。



思わず子ども達の耳をふさいだ。すごい恐怖を感じた。

しかし、タクシーが進むに連れて、
あの恐怖から無事に逃げ出せた事に安堵した。


………………
やっと脱出まで書けました。読んでくださってどうもありがとう
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気付きから脱出まで③

いつもの様に、私はナル夫と一緒に寝ることを避けるために
ネットをしつつ夜更かししていた。
しばらくすると寝室からナル夫のいびきが聞こえてきたので、
安心して自分も寝室へ向かった。

寝室は狭いためベッドが二つ置けず、ダブルベッドで寝ていた。
恐怖の対象と同じベッドで寝なくてはならない…苦痛?いや拷問だ。
子どもたちはベッド下に布団を敷いて寝かせていたので、
いつも子どもと添い寝する形で布団に寝ていた。


朝までは起きないと安心してベッドに入ると、ナル夫は起きていた。
そして、私に手を伸ばしてきた。
そういう場合、私に拒否権はない。
それが「嫁の勤め」なのだそうだ。

以前私が体調を崩し嘔吐を繰り返しトイレから離れられない状態の時も
ナル夫は
「何だ、せっかく子ども達が早く寝たのにH出来ないのか、役立たず。」
と言い、ふて寝してしまった。そういう人間だ。


私はナル夫の手から逃げた。
とにかく怖かった。
恐怖で顔さえ見ることが出来ない男に抱かれるなんて出来なかった。

最初は冗談だと思っていたようでふざけた口調だったが、
私が本気で逃げているのが分かると、無言で力ずくで押さえつけてきた。
ナル夫の顔は無表情だった。
すごい力で、頭の中は恐怖でいっぱい。
なんとか柔道の寝技から逃れるように身体をずらし、
ベッドから転げ落ちるようにして逃げ出した。


寝室のドアから出て行く私に向かって


「ここから出て行け!死ね!」


1階の居間へは追ってこなかったので、震えながらナル夫が眠るまで待った。


………………

次の日、ナル夫は特に何も言わないまま出勤。

夜、帰宅前(夕方)にナル夫からTEL。
父との電話中のキャッチだったのでバタバタしつつ「何?」と聞くと


「何?じゃねえんだよ!夕べからむかついてしょうがねえんだけど?」

「離婚するしかねえだろう!黙っていないで何とか言え!!」

「子供たちは置いていけ!一人で出て行け!」


ナル夫が怒鳴るのが怖いから逃げたと説明しても

「お前が怒鳴られるような事をするからだろ!!」

自分には責任は無く、悪いのは全て私のほうだと言う。

電話を切ってから震えが止まらず、夫が帰る前に家を出て行くことも考えた。
キャッチだったので父に「今から家を出たい」と言った。
しかし、事情があり私は実家に帰れない。
この辺もいつか書けたら書こうと思う。

父も住む所を探しておくからと言ってくれた。
暴言さえ我慢すればとりあえず殴られるわけではないし、まだ我慢しよう。
そう思い、いつも通り夕飯の支度をした。

ナル夫が帰宅。夫と子供に夕食を出し、自分は台所のかげで座っていた。
冷や汗と震えが止まらず、胃痛で夕食を食べられなかったので一人で先に休んだ。



次はやっと脱出です。長くてごめんなさい。
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気付きから脱出まで②

ナル夫がうつ病のために通院している精神科へ出かけた。

この病院、評判がいいのかとにかく待たされる。
診療開始前の午前8時半に行ったのに、順番が来たのは午後1時半だった。
私も切羽詰っていたので、いくら待たされても平気だった。
例え5時間待ちでお尻が痛くても~!

ナル夫のみが通院していたので、表向きはナル夫の様子を聞くという理由。
でも私はレポート用紙に、お盆休みにあった一部始終を書き、
「とにかく読んでください」と主治医に渡した。

読み終わった後、主治医は言った。
「例え殴ったりする身体的なもので無く、精神的なものでも立派なDVなのです」

「こういう事をしている人は、自分自身でおかしいと気付き、努力しないと治りません」

「しかし自分が正しいと思っているから、他からおかしいと言われても否定します」

「そのため治すことが大変難しくなります」

「だから、結婚生活は上手く行かなくなり、ほとんどが2、3年でおかしいなと気付き、
 離婚してしまいます」

…私は付き合ってから12年、何をしていたんでしょう?

「うつ病のせいなのですか?」一番気になっていた事を聞いてみると、
主治医は遮るようにはっきり言った。

「全く関係ありません」


私の中に「うつ病の夫を見捨てる事」に対する罪悪感があった。
でもナル夫のうつ病はほとんど治っていて、薬ももっと少なくしていいと主治医は言った。

私を苦しめている原因はうつ病にあるのではなく、ナル夫自身にあるのだ。
ナル夫から離れていいのだ。それは自然な選択なのだ。
そう思えてほっとした。


数日後、以前予約したDV被害者のための面接相談に出かけた。
脱出するまでに自分がしておくべきことを教えてもらった。
まるでリストがあるように(笑)
「夫に知られないように脱出資金を作りなさい」
「脱出するときに持ち出すものをまとめておきなさい」
その他、養育費や慰謝料の額の出し方だとか、貯金は使って良いの?とか、
脱出時に家財類はトラブルになるから持ち出さない方がいいとか。

実際、家財じゃないけど通帳を持ち出したら「通帳返せ、泥棒!」ってメール来たなあ…
戻したら今度は「通帳を返してお金は大丈夫?」とかメールがあった。
あんたが返せって言ったんじゃんよ!!全く意味不明だ。


水面下で脱出の用意を始めた。
主治医に見せたモラ・レポートを父や姉、周囲の友人にも送り、私の状況を知ってもらった。
一番相談していた姉に「こんなにひどいと思わなかった」と言われ、
ママ友達には「泣いてしまった」と言われた。

もし、脱出時に私に何かあったら、このレポートを証拠にして欲しいと思った。
「別居中の嫁の実家へ押し入り、嫁とその親を殺害」な~んてニュースがよくあるし。
そして、キレやすいナル夫ならばやりかねないかもと思っていた。

毎日深夜までネットで離婚の情報収集、台所のかげで友達に脱出後住む物件の相談メール。
恐怖のためナル夫と一緒に寝ることを避けていたので、よそよそしいと思っていたのか、
ある日、ナル夫はキレた。


ああ、まだ続きます。待て次号

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気付きから脱出まで①

ナル夫がモラハラ男では?と思い始めてから、私は忙しくなった。

まず、図書館へ行き、マリー=フランス イルゴイエンヌ の
モラル・ハラスメント 人を傷つけずにはいられない』を借りた。
それと同時に「境界性人格障害」についての本も。
読んだらこれは何か違うなと思ったけど。

次に、一番の理解者であると思っていたナル夫の母に相談した。
ナル夫はうつ病(診断は神経症なので、自称うつ病?)で
休職、転職していた。

「俺はうつ病だ、正常な判断が出来ると思うな!」
「うつの原因はストレスだ。俺にストレスを与えるな!」
「お前はうつである俺に対する接し方を勉強しろ!」

とか言っていたので、近所に住むナル夫の母にいつも相談していた。
一人で相手するのは無理だと思ったから。

「(ナル夫は)うつ病じゃないと思うんです。元々の性格の問題、
 例えば何かの人格障害とか…」

「人格障害」という言葉を私が口にした途端、
ナル夫母は「そんな訳はない!」と猛反撃。
詳しくはこちら→「個性的な親子」
かわいい僕ちゃんをバカにした嫁の意見は全否定された。


ナル夫母に相談し辛くなった私は外部に助けを求めた。
DV被害者に対する電話相談に電話したのだ。

殴られたり蹴られたりはしない、
でも怒鳴られたり、責められたりが続く。
いつも自分が悪いのだと追い詰められる。
とにかく辛いのだと訴えた。

「今までよく頑張りましたね、あなたは何も悪くないのですよ」

そう言われた時、私は涙でぐちゃぐちゃになっていた。
もう離婚する心は決まっていた。
でも今すぐにではなく、準備が必要だと思っていた。

「1対1の面接相談で今後の事を考えてみませんか?」
そう言われ、私はすぐに予約を入れた。


電話相談ではっきりとわかった事。

自分が精神的暴力の被害者であったということ。
私はDVを受けていた。
一番身近な人間から。

その事を理解してすぐに体調を崩した。

胃が痛くて何も食べられない。
水分を取ってもすぐに下痢してしまう。
3日で体重は4キロ減、30キロ台になってしまった。
ナル夫の車のエンジン音がすると冷や汗をかき、震えが止まらない。
ナル夫の顔を見て話しができない。
声をかけるのはいつも背後から。

こんな状態では生活できない、
このままでは自分が壊れてしまう…。
そう思った私は精神科へ行った。



長くなったので切ります。
待て次号!(笑)
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ナル夫とお盆休み(説教編) 

*注意*
「ナル夫とお盆休み(帰り道編)」からの続きなので、
まずはこちらを読んでみてください。


高速を降りてナル夫を迎えに戻ったりしたため、
予定から3時間近く遅れて、ようやく自宅へ到着。

「大丈夫か?」と言う父に
「くらくらします…」と病人ぽい答えのナル夫。
父が帰るまで、お礼も、迷惑をかけた詫びの言葉も無かった。
来て当たり前なのだ。
このあとまた2時間かけて家に帰った父、本当に感謝しています。


ナル夫に寝るように促し、あまりの怒りのため放心状態になっていた。
30分もしないうちに呼びつけられる。
寝室へ行くと「すぐに様子を見にくるのが普通だろう!」

頭が痛いというナル夫に頭痛薬を飲ませて居間に戻ると、
しばらくして降りてきた。…なんか、元気になっている?

車のパンフレットをウキウキ♪と見せ、「見積もりを頼んだ」と言う。
自分に対するご褒美だという退職金で買うんだそうだ。
家のローンのためにうちの父から借金しているのに、
それも返さずに、ご褒美は自分の好きに使うらしい。

呆れて私が興味を示さないと
「ちゃんと見ろよ~!なんで見ないんだよ~!」
疲れていて、それどころではないとごまかした。

「疲れているならテレビ見ていないで早く寝よう」と再三声を掛けてくるが
「まだ夕飯食べてないから」と断る。
ナル夫が起きていると何か言われそうなので、眠るのを待った。


11時過ぎ、もう寝ただろうと寝室へ行くと、夫はまだ起きていた。

「睡眠薬が切れているためほとんど寝ていない」
とイライラし始める。
お盆休みで病院が休みだったので薬が切れたらしい。
ナル夫はうつ病(自称ではないかと私は思っている)で服薬している。

眠れないイライラを私にぶつけ始め、説教開始。 
深夜まで2~3時間続く。
途中ウトウトすると
「まさか寝てんじゃないだろうな。俺が眠れないのに」と起こされる。



◎説教の内容◎


夫「何故働かないのか?」
私「子供たちをみているから。ナル夫実家(徒歩5分)も忙しいし
  毎日子供を見てくれとは言えない。言うなら自分で頼んで。」
夫「もうひとつ実家があるだろうが!お前の実家がみればいいだろ!」
私「私の実家は他県なのに、日常的にみてもらえるわけがない」

ナル夫は私が自分の実家に頼めないのを知っていてわざと言っている。



夫「結婚してから何も努力していない。料理はレトルトばかり。
  子供たちの“おふくろの味”はレトルトだ。
  お前がいなくて困ることってあるのか?」
私「料理とか、身の周りの世話とか」
夫「そんなことは他の女でもできる。離婚して次の嫁にやらせる。
  自分しか出来ない事を言え!」
私「育児。二人の子どもを育てたこと。自分は何かあるの?」
夫「運転できる」
私「そんなの誰でもできる」
夫「お前は出来ないだろうが!」
私「他の男の人でも出来る。他には?」
夫「小粋なジョークとか」
私「そんな事私は求めていない。私の求めている事では?」
夫「…」話をそらしてしまう。


夫「薬が無くて眠れない。寝不足で運転しているとフラフラする。
  事故ってしまう。」
私「休めないの?」
夫「休めるわけねえだろ!俺一人じゃねえんだよ!」
 (免許の無い同僚を駅から勤務先まで送迎していた)
私「同僚にTELして、タクシーか何かで行くように言ったら?」
夫「そんな事出来るわけがない」
 (何故出来ないのかは言わない。
  責任感が強いというよりも周りの人からの良く思われたいだけ?)

私に「朝、車で勤務先まで送っていき、夜に迎えに行く」と言わせたい
らしいが、運転に自信が無いため黙っていると、

「俺が運転するしかしょうがない」
「(お前は)使えない」
「免許捨てちまえ!」



夫「だいたいビデオ屋とかゲーセンとか行きすぎなんだよ!」
私「行っても特に何も買っていないよ。
  ゲーセンもコイン無料の時しか行かないし」
夫「ガソリン代がかかってんだろ!ただじゃねえんだよ!」
私「ビデオだって3人で3本しか借りていない。300円もかかっていない。
 (ナル夫が)いつも買っている週刊誌1冊より安いんだよ。」
夫「次にまた借りてくんだろ!」

私「稼ぎが無いと何もしちゃいけないの?」
夫「俺の稼ぎで食事させてもらってんだろ!それで充分だ!
  それ以外は全て無駄だ!」


長時間のドライブ、ナル夫の暴言・説教により私の神経も限界に来ていた。
この苦しみから逃れるために、私は土下座して謝った。


「そうです、あなたの言う通りです。
 全て私が悪いのです。
 許してください。
 眠らせてください。
 せめて下の子が小学校にあがるまで、
 離婚を決めるのはもう少し待ってください。」



自分が悪いなんて思っていなかった。
離婚もしょうがないと思った。
でも、何の準備もなく無一文で放り出されるのは嫌だ。
自分の足場を固める為に時間が必要だ、と心で思いながら土下座していた。

ナル夫は私に土下座させ満足したのか、説教は終った。



そして次の日、離婚について調べ始めた私は
『モラルハラスメント』という言葉と出会った。←こんな衝撃!

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