山の頂から

やさしい風

虎は死して・・・

2010-08-22 10:16:19 | Weblog
 父が逝って丸二年。
ほんの身内だけで三回忌の法要を済ませた。
供養の読経を聴きながら、
何の孝行も出来なかったことを悔やんだ。
そして改めて真から心配をしてくれた親を失ったことに、
心から寂しさをひしひしと感じた。

 2~3日前に95才と93才になるご両親をつれたお客さんがみえた。
御二人とも非常にお元気で、鳥重をペロリとたいらげた。
お丈夫で何よりと同行の方に言うと、
「なかなかお迎えが来なくて・・・」と冗談を言って笑う。
娘ゆえ出来る放言だが、70歳を過ぎると自分も大変と、
老々介護の苦労を口にされた。
しかし、曾孫という若い娘さんが老人をよく気遣って、
幸せそうなご一家であった。

 このように高齢者が大切にされるご家庭を見るにつけ、
世間を騒がせている高齢者の行方不明問題は、
どういった差が生みだすのだろうかと考えざるを得ない。
親が死んでも1週間気付かないなんて、
ひと昔前には考えられないことが連続する現実。
政治はおろか山も林も荒れた日本。
先を想うと、いや明日にさえも希望を見失ってしまいそうだ。
教育が大事。躾が大切と誰もが認識はしているはずだが・・・
やはり隣近所の雷親父や小うるさいオバチャンの存在が懐かしい。
我が家の愚息よ、耳をよくかっぽじって聞いておいで!!

    【父は早西方浄土か蝉しぐれ    初桜】

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