COME TO LIFE

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ダーク・エンジェル④ (⑳21話の原題&用語など)(スタッフ&キャスト)

2006年05月27日 | 【映画メモ書】ネタばれ有「心構え」参照
⑳ジェネティック
20=Meow
「Meow」は猫の鳴声。 DNA戦士マックスの弱点、遺伝子に組み込まれた「猫」の血の暴走した流れから。「発情=生きる」マックスに対極するように描かれた、ティンガの死。「生と死」、この原題と21話の原題と繋げることでひとつに。

【レイファー】ジャム・ポニー社ヘピザの配達にやってきた青年。発情状態にあるマックスが色目を使って迫ったため本人は関係に期待を持った。マックスを誘おうとするが、シンディに邪魔されるが、気持ちを吹き飛ばそうとツーリングしていたマックスに再会。自宅へ行き関係を持つ。一度きりで、その後会った様子はない。
【ゼークス・カニ】
10・12話で登場したレッド・シリーズの研究関係者。アメリカまでやってきのは、DNA研究をはじめるにあたっての調査と取引のため。ライデッカーにジェネティックのデータと胎児の標本を要求する代わり開発した神経インプラントを刺したままでいるマックスを捕獲すると申し出、取引成立、マックスを追い詰めるが、最終的にライデッカーがマックスたち側につき、取引不成立。
【軍人】
ライデッカーの部下としてマックスを捕らえに来たのだが、逆に銃を奪われ、服を剥ぎ取られベッドへ押し倒されてマックスは馬乗りになるがローガンにすり替わる。 …というのは発情期のマックスが見た夢。

これまで死をイメージさせる物語が多かった本作だが、今回は「性(=生)」を思わせるエピソードによって物語がスタートする。
しかし後半、ザックが持ってきた知らぜにより一転、ダーク観へ戻っていく。生から死への転落。これは本作通してのメインテーマ。本編は、シリーズ初の前後篇構成となっている。
【サンドバルの死】
ライデッカーを狙うはずのホバドロンが、なぜ、サンドバルを殺害したのか?答えはライデッカ一が手にしていた写真に。彼はサンドバルのボールペンと自分のそれとを入れ替え、マダム・Xとサンドバルの会話の盗聴に成功。その稜、自分の証明写真を加工しホバドロンの標的がサンドバルに変わるよう仕向けた。ライデッカーの勘の勝利。

21ジェネティックⅡ
21=…and Jesus Brought a Casserole
「イエスがパーティにやってきた」=「死」を表わした不吉な状況を表している。文頭にある「…」は前話との繋がりを表し、「Meow...and Jesus Brought a Casserole」で、はじめて意味をなす「生と死」。

原題「....and jesus~」を直訳すると「イエスがオーブン料理を持ってパーティーにやってきた」まず「casserole」は「アメリカのオーブン料理(具だくさん=X5メンバーそれぞれの才能)」という意味に、「Jesus」は「イエス(=死)」という意味に置き換えられる。そして「Brought」は「(才能を)持ってきた」ということを指す。つまりこの原題は「死の影が付きまとう危険なミッションに才能ある人々が集まった」という物語の状況すべてを言い表わしている。「Jesus」にはもうひとつ、最後にマックスに心を与えた「殉教者(=ザック)」という意味も含まれている。「心(=マックスへの愛)」。ザックは、想いを自分の命を投げ出すことで証明。


【スタッフ&キャスト】(インタビューより)

【ジェームズ・キャメロン】1954年、カナダのオンタリオ州出身。84年低予算SF映画『ターミーネーター』ヒット。当時英語も話せなかったシュワルツェネッガーをスターにし、『エイリアン2』『アビス』発表。『タイタニック』で全世界18億ドルを稼ぐヒットとなる。「2時間(映画尺)では、わたしの構想は語り尽くせない」 本作のキャッチコピーにもあるこの言葉は、キャメロン本人。18歳の時に見た『2001年宇宙の旅』に感動SF
映画監督になることを決意。大卒後、トラックの運転の仕事をしつつ作った映画が彼の初作品と完成。ロジャー・コーマンのニュー・ワールド・ピクチャーズに入り様々な映画製作に関わっていく。ミニチュア制作として『宇宙の七人』を、80年には美術および
アクション監督として『ギャラクシー・オブ・テラー』に参加。同年、『殺人魚フライングキラー』で監督としてデビュー。
これまでのTVドラマ史上最大13億円が投入。1話パイロット版のみの製作だけで使用。
2000年10月3日、第1話が放映された。恒例の大統賓選TV尉論会の日。この日のFOXの視聴率は過去最高をマーク。また放送直後、ネット上では『ダーク・エンジェル』の登場人犠やキャスト達のサイトが。TIME誌の2000年TV番組ベストテンに選ばれ、さらに「ビープルズ・チョイス」賞でドラマ部門の最優秀新番組受賞、という反響を呼んだ。

【チャールズH.エグリー】
コネティカット州ノースヘブン出身。映画・TV業界を中心にライターからディレクター、プロデューサーも。ブルース・ウィリスの出世作ドラマ『Moonlighting』や、エミー賞ノミネート作品「St.Elsewhere』。キャメロンと製作総指揮、複数話の脚本にも参加。キャメロンとの出会いは、TV業界で有名になる前、映画界で活動していたときに。イエール大学とウィリアムスタンアカデミーを主席卒。その後、映画史の講師として教鞭を取り、業界入りは、ハリウッドに移転してきてから。ロジャー・コーマンの手伝。キャメロン初の監督作で会うことに。TVドラマ業界で活躍。

キャメロンが基本にしたかったのは世の中が変動していく様子。
「キャメロンがSFを作りたい」って言い出した時、SFには興味がなかったけど実作り始め、人間を描いた作品に仕上がったことに満足。
マックスの名の由来は"マキシマム(最大限)
マックスの性格、環境や友達など、ジェシカを含め3人で話しあって決めた。
ローガンはハッカー役で、人々から必要とされ求められる存在。彼には常に「シンプルにしろ」とか「オーバーに演技をするな」とアドバイス。
パイロット版では、スコープサイズでやった。

【ジェシカ・アルバ】
カリフォルニア出身。「わんぱくフリッパー」で人気に。映画『25年目のキス」('99年)
配役決定したのが18歳の誕生日の2週間前。1シーズンで200日間、1日に14~16時間の収録。そのうち出演するシーンの撮影は199日。
この役を得た時は、完全に脚本があがっていなかった。配役が決まり、自身や経験をベースにし物語が作られた。

【マイケル・ウェザリー】
オーディション時、アルバと2シーンほど読み合わせた。この作品が映画だと思ってしまった。「アイズ・オンリー」の目の表情の出し方などは目しか映らないし、声も無機質な声なので演技のヒントとして思い出したのが『世界一怒っている犬』という2コママンガ。1コマ目は犬が木につながれ、紐を引っ張ってる。目が飛び出して舌もひっくり返っていて、逃げようと必死。真上には太陽。2コマ目も同じ絵で、代わりに月が出ている。「アイズ・オンリー」でやろうとしたのは「世界一怒っている目」。「アイズ・オンリー」を見て、あの目は比糠やシンボリズムとして使われているし、このキャラは世の中すべての"エゴ”を現わしていると思っている。キャメロンからストーリーをプッシュするのではなく、ストーリーが自然に流れるように、ストーリーの中に存在すればいい。"シンプル"な演技を求められた。
参考にした人物像はジョン・レノン。彼はニューヨークに住むまで政治活動家だった。セントラル・パークを見下ろすペントハウスに住んでいて。ほかにも何人かのフランスの革命家や第二次世界大戦で活躍した人たちを勉強、ローガンができた。
ローガンはパイロット版以降、車椅子生活になったが、ストーリーを伝えるのに、体の動きに頼れない点、彼が彼女に話し掛ける時はいつも言葉のゲームをしている。いつもドキドキしてる。そういう雰囲気を出すのが難しかったと語る。

【20世紀FOX映画】
「シネマスコープ」という言葉はFOXの商標。62年には史上最高の製作費で『クレオパトラ』を発表。興行的には破産寸前にまで陥る。マードック氏ば日本のスカイパーフェクTVのオーナーも兼任、『007:トゥモロー:ネバー・ダイ』に登場するメディア王のモデルとして椰揄されるほど。


【オマージュ】

【ブレードランナー最終版】
遺伝子工学が発達した近未来2019年、人造人間レプリカントと人間の壮絶なる戦いが繰り広げられる。キャメロンはこの作品へのオマージュとして捧げている。
【エスケープ・フロムL.A.】
キャメロンが美術スタッフで参加した『ニューヨーク1997』の続編でアメリカの象徴のひとつ「HOLLYWOOD」の看板炎上シーンがある。キャメロンが13話で使った近未来映像の中にも、朽ち果てたハリウッドが登場。『エスケープ・フロムL.A.』の舞台は2010年代と設定も近い。『犯罪者赦免の代償に危険な任務を与える』というのは、レッド・シリーズとも共通。監獄島に要人救出に行く『エスケープ~』だが、本作はその外の世界ではないかと言う程のオマージュにあふれている。
【エイリアン3】
登場する囚人管理用のうなじのバーコード刺青が、ジェネ一マックのうなじにそのまま登場する。サイバーパンクSF作家ウィリアム・ギブスンが、『エイリアン3,』の企画当初、担当していて完成するまでに度重なる監督交代と脚本書き直しがなされ、ギブスン版脚本の中で残ったのが、刺青。
ギブスン原作作品『JM/ジョニー・ネモニック』。設定は2021年と近い。テクノロジー
が進歩し、電磁波が原因の「NAS」と呼ばれる奇病が蔓延する世の中で、電磁波テロが起きなかった場合の世界を垣間見せてくれる。
【2300年未来への旅】
カルトSF。原題「LOGEN’S RUN」、コンピューターが支配する世界に叛旗を翻す主人公、ローガンの苦闘を描いたもので、人気のためにTVドラマ化も。「アイズ・オンリー」の原形と言える。

(ダーク・エンジェル 完全ガイド より)



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