hatsyan's Aquarium Diary

Aquarist's Monologue with Small Photograph

天然流木~活着編~

2004年08月01日 18時30分40秒 | アクアリウム
※先に加工編を読んで下さい。

ショップの水槽で、よく水草を活着させた流木をみかけます。
このタイプの流木には、なかなか風情があって
日本庭園のような、伝統美、様式美を感じさせます。

ショップでは、かなり高価な活着流木ですが、
自分で作れば、とても簡単ですので、
チャレンジしてみてください。

まず、流木に活着できる水草は限られています。
代表的なものが、
 1.ウィローモス類
 2.アヌビアス・ナナ類
 3.ミクロソリウム・ボルビティス類
などです。

どの水草も活着のさせ方はほとんど同じで、
水草を流木に糸などで巻き付けてやるだけという
実に簡単な物です。(しばらくすると、くっつきます。)

ウィローモス類の場合は、1cm間隔くらいでぐるぐる巻きにし、
巻き終わったら糸と糸の間にハサミを入れます。
すると、切ったところから枝が伸びてきて綺麗な茂みができます。
メンテナンスとしては、増えすぎると奥まで光が届かなくなるので、
適度に散髪をして、奥の葉が枯れないようにします。

アヌビアス・ナナは、成長が遅いのが難点ですが、
活着は、芋状の茎を2~3箇所固定すればいいだけなので簡単です。
ただし、茎が光方向に伸びる性質があるので、あらかじめ
伸びる方向を考えて巻き付けた方がいいと思います。
伸びてきた茎を切って株分けすることもできます。

ミクロソ・ボルビも茎や葉を流木にくくりつけて固定しておくと、
勝手に葉を出して茂みをつくっていきます。
ミクロソは、胞子をとばして芽を出すこともあるので、
これらの芽を摘んで別の場所に活着させたりします。
ボルビは、茎を切って株分けをします。

天然流木~加工編~

2004年08月01日 17時26分36秒 | アクアリウム
※最初に採取編を読んで下さい。

天然流木といっても、取ってきたものは、そのまま水槽に入れることはできません。
流木自体が腐っているかもしれませんし、虫などの生物がいる場合もあります。

そこで、水槽に入れる前に次のような
加工処理を行います。
 1.熱湯消毒
 2.皮削り
 3.沈水処理

まず、最初に熱湯消毒ですが、流木を大きめの鍋でグツグツと煮炊きます。
(当たり前ですが、台所の料理用鍋を使わないようにしましょう。)
通常は、2~3時間もすれば十分。これで、虫や雑菌類、苔類などは死滅します。
(生木の場合は、アクが出るので、出なくなるまで、続ける必要があります。
大きさによりますが、6~7時間ほど。)

次の工程が皮削り処理ですが、流木の表皮を削り取る作業です。
わたしは100円ショップのスプーン(スプーン曲げに使うやつ)を使っています。
スプーンの持ち手側を流木にあて、ナイフで削るように、
力を入れて表皮を削り取ります。

始めると、表皮が真っ黒な泥のように削り取られていき、
黒っぽい流木が、少しずつ本来の木の色に戻っていきます。

この工程では、流木が腐っているかどうかも見極めます。
腐っている箇所は削っていくと、
ボロボロと崩れますので、すぐに分かると思います。
いくら綺麗な流木でも腐っているものはNGです。
削り終わって水で綺麗に洗えば、立派な天然流木の出来上がり。

最後に、水に沈めてアクが出るかどうか、
水質に影響があるかなどのチェックをします。
わたしの場合は、問題が出たことがないので、
流木が浮いてしまうケースを除いて、この工程は省略しています。

なお、ショップで購入した流木についても
念のため1~3の工程を行うことをおすすめしておきます。

天然流木~採取編~

2004年08月01日 16時29分48秒 | アクアリウム
うちの水槽には、大小いろいろな流木を
レイアウトしていますけど、
これらは、すべて天然採取物です。

流木の場合、天然採取物は、
ショップものと比べて多少リスクがありますが、
(もちろん、対処方法はある)
採取自体が楽しいですし、
やはり、自分で見つけた流木には愛着がありますので、
天然採取にこだわっています。
近くに川がある方は、採取してみてはいかがでしょうか。

採取は、
 1.冬または夏の渇水期
 2.台風や大雨の直後
がおすすめです。

渇水期は、水位が低くなりますので、
川底に沈んでいた流木が姿をあらわし、
取れるようになります。

台風の後は、上流からたくさんの流木が
流れてきますので、水が引いた後に行けば、
たくさん拾うことができます。
(流木は浮いて流れてくるため、増水ライン付近に残る。)

時期と場所を選べば、流木は、いくらでも取れますが、
形の美しい流木は、なかなか見つかりません。
従って、芸術的な流木をひたすら探すことになりますが、
たまに本当に美しい流木が見つかります。
このあたりが採取の楽しみであり、醍醐味なのでしょう。

おすすめですよ~。