カンムリワシ、ワシは名ばかり、言うばかり

20年前探せばカンムリワシがいて、10年前そこにはカラスがいて、いま両方ともいません。よって最近ではそれ以外の話題に。

日本プロ野球でのダルビッシュと田中将大

2014年07月16日 07時30分26秒 | スポーツ

いよいよあと1時間で

「2014MLBオールスター戦」が始まります。

日本より球団数が多いのだし、1試合ではなく2試合程度はほしいと思うのですが、日程が詰っていて、通常の金儲けに忙しいため1試合だけが行なわれるため、せっかく選ばれても出場できない選手もおおく、それはそれで喜んでいるようです。

こちらによれば日本のオールスター戦試合数は、2試合と3試合を繰り返していて、1999~2001の3年間は3試合、2002~2010の9年間は2試合、そして2011~2013の3年間が3試合、そして今年2014年は2試合を予定しています。〔2013年度分はこちらも参考にしました。

12球団しかないのに3試合は多すぎると思いますが、今年の2試合あたりが妥当なところでしょう。いくら場所を変えたとしても1試合では少なすぎます。

 

さて前回のブログ記事

ともに関西の出身であるダルビッシュと田中将大は

高校

    • ダルビッシュが宮城県の東北高校
    • 田中将大が北海道の駒大苫小牧高校

プロ野球

    • ダルビッシュが北海道の日本ハム
    • 田中将大が宮城県の楽天
と高校とプロ野球では逆の地(北海道と宮城県)を選んでいることを地図でご紹介しました。

今回はダルビッシュと田中将大が
 
プロ野球に入ってから、どの監督と巡り会ったかをまとめてみました。利用したのはExcel2013で、条件付き書式を使って作成し、並べ替えることで表がわかりやすくなりますからそこを列ごとのマクロでしのぎました。当然ながら、データを追加しさえすれば、あと並べ替えて保存するだけです。

ただしブログでご紹介するときには、そのままというわけにはゆかないため、結果を画像にしてアップロードしております。

画像です。
 
これによって、どんな監督とどんな前後関係だったかが見えてきます。

ダルビッシュは
ヒルマン監督の3年目から3年間一緒で、そのあとの監督になった梨田と4年間過ごし、栗山が監督に就任する年に入れ替わるようにMLBへ移籍しています。

田中将大は
球団創立年のみ担当した田尾のあと2年目から野村が就任しますが、野村の2年目に入団し、その後野村が4年でブラウンと交代、ブラウンは1年で星野と交代、星野の3年目の昨年2013年にリーグ優勝し、日本シリーズでも勝って日本一となり、輝かしい経歴をもって翌年の今年2014年からヤンキースへ移籍。
 
 
あくまでも自分で理解を深めるために作成したものですが、参考までに、思い切ってアップロードしてみました。
もちろん、個人的にMLBの日本人関係でも同じ表を作っております。
 
 
 
 
 


 


ダルビッシュと田中将大が移動した軌跡

2014年07月15日 13時59分38秒 | 野生

ダルビッシュ有と田中将大が

田中のほうが2年遅れでしたが、ともに日本のプロ野球からアメリカのMLBへ移籍しました。

明日、MLBのオールスター戦があるのでちょうど前半戦を終えたところでまとめておきましょうか。

2年前の2012年にテキサスへ移籍したダルビッシュは1年目16勝、2年目13勝、そして3年目の今年2014年は今のところ8勝。ちょうど1年目16勝の半分ですね。

一方今年2014年にニューヨークへ移籍した田中は、12勝と大活躍ですが、御存知の通り負傷してしまい、次の登板は早くても8月後半からとされています。田中将大には1年目の今年、ダルビッシュの1年目と同じ16勝は超えて欲しいと願っております。

さてこういう時に、2人の軌跡を軽く追っておくのもいいかと思いました。


ダルビッシュ

  • 出身 大阪府 1986年生まれ
  • 高校 東北高校(宮城県)
  • プロ 日本ハム(北海道)
  • MLB テキサス・レンジャーズ 16勝-13勝ー8勝(前半)

田中将大

  • 出身 兵庫県 1988年生まれ
  • 高校 駒大苫小牧高校(北海道)
  • プロ 楽天(宮城県)
  • MLB ニューヨーク・ヤンキース 12勝(前半)故障者入り

 

何気なく見ていると分りませんが

 

2年間の差があるとはいえ、同じ関西地域で生まれ成長した野球人が、高校とプロ野球では逆の場所を選んでいます

2人の高校は、宮城県(ダルビッシュの東北高校)と北海道(田中将大の駒大苫小牧高校)とにわかれ、次に入団したプロ野球は宮城県と北海道が逆になって北海道(ダルビッシュは日本ハム)と宮城県(田中将大は楽天)となりました。

 

関西生まれのダルビッシュと田中は、宮城県と北海道で腕を磨いたのですね。

もちろん2人が関西の高校へ進学していたらその後の大活躍はなかった、そんなことは言えませんが、宮城県と北海道の指導者および本人の研鑽の結果、大成したと言えるでしょうか。ダルビッシュの所属した当時の日本ハム監督は、ヒルマン~梨田で、田中の所属した楽天の監督は、野村~ブラウン~星野で、田中は間違いなく野村のおかげで自信をつけていったものと思われます。

 

そう言えば、愛知県出身のイチローが、愛工大名電工高校から中日ドラゴンズへ入団していたらその後の大活躍はなかった、そんなことは言えませんが、入団したオリックスで出会った九州男児の監督仰木(1935-2005)と本人の研鑽の結果、大成したと言えるでしょう。妙にいじくられてせっかくの才能を開花できない原因は、もちろん本人にありますがコーチなどにも重大な責任があるでしょう。変な方向に進まずにその道をまっすぐ進んだ人だけが成功するといえましょうか。


では地図〔白地図はこちらから〕にまとめていますので、御覧下さい。高校とプロ野球では、互いに逆の土地を選んでいることがよく分ります。

 



ワールド・カップ終了

2014年07月15日 09時29分30秒 | スポーツ

2014年の

サッカーWCブラジル大会も無事終了し、2年後の2016年オリンピック開催を待つだけとなりました。リオデジャネイロではそのための建設工事が進んでいるとのこと。

 

さて今回のワールド・カップ騒動は、いつものことながら、大変でしたね。

まずテレビ中継に関する私の率直な感想から・・・・・・。

 

  • 冬季五輪のフィギュアスケートでは、解説者がしばしば「ワザの名称を連呼するのが耳障りでしかも役に立たない。
  • サッカーW杯では、アナウンサーが「ボールを受け取った選手の名前を連呼」するのが耳障りでしかも役に立たない。
  • 選挙2~3日前になると街宣車のようなものがやってきて、ウグイスや本人が「候補者の名前を連呼するのが耳障りでしかも役に立たない。名前を覚えてしまうと、うるさいため反感が募り、どんなことがあってもその候補者には投票しない、とかたく心に決めてしまうのでした、まる。
  • 民主党政権時の事業仕分けで司会の蓮舫(れんほう)が「2位じゃだめなんですか」と連呼(れんこ)する場面を繰り返し流していました。

 

ダブル・アクセル、 トリプル・ルッツ、 サルコウ などと連呼されると、うるさいだけ。しかもその意味が直感的にわからないのがつらい。なにしろ、1回転と2回転ならまだしも、3回転と4回転の違いなどさっぱり分らない低レベルの視聴者ですもの・・・・

またアナウンサーが「カカ、カカ、メッシ、メッシ」と連呼すると視聴者が「あんた、さっき食べたでしょう」と突っ込む光景も。あっ、カカは今回出ていませんでしたか(笑)。 

「山田太郎、がんばっております。あと一息です。是非ともご支援を!」はもう聞き飽きたのです。かえって反発されると理解していないのでしょう。それは選挙カーに乗ってマイクに向う人に対して、候補者があまりにも無頓着だからでしょう。絶叫すると聞いている人の投票行動に悪く作用する、とは思わないのでしょう。そんなレベルなのでしょうか。


ささやなか中継映像の改善も見られました。

 

むかしですと、解像度の悪いテレビカメラと受像器でしたから、あまり遠くから映すとボールが見えないと考えたか、やたらと拡大画面を映していました。

その結果、パスを出したときにはテレビ画面のそとへボールがはみ出してしまい、なんのためにそこへパスしたかがまるで分らないものでした。解像度がよくなったため、遠く引いてもボールが見えるようになり、誰から誰へパスを出したかが、多くの場合明瞭に分るようになりました。

 

ただしボールをやりとりする画面を大きく映すこともあり、その場合カメラはボールを追いかけるため、パスが相手にカットされ反対側へ飛ぶと、ふらっふらとカメラが左右に揺れることとなり、大変見苦しい。

この典型例がバレーボールの中継。なぜかカメラがボールを追い回すため、アタック直後にボールが後ろまで飛ぶ場合と前衛にカットされて反対側へトッブ場合とでは、上のサッカー同様、カメラがフラフラ左右に揺れることとなり、大変見苦しい。


さらに大きかったのは

 

開催国ブラジルの決勝トーナメント大敗(たいはい)による敗退(はいたい)事件?が起り、国民に頽廃(たいはい)ムードが蔓延し、それが商店略奪やバスへの放火と発展したことが最悪でしたね。沖縄では「はいさいオジサン」ですが・・・・・・。あの~今わらわないと、もうこのあとで笑うところがありませんので、よろしくおねげーしますだ(大笑)。

 

おねーちゃん(ネイマールのこと:沖縄では「ねーねー」)がけがをしてその後出場できなかったのが残念でしたが・・・・

 

ねーねーは、いつもぶつかられたとき、あるいはぶつかられそうだが実際にはぶつかられてないときにも、顔をひきつらせて極度に痛そうに手で足を押さえながら軽く回転レシーブのようにくるりと回って倒れますが、審判がファウルを取ってくれなかったとなるや何事もなかったかのように再び立ち上がり、疲れを知らない子どものように走り回っていたものです。

当然相手方としては、少々のめちゃをしてもねーねーはすらりと体をかわして倒れるだろうと読んだのでしょうが、今回のようにひざ蹴りで背中を直撃されてはたまりませんでした。

これは誰もが言っているように、膝蹴りをしたコロンビアのスニガが悪いのはもちろんですが、ネーネーが大けがをしたのにスニガには何も罰がなかったのには疑問が残ります。

 

これは、かつてジダン(仏)がマテラッツィ(伊)へ頭突きをして後日両者に罰金が課せられたのを思い出させました。加害者ジダンへは出場停止の罰則がありましたが、本人としてはこの決勝戦が最後の試合だったため、実際にはなんの影響もなかったのですね。

ジダンが頭突きをしたきっかけとなったマテラッツィの差別発言は不問とされたようですが、ちょうどスニガの膝蹴りで大けがをさせたのが不問とされたように、後味の悪い結果となりました。


ゲームではドイツが優勝しました。

 

だれもが認めるように、見事なパス回しと、一瞬のスキをつくシュート力には驚きました。

決勝戦のドイツアルゼンチン戦では、双方とも激しくぶつかり合い、相当荒れましたが、審判は、それほどファウルをとらなかったようです。

 

決勝戦には限らず

  

直後のリプレイで、審判はよく見ていたと感心することもありますが、ファウルを見逃したりファウルでないのにファウル宣言、など、あまりにもいい加減な判定が多すぎ、うんざりしました。

野球でも審判のストライク・ボールの判定がいかにもお粗末でうんざりしていましたが、どちらがアヤメかカキツバタ。

 

ボールの大きさ

野球 ≪ サッカー

審判を欺そうとする動きでは

野球 ≪ サッカー 〔サッカーのほうが悪い〕

激しくぶつかる度合いでは

野球 < サッカー

審判の能力あるいは役割の重要さでは

野球 = サッカー 〔最終的には審判の技量か

審判の権限の強さ

野球 > サッカー 〔審判に詰め寄るなどはあり得ない〕

試合時間については

野球 ≫ サッカー 〔野球がTV中継に向かない理由〕

 

こんな印象でした。

 


 

 

 

 

 

 

 

 



現実の中国人像

2014年07月15日 09時20分46秒 | アジア

例によって中国ネタです。

中国に対して、妙に純朴な念をいだいている人には大変恐縮ですが、今こそ現実の中国人像を知っておく必要があります。  


中国人は、一生懸命に善と美を追及する。しかし真実だけは追及しない。:P.139 柏楊(ポーヤン)「醜い中国人」張良沢・宗像隆幸 共訳 光文社 


いつもながら、するどい柏楊。

「善」「美」「真実」の違いは、いったい何かと問いかけています。

日本語には「真善美(しんぜんび)」という言葉があり、これらに相当するのでしょうか。

    • 哲学的な「善」を追求する
    • 芸術的な「美」を追求する

これは、立派なことと言わざるを得ません。決しておろそかにはできない高いレベルの思考でしょう。

しかし残念ながら、これらは社会的な視点を抜きにしても立派になりたつ、という欠点をもっています。

    • 社会的な「真実」を追求する 

これに目を向け、3つの視点をもてたら、これは最高に素晴らしい。

中国では、中国共産党という弾圧政治のもとで、唯一というか、唯二許されたのが

    • 哲学的な「善」を追求する
    • 芸術的な「美」を追求する

ただし、必ず守らねばならないことがあります。それは中国共産党の方針に反しないことです。中国共産党の方針に反すれば、いくら立派な「善」であろうと「美」であろうと、許されません。 

    • 社会的な「真実」を追求する 
など、もってのほか。これに関しては、間違いなく中国共産党と意見が異なってきます。
中国共産党の方針に合わないことは決して許されないというのは、まさに人道に反する封建的思想であり、現代では決して許されるものではありません。
中国共産党が存続する限り、中国人がほかの世界各国人に劣らない人生を歩むことは、ありえないでしょう。 

全世界のチャイナタウンは、みんな汚い。:P.81 柏楊(ポーヤン)著「醜い中国人」光文社 

これは中国人に「公共」の概念が存在しないからでしょう。

日本ではかなり改善されている面もありますが、たとえ日本人が経営している店でも、中華料理店となると清潔とは言えない店が多い。食べ物の味と店の清潔さとは関係がないようです。
 
ある飲食店街では、ある曜日だけ特別にゴキブリが多いといいます。なぜならば、その曜日がその飲食店街にある中華料理店の定休日なのでした。つまり中華料理店の営業日には近辺のゴキブリの多くがそこへ集まっているけれど、休みの日にはエサにありつけないため中華料理店以外の店へ散るからなのでした(笑)。
 
「私」と「公」の区別がない

まり中国人には「自分」と「敵」という分類しかないのでしょう。あまりにも中国人が自分の利益のみを主張するため、私有財産を否定する共産主義社会が生まれる下地が十分にあったのかもしれません。蒋介石がいくら立派なことを叫んでも不正にまみれていたのでは勝ち目はなかったのでしょうか。

しかしその共産主義国家である中国が、ソ連同様に、腐敗汚職の蔓延でどうしようもなくなっているのは、皮肉なもの。

あまりにもひどい汚職故か、今では部分的に私有財産も認められるようになっていると聞いています。しかし中国での個人財産は、中国共産党による「憲法違反」という不可解な判断でもって、いつ没収され国有化されるかわかりません

この私有財産の国有化(国有財産へ移行)は中国では罰則であり、日本で尖閣諸島を個人所有(私有財産)から国が買い上げ(固有化)処置をしたことに異常なほど強く反応した根拠が、そこにあろうかと思います。

いつも自分だけに通用する論理を周辺にも適用して笑われているのが中国共産党。それが中国の本質であり、相も変わらず惨めな弾圧国家を続けております
 
その惨めさが国民にバレルとまずいので、経済活動で得た外貨を一生懸命軍事増強にまわし、一層国民を弾圧するのに用い、その一方で「こんなにひどくなったのは日本軍国主義のせいだ」というピント外れの国是を発明し、唯一の友好国になりつつある韓国を巻き込んで、がんばっております(笑)。
 
安倍晋三政権が妙な解釈をしはじめたのも、そもそもは中国の軍備増強と威嚇外交にその原因が認められます。

中国共産党には、「自分の無頼の行動に端を発する責任を常に相手になすりつける」という重い症状がみられ、これは韓国や北朝鮮という朝鮮半島国家にも共通した症状だと誰でもが納得できることでしょう。

中国は大国だが、中国人は心が非常に狭く、包容力がない。: P.100 柏楊(ポーヤン)著「醜い中国人」光文社 

「中国は大国」の「大国」には疑問を感じます。

万里の長城程度で立派な漢民族の国家を作るのが関の山だとは思いますが、柏楊としては、中国人の心の狭さを強調するために「大国」という表現を用いたのだろうと解しております。

中国共産党が誰も賛同しない考えを国際ルールを無視してまで勝手にでっちあげるのは、むしろ心が狭く包容力を欠くからだという意味では正しいでしょう。
 
私は昔から「中国共産党のエリートたちは小学校高学年のよくできる子ども」だと喝破?していました(笑)。正しそうなことを言っているのですが、多くは独善的で世の中を知らない未熟な人間が発する言葉である、という意味で・・・・・・。

中国人は理性的に反省することに慣れていない。感情的に反省するだけだ。例えば夫婦喧嘩をして、夫が妻に「おまえは俺に不親切だ」と言う。妻は料理をテーブルの上にポンとおいて「私のどこが不親切だなの? 親切だからこそ、料理をつくってあなたに食べさせているんじゃないですか」と言い返す。こんなやり取りは、お互いに親切ではない。こんな反省なら、むしろしないほうがいい。:P.97 柏楊(ポーヤン)著「醜い中国人」光文社

私が、
 
中国・朝鮮半島の国家為政者たちが女性的だ

と信じる例です。関係のないことを平気で持ち出す精神は、ある種の女性特有のものであり、男性では太刀打ちできません(笑)。
 
別の言い方では
 
極端な言い方ですが、理性的な男性、感情的な女性、という典型的な表現になってしまいます。もちろん例外はたくさんあり普遍的とは言えませんが、概してそう言っていいとも思われます。ただし女性の社会参画には私は大いに賛成しております。感情的な人が参画することに良い面がたくさんあるはずだと思うからです。

夫が妻に「不親切だ」というのは、何かの対応について言っているのでしょうが、妻は今作っている料理をだしながら「不親切なら料理を出さないでしょう」と反論。広い視点で言っているのを現在の行動で否定するという、よくあるパターンで、男性がうんざりしているところですね(笑)。
 
最後に「台北」について

柏楊とは関係がありませんが中華人民共和国が誕生してから台湾へ移ったという柏楊にちなんで・・・・・・。
 
そもそも中国共産党(1921- )が
 
100年ほど前に誕生し、中国共産党が中華人民共和国(1949- )を建国したのがその28年後、という事情を考える必要があります。

普通は国があり、そこに党ができるのですが、中国の場合、中国共産党が中華人民共和国を建国したのですね。ですから近い将来、中国共産党が崩壊したら中華人民共和国そのものがなくなるわけです。

中国共産党が蒋介石の中国国民党を打ち破り

蒋介石は1949年に台湾へ逃げ込んだとはいえ、これが「台湾は中国の領土」という根拠にはならないし、大昔のオランダ植民統治時代(1624年 - 1662年)の前でも後でも、私は台湾が中国共産党の領土であったことはないと思います。台湾は誰のものでもなく、統一はされていなかったものの「台湾」だったのです。
 
「台湾は中国の領土」というのは中国共産党特有のでっちあげで、そのうちに「沖縄は中国の領土」であるとか「日本は中国の領土」、そして「シベリアは中国固有の領土」とは「ハワイは神聖なる中国の領土」などと発展するネズミ講のようなことを言い始めることでしょう(笑)。
 
今回提示する話題は「台北」の読み方です。 
  • 台湾語発音ではダイパク
  • 日本発音ではタイホク
  • 北京語発音ではタイベイ 
北京(ぺきん)でさえ
  • 北京語発音ではベイチン(ベイジン)
  • 英語発音ではベイジン
  • 日本語発音ではペキン〔少し古い発音か〕
と違っているようで、地名は難しいものです。
 
朝鮮半島人は他国人の読みかたにもガタガタとうるさくいうので

最近では現地読みが主となり、漢城や京城ではなく「ソウル」とされていますが、中国人はそれほどでもないため読みが混在しているのでしょう。そもそも中国は広く発音が異なるので、珍しく読みに関してはきてれつなことを言わないようです。

ということで

台北を「タイペイ」と読むのは北京語の発音「タイベイ」に近くまるで台湾が中国の一部であるとみなしているかの誤解を与えるし、かと言って台湾語のように「タイパク」も難しいので、

台南(タイナン同様に台北(タイホク

でいいのではないかと思います。

同時代を生きた人たち〔1703,1707〕

2014年07月13日 20時57分26秒 | 生き方

「江戸時代」というと遠い昔のような気がしますが・・・・

  • 1703年 赤穂浪士討ち入り
  • 1707年 富士山最新の噴火〔宝永噴火〕

がおこった同時代を、いったい誰が生きていたか。

 

こんな興味をもつ人は、あまりいないと思います。

これに限らずある特定の年代を生きた人たちに関心を寄せるのは、歴史のまた別の見方。

そしてその特定の年代の選定そのものが、その人を特色づけます。

念のために補足すれば、昔の暦には今との違いがあり、しかもユリウス暦とグレゴリオ暦の違いもあるので、目安として下さいますようお願いします。

 

 

もちろん1703年前後という時代を選んだことにも特色がありますが、こういうのを見ると、

  • 歴史の重みを再度発見
  • 日本史・世界史などという分類がいかにくだらないか

なども分ってきます。 

上の例でいえば

  • 同じ数学分野の偉人として、関孝和ニュートンが同じ年に生まれ、4年ほど遅れてライプニッツ同じ時代を生きたことに驚きます。 
  • 分野が異なるとはいえ、松尾芭蕉とそれより9年年下の近松門左衛門が同時代人だったことにも、驚きます。一方は自然を求めて放浪した詩人で、一方は大都会での人々の生き方を克明に描いた作家でした。惜しくも芭蕉の場合、今回の基準である赤穂浪士討ち入り・富士山噴火の前に没していますが、ほぼ同世代ということで入れさせていただきました。
  • 御存知の通り新井白石は、富士山が噴火した日にも将軍に進講が予定されていて、江戸の町が火山灰の噴火で昼にもかかわらず暗くなったと、日記のような「折りたく柴の記」で記しております。
  • 今年2014年現在、1707年の噴火以来300年以上、富士山は噴火しておりません。しかし、あくまでも休火山であり、いつ再び噴火するか分らないとして、同じ大災害をもたらすであろう東南海地震〔南海地震と東海地震〕とともに厳重な観測網が敷かれているようですね。


また折を見て、別の時代を基準として、「同時代を生きた人たち」をご紹介したいと思います。歴史の見方が変わってくると思いますよ。 

自分または家族の年齢を中心にして、誰が何歳年上だとか年下だとか、それだけにしか興味がわかない人にとっては、こんな試みには何の意味もありませんか(笑)。

 

小学校あたりではやむを得ないと思いますが

中学校~高等学校あたりの歴史教育で、日本史と世界史とにわけているのには限界があり、近い将来、そんな分類が変わってくるはずだ、と思います。

日本史・東洋史・西洋史などという分類は、当事者には便利そうに見えますが、実際上まったく意味がない分類でしょう。義務教育のあたりから、視野を広めるような工夫がどうしても必要なのです。

小数と分数、微分と積分、歌舞伎と人形浄瑠璃、八橋検校とモーツアルトなどは、分けて知る必要がないどころか、別々に扱うとかえって歴史認識をあやまる危険があり、同時に知るほうがいいはずです。

 

このあたり、中国や韓国が自分勝手に主張していて誰も信用していない「歴史認識」とは大きく異なっていることに、ぜひともご注目を(大笑)。

 

 

 


 

 

 

 

 



中国がアメリカから口を封じられる言葉とは

2014年07月13日 09時17分23秒 | アジア

昨今、混迷の世界をいっそうやっかいにさせている中国ですが、こんな時だからこそ、柏楊(ポーヤン)の言葉が、いきいきと甦(よみがえ)ってきます。 

柏楊は中国生まれで、共産国家が誕生してから台湾へ移り住み、中国人について明解に著述しました。 

私は、今だからこそ、柏楊の中国人論に耳を傾ける価値がある、と思います。ただしこの人の著述が一番読まれるべき中国で発禁処分となっているとは・・・・。世の中の大きな矛盾のひとつですか。 

中国が一体だれのおかげでこれだけの経済発展をなしえたか、と問われたら「中国人がもっている知性ゆえだ」としか考えないのが、その頭脳構造。

先が見えていますね。一日もはやく中国が目を覚すことを期待していますが、これは4000年の歴史から見て、儚(はかな)い夢かも(笑)。 

とにかく共存共栄をはかるしかないのに、まるで1000年前かのように国際ルール無視が通用すると勘違いして世界中から嫌われている中国人! 

辛辣な中国人論を聞いてみましょうか。  


中国人の多くは、しっぽを立てる病気にかかっているようだ。アメリカのことを言い出すと、すぐしっぼを立てて、「アメリカの文化は浅すぎるんだ」と言う。

アメリカ文化が浅いかどうかは、別問題である。もし浅いとしたら、われわれはさらに恥じなければならない。たとえば、先祖代々、裕福だった人が没落して、喪服を着て破寺の前にしゃがみ、残飯をもらって日々を過ごしながら、「俺の祖父様は、宰相になったこともある」と、泣き喚いているようなものだ。

金持ちを見て、「あいつのじいさんは下水道掃除をしていた」と言いながら、自分を恥ずかしいと思わないばかりか、自分がなぜこんなに貧窮になったかさえも考えたことがない。逆に得々として、他人の出自をけなし、自分の自慢をする。

虚驕とは、混沌として自己満足することである。つまり自己陶酔に陥り、布団をかぶっていろいろ妄想をたくましくするのだ。

孔子先生は、一生懸命に、「いにしえ」を発明した。そして、いにしえに託して制度を改草しようとした。しかし、現代の中国同胞は、灰を吹く力さえない。

アメリカ合衆国という模範が目の前にある。はっきりと見えるし、触ることもできる。またその中に入っていって、研究し体験することもできる。なぜ虚驕の気になって、このような生きている模範を拒否するのか。アメリカが花のように美しい、と言っているのではない。もしアメリカが本当に花のように美しければ、彼らは牢屋など必要としない。

しかし、少なくとも一つだけは、絶対に、われわれが学ぶべき点がある。それは、彼らの生活方式である。アメリカ人は一つの鋭い武器を持っており、いかなる国から来た留学生の口でも、それで封じることができる。それはこういう言葉だ。

「あなたはアメリカのここがよくない、あそこがよくないと思っている。しかし、あなたはアメリカの生活方式についてどう思うか。アメリカは、自由で民主的な社会であって、もっとも強い正義感を持っている」 

: 柏楊(ポーヤン)「醜い中国人」張良澤・宗像隆幸(共訳)光文社 1988/06/2512刷発行 


アメリカ人は浅く中国人は深いと考える中国人ですが、なんのことはない、中国人は「裏をかいて人をだます点においてアメリカ人より優れている」ことを喜んでいるに過ぎません。

そして相手を徹底的にこき下ろすのに最大限の喜びを感じ、努力をせずに賄賂で権力と富を夢見る自己陶酔型の中国人を暗に批判しています。

いかにも危うそうで、国内での対立を見る限り、アメリカは中国とそっくりではないか、と見る人もいますが、実はそうではないと柏楊は指摘します。

わかりやすく端的に言えば

視野が狭い中国人と、視野が広いアメリカ人、ということでしょうか。一方では、形式程度とはいえ宗教が残っているアメリカと、宗教を否定する共産党が一党独裁する中国、ということでしょうか。 


中国にはなぜ偉大な建築がなくて、外国にはあるのか。木造なので腐ってしまうというのは、根拠に乏しい。原因は一つの新しい王朝がおきたあと、すぐにその前の建物を燃やしてしまうから。人民の汗と脂でできた暴政の象徴だからと。そして次の王朝も同じことを。:P.113 柏楊(ポーヤン)「醜い中国人」張良沢・宗像隆幸 共訳 光文社 


日本では多くが木造建築ですが、

応仁の乱・焼き討ち・米軍の無差別空爆などで焼失したものがあるとはいえ、比較的保存状態はいいようです。それは新権力者が旧権力者の建物の破壊を最小限に抑えていたところに要因がありそうです。

それに比べ、前王朝の建物をすべて破壊してしまう中国の伝統に、何らかの問題があるのでしょう。

現在の中国での弾圧王朝は「中国共産党」ですが、近い将来これが崩壊する時には、人民の汗と脂でできた暴政の象徴だからという理由で、中国の伝統にのっとり、これらの建物はすべて破壊されてしまうのでしょう(笑)。

他方、中国には、木造ではないけれども、万里の長城という立派な人工建築物があるではないか、と自慢する中国人もいますが、そんな時には

万里の長城が国境のあかしだから、その遥か外へ越境して侵略領土化している中国は、万里の長城の外からは即時無条件で撤退しなさい」

と私は告げております(笑)。  


トルストイが一人の乞食に金を恵んだ。友人が「あれは質の悪いことで有名だ。恵む価値はない」。

トルストイは「私はあの人に恵んだのではなく、人道に従っただけだ」、と答えた。乞食に施しをするとき、その品性は問題じゃない。これは人道問題なのだ。: 柏楊(ポーヤン)「醜い中国人」張良沢・宗像隆幸 共訳 光文社   


世界各国は、この20年にわたって、

中国に「世界の工場になるよう施しをした」のですが、友人が言うには「中国人はろくでもないから、そんな恵みは必要がない」と言いました。

もしトルストイが存命ならば、「私は中国人に恵んだのではなく、人道に従っただけだ。乞食に施しをするとき、その乞食の品性は問題じゃない。これは人道問題なのだ。」と答えるでしょう(笑)。  

そうです、世界は善良な中国人を助けたいと思っただけなのに、中国共産党は集めた富を特権階級内だけで分配できるようなシステムを構築し、富が13億の民にゆきわたることはなかったし、これからもあり得ないのです。中国共産党が腐敗し近々崩壊するだろうと予言する所以(ゆえん)です。

中国人にあまねく分配される運命にあったはずの膨大な富を横取り独占した富裕層は、いまその富を海外へ持ち出そうと画策しています。結局、富は、中国人の中にとどまらず、再び元の海外へ流出することとあいなりました。

自分の国を信じることができない中国の富裕層が、亡命先・移住先で生活をする時、果してそこのまともな一員となり得るのでしょうか。 


ヴォルテール先生は言った。「私はあなたの主張には反対だが、あなたの言論の自由は、命をかけても守る」と言った。:P.132 柏楊(ポーヤン)「醜い中国人」張良沢・宗像隆幸 共訳 光文社  


ヴォルテールが

確かにそのように言ったかどうかを確認していませんし、後世の人の創作か勘違いではないか、とも言われているようです。

しかしこの言葉は、中国人の言動と照らし合わせてみて、なんと大きい隔たりがあることか。

だれも賛同しない勝手な主張を突然始めたかとおもうと、それに逆らう者を武力威圧し、意見が異なると逮捕・拘束し、弾圧を繰り返す中国共産党。

この現実は、ヴォルテールの言葉とされる上の内容と、正反対ではありませんか。

  • 異なる意見を絶対に許さない中国共産党
  • 意見は異なっても主張する自由を最大限に尊重する

あ~あ、もう情けないほどです(笑)。

中国共産党がここまでのさばるほど放置した責任は、一体どこにあるのか、検証してみたいものです。 

世の中には「中国封じ込め」を批判する声がみられますが・・・・

  • 中国自身が、少し変形した古風なイデオロギーを振りかざす場合には、古風な「封じ込め」にも意義があると思います。
  • 経済交流が盛んになった現代において「古風な封じ込め」が通用しないと言うならば、経済交流を逆手にとった中国の独善性に一層の責任があります。ここで何らかのイエローカード(制裁)を与えないと試合が荒れ、世界各国を武力威嚇する中国をのさばらせておくことにもなります。

よって、このまま独善性を保持するなら、中国封じ込めに力を入れたほうがいい、と私は思います。

すでに世界各国が、非公式に封じ込めを実施しており、公式に封じ込めていないだけのことでしょう。公式に封じ込めることがないよう祈りたいものですが、果してどうなるか。


非公式に真実あり?

2014年07月12日 08時25分47秒 | 海外

 

中国では、賢明な人なら

    1. 政府〔中国共産党〕が発表する内容には真実がない
    2. むしろ政府による検閲が激しいネット上の内容にこそ真実がある

と理解しているようです。

言論の自由が保証されている地域では、あらゆるマスメディアの報道にさえ疑惑をもつことの意義が強調されていることに比べて、これまた危険な真偽判明方法だと思います。

2.などは中国共産党が見落とした内容か、または看過している内容に過ぎず、報道規制をすればするほど、国民の間で妙な意識が働くことを示しています。

1.はソ連の末期的症状に似ていて、それはそれで正しいのですが、全体的に見ると、中国内ではいくら正しいことでも、中国の外へ出たときには大いなる勘違いへと発展します。

 

言論の自由がない中国から、言論の自由がある国へ行った留学生が考えるのは・・・・

 

そうです。言論を統制されている国からそうでない国へ移動した人は、相変わらずネッ上での発言に並々ならぬ〔水準以上の〕関心をいだき、そこに人間の真の姿があるはずだ、と考えるのでした。

そうでなくても中国社会では、自分がダマされることを防ぐ観点から、家族親戚縁者以外の人間を、むしろダマすことがおおいに推奨されるらしい。そういう人間が、言論の自由があり、比較的本音に近い意見を主張できる社会に住んでも、人の本心は別の所にあると、信じて疑いません。

 

もう生まれたときから警戒心を植え付けられてきた生粋の懐疑心でしょう。

これは普通に見られる「健全な懐疑心」ではなく、人間というものを信用しないように誘導する社会が創り出した病的な懐疑心」だと言えます。

政府が、弾圧を背景に反日を指示すれば、面従腹背〔めんじゅうふくはい〕の原則をしっかり守らないとすぐに拘束・逮捕されるのが中国。

 

中国に関してよく見られる誤りは、「すべての中国人が反日的というわけではない」というもので、それ自体の真偽のほどは確かめようがありません。

しかし、「政府が言論を統制していることに諸悪の根源がある」という視点を欠いたまま「すべての中国人が反日的というわけではない」と発言するのは、木を見て森を見ず、のたとえに似た危険な論調だと思います。

中国在住の日本人で、「周辺にそれほど反日的ではない現地人がいた」と発言しても、それはそれで信用できますが、中国全体をみずにそんな抗弁をしていると、そんなことを言っているその人の信用がなくなりますよ。

 

言論の自由がある国ならば、逆に普段の自分には出せない自分を演出することができるのがネット社会ですが、そんな場所での意見が人間の真の意見だと決めつけるようになると、もう手遅れなのかも知れませんね(笑)。

 

中国とちがって言論の自由がある国では

 

別に隠れて為政者の批判をする必要がない。なぜならば、たとえ本人の意図に反して所属する組織の代表的な意見を表明する場合でも、公序良俗に反しない限り、堂々と発言できるからです。

公序良俗とは、「おおやけの秩序と善良な風俗〔goo辞書〕」といわれるように、殺人やテロの予告をするとかの反社会的な行為でしょう。

しかし言論の自由がない国からきた留学生は、裏社会で発言する内容にこそ真実がある、と何の疑いもなく信じ込んでしまいがち

「言論の自由がある社会である」と説明されても、中国と同じような言論統制があり、違反すれば拘束・逮捕される、と固く信じています。まさかそこまでは信じない人にしても、警戒感は解けず、妙な理解をしてしまうようです。


そして、もしもそのような中国からの留学生が

 

中国共産党による国費留学生、つまりヒモ付きである場合には、悲劇がおこります。必ずしも当該留学生から聞き出した内容ではありませんが、総合的に言えば・・・・

中国共産党を信用していない国費留学生が、学業資金のためとはいえ、中国共産党に喜ばれる報告をして、より真実に近い日本を伝えるのではなく「ネット社会で見かけた意見こそが日本人の真の姿だ」とばかり中国共産党へのヨイショ報告をすればするほど、中国共産党がますます日本の事情を誤って理解する方向へ進んでしまう可能性があります。

いや事実は逆で、むしろひも付き留学生から「中国共産党にとって都合のいい日本像」の証拠群、つまり「日本人の真の姿」と称する情報をたくさん集め、中国共産党が反日の道具として徹底的に利用する、とも言えます。そういう末端のヒモさえ徹底的に利用するのが、中国共産党のシステムと言えます。

 

国民に対して「政府に都合の悪い言論を禁じている」、つまり言論の自由を制限していると、目に見えないところでこのような悲劇と誤解が生じ、取り返しがつかなくなりそうです。

 

公でないことにこそ真実は含まれる」とは、一面で真理を突いているのですが 

自分の思考結果が確かであるかどうかという検証作業を伴わない思いこみは危険

であり、一見して正しそうなことに人はコロリとダマされてしまう、という好例でしょうか。「絶対に言わないでね」という前置きで始まる「極秘情報」めいた話に、人はコロリと欺されるものです(笑)。

 

さて「非公式」を、賢者はどう伝えたか、それを見てみましょうか。

  

2006年1月、金正日は北京から武漢、広州、深川というルートを非公式に訪問した。: 綾野(リン・イエ :中国軍人のペンネーム)著 富坂聡(編)「中国が予想する"北朝鮮崩壊の日"」文春新書 2008年5月20日第1刷発行

 

これは特殊な例で、中国軍人の「故金正日が中国を極秘訪問したこと」についての著述です。一般的にいって、国賓として訪問するのと非公式に訪問するのとでは、目的が大いに異なるでしょう。非公式な訪問にこそ、わかりやすい真の狙いがあるというもの。この場合は、工業団地を視察して参考になる政策を盗み取りたいということでして、世界中に「国と国との関係を、こうありたい」と演出するのが目的である公式訪問とはあきらかに異なります。

 

ただし中国では禁句であったと思われる「北朝鮮崩壊」ですが、ペンネームとはいえ堂々と語られるようになったのが印象的です。

そして「北朝鮮崩壊」が書かれてから10年ほど経過した現在、書いた本人が所属する「中国崩壊」が語られる時代となっています。具体的に言えば中国共産党の崩壊ですね。

「崩壊」が間近だという時期に、中国へ進出しようとする日本企業が存在し続けたことが、「中国人が崩壊の前兆に気づくのを遅らせる役割をはたした」とは、意外な皮肉でしたね(笑)。

 

2014年現在の北朝鮮は、長年友好国であった中国と距離を置き始めていますが、中国でも世代交代によって、北朝鮮を知る長老が急激に減りつつあり、若い世代からは「なぜ北朝鮮を支援する必要があるのか」という素朴な突き上げがあったことも関連しているのでしょう。

習近平が権力者の地位に就任後、恒例だった北朝鮮訪問よりも韓国訪問を先にして北朝鮮を揺さぶっているのは、そのことを如実に示しています。

 

アルゼンチンとブラジルで最近施行された、中国人バイヤーへの土地売却の禁止(ところがバイヤーがアメリカ人やヨーロッパ人の場合は禁止されていない)。そしてオーストラリにおいて中国人が鉱山や天然ガス田を獲得することの、非公式だが実質的な禁止措置。 :エドワード・ルトワック「自滅する中国」奥山 真司 (翻訳) 芙蓉書房 2013年11月15日第4刷発行

 

去年2013年の発行ですから、翻訳と実際の著述を考慮すると、もう2年以上前から「一党独裁の国民弾圧で有名な中国が、世界中で怪しい行動をとっている」と警戒されていたのでしょう。

中国共産党が美しい言葉を発すれば発するほど、実際の中国政府の言動との間に乖離がうまれ、ますます信頼性を失っていきます。

中国は、形式程度とはいえ、2001年にWTO〔世界貿易機関〕に加盟しましたが、共産国家ということで原則としては私有財産がいつ没収されるか分らない国であり、個人ではなくすべてに中国共産党がからんでいることが、信頼を欠く根本なのでしょう。

 

しかしながら机上で計算だけに走っている中国共産党のエリートたちは、中国経済の破綻などあり得ないと信じています。 

そうなんです。普通の国では、国家経済の破綻を経験するまでは「国家経済が破綻したことはない」のですから(笑)。

ヤンキースのイチローは引退するまでは「引退したことがない」し、人は死ぬまでは「死んだことはない」のですね。

ただし例外もあり、都はるみや森昌子の場合は、引退後に復帰したので、引退するまでに「引退したことがある」・・・・。

都はるみは引退後3年後に、森昌子は引退後15年後に、復帰しています。


 

アナリストや外交当局者によれば、中国はまた、チベットや新疆ウイグル地区での独立問題を抱えているため、分離運動を支持しているように見えることを警戒している。したがって、中国は公式にも非公式にも、ウクライナ問題にははっきりした態度をとれない。中国は、ウクライナ問題は歴史的に複雑だとした上で、政治的な解決を呼び掛けるが、解決のため積極的に仲介役を果たそうとはしていない。 

 ベルリンでのメルケル独首相との会談でもクリミア問題が議題に上る可能性がある。しかし独政府当局者の中には、中国がクリミア問題で西側を支持するというのは甘い考えだとみている向きもある。 

 ドイツ国際安全保障問題研究所のアジア問題専門家であるグートルン・ワッカー氏は、「中国は中間の道を歩もうとするだろう」とし、メルケル氏との会談は、ロシアがイランの核問題など他の交渉で障害とならないようにするにはどうするべきかという話になるとの見方を示した。 

:米WallStreetJournal日本語版 2014年 3月 28日 12:34 JST

 

上記習近平のドイツ訪問のあと、先日(2014/07/06から)ドイツのメルケルが中国を訪問しています。

中国共産党は、この機会に何とかドイツを利用して、日本を見下げる欲望を丸出しにして相対的に中国の立場を向上させようと努力していますが、賢明なメルケルは誘いにのらなかったようです。それどころかメルケルは訪中時に精華大学でおこなった講演でも「人権の大切さ」を訴えたといい、これは普通の訪問者なら遠慮するところなので、メルケルの快挙かもしれません。ドイツ製品を中国市場に送り出す時に至っても決してひるまないその姿勢は、日本企業の中国での商売に影響を与えるという理由で何も表明できない日本政府との落差を感じます。

 

上記の通り中国共産党は、ロシアのウクライナ侵略に対して、公式にも非公式にも、何も言えない状況。

もしも共産国家仲間の疑似友好国であるロシアを褒めたとしたら不法に占領しているチベットなどの分離独立運動を支援するようなものですし、もしも欧米に同調してロシアを非難したらロシアが主張している「ウクライナ内でのロシア系住民の人権軽視」はなかったと発言することになり人権問題で世界各国から今まで以上に中国共産党が非難されることを覚悟しなければなりません。

どちらにしても中国共産党の方針と矛盾するわけです。


 

「北方領土と尖閣の相互承認」露に打診 

中国がロシアに対し、従来日本領と位置づけてきた北方領土の領有を承認する代わりに、沖縄県の尖閣諸島を「自国領」とする中国の主張を支持するよう、水面下で打診していることが分かった。働きかけは2010年に始まり、現在も続いているとみられるが、極東開発に日本の協力を求めるロシアは、中国の提案に応じない構えだ。日露外交筋が明らかにした。 

同筋によると、10年秋、中露両国の外交関係者による非公式協議の場で中国側がロシア側に打診した。中国は「ロシアの北方四島領有を認める用意がある」と提案したが、ロシアは「北方領土は日露間で協議する」と受け入れなかった。当時は尖閣諸島沖であった中国漁船衝突事件(9月)で日中関係が悪化していた。 

ロシアでは12年5月にプーチン氏が大統領に復帰。今月8日にソチで安倍晋三首相と5回目の会談を行うなど対日関係の改善を急ぎ、中国の打診に応じる気配はない。米国が尖閣を日米安保条約の適用対象としており、尖閣への関与は日米との関係悪化を招くとの判断もあるとみられる。 

中国は1960~70年代、国境問題などで旧ソ連との関係が悪化。64年7月、毛沢東主席は社会党訪中団の佐々木更三衆院議員に対し、北方領土について「皆さんに返還すべきだ」と述べ、日本領との認識を明確にした。90年代以降は関係改善に伴い言及を控えるようになったが、日本領との立場は崩しておらず、中国国内発行の世界地図で北方四島は「ロシアが占領中」と記されている。中露両国は10年9月の共同声明で「領土保全に関わる核心的利益を互いに支持する」としたが、尖閣や北方領土の明記は見送られ、13年3月の共同声明も同様の内容にとどまっている。【福岡静哉】

:毎日新聞 2014年2月6日(木)6時0分配信 

中国としては毛沢東時代から「北方領土は日本領土であり、ロシアが占領中」としているようですが、もしもロシアが「尖閣諸島は中国領土である」と中国を支持するなら、中国は「日本の北方領土はロシアの領土だ」という相互承認を提案して、ロシアに断わられた、というのはおもしろい裏話ですね。これも非公式協議の場だからこそ提案できたのでしょう。

中露は互いに、相手を利用しようと画策するものが好きなようです。

 

 

アジア情勢図を描いてみました。当たるも八卦、当たらぬも八卦、というところ。

 

上図では、が良好な関係あるいは同盟関係を、が対立関係を、意味し、太さがその度合いを示しています。また両方が共存することもあります。

 

確かに中国は孤立を深めており、今では韓国だけが頼りですから、精一杯ヨイショしなければなりませんね。

中国の今の繁栄が誰のおかげだったのかという視点を欠き、もともと中国人が立派だったからこうなっているのであり、それに相応しい軍事力を強化する、そういう意向を鮮明にしております。これはチベットやウイグルに続いて、海上においてもど厚かましく中国の領土を主張するためには、どうしても必要な海軍力なのです。

 

そして、そのような危険な国に対し、ベトナムやフィリピンや日本が対抗しようと考えていますが、自らの軍国主義を顧みず日本を軍国主義だと叫ぶその姿は、もう哀れとしかいいようがなく、牧的な表現をするなら「やんなっちゃった」といふ「末期的症状」でしょうか(笑)。

 

安倍晋三が火事場泥棒的な行動に走っているとは、いろいろな人が指摘しており、私もその疑念を感じますが、安倍晋三だけに責任を押しつけるのは適当ではなく、そもそもは天安門事件以後に突然あらわになった中国の国内弾圧・反日政策が遠因だと私は見ております。

そして近年の中国の軍事突出という愚行に何ら触れることなく、ひたすら反米・反日を掲げる日本の団体に対しても、深い疑念を隠しきれません。

 

 


 

 

 



2014台風08号遥かなる旅路

2014年07月11日 11時10分59秒 | 科学(気象)

2014/07/11 09時頃、台風08号が温帯低気圧になったとのこと。

フィリピン東方から北上して南西諸島へ接近した頃には930hPaまでに成長した台風08号。

今回の気象庁による予報進路は、正しく予報していたようで、まことにおめでたいこと。特に沖縄から北上したあと90度東へ方向転換して真っ直ぐ東へ進むという予報が正しい結果になったのは偉大な成果でした。

なぜか天気予報ではさっぱり当たらないのに、台風ではきっちり進路を予報できていました。

 

まずは、台風8号の全体の経路から。GoogleEarthに気象庁からのデータを書き加えたもので、私が描きました。

 


九州上陸以降の予報

 

日頃は、さっぱり天気予報が当たらないと指摘し続けていたので、台風の進路についてほぼ予報通りに進んだ事実を、指摘もれするわけにはまいりません。

 

たった5日間のはるかな旅でしたが、各地に被害をもたらしたこともまた、補足しておかねばなりません。 

 


 

 


 


安易な「王国」表現

2014年07月11日 09時41分42秒 | スポーツ

2014FIFA_WC(ブラジル)で開催国ブラジルが 

準々決勝まで進んだのですが、有力選手がけがで出場できなかったためか、独に大敗して3位決定戦に回ることとなりました。

地元ブラジル人としてはつらいでしょうが、勝負には運がつきものと考え、負けをわるく取らないようにしたいものです。 

 

ここで見られたブラジル人の反応としては 

「サッカー王国が準々決勝で負けてしまって恥ずかしいというのがありました。

しかし、負けたからと言って

暴動を起こしたり、商店で略奪したり、バスに放火するほうが、もっともっと恥ずかしい

 

更に言えば

ドイツに負けたために政権への不満が爆発したらしいのも困ったこと。巨大な費用をかけて準備をしたことに対し、格差がひどすぎるという不満が出ています。

この分だと2年後2016年のリオ五輪が気になってきます。2年後とはいえ、サッカーW杯と五輪という2大祭典を連続して開催することが果して可能なのか、と不安になってきました。こちらもいまさらながら、恥ずかしいことですね。

 

もうひとつ気になるのは 

マスメディアが「王国」というのを安易に使いたがること。

気にする人は余りいないかもしれませんが、すぐに「帝王」「巨人」「偉人」「長老」「王国」と言いたがる薄っぺらいマスメディアにうんざりする人も、いますよ(笑)。

これは、何も知らない人を相手にするときには有効な表現方法ですが、その世界の事情を知っていると「それはちょっと違うだろう」となります。しょせんはマスメディアの名付け記者の資質に問題あり、というところ。

これから 

~の帝王

~の巨人

~の偉人

~の長老

~の王国

などを目にしたときには、疑ってかかりたいものです。

 

 

 

 


 

 


現世利益

2014年07月11日 09時16分07秒 | 生き方

「現実の世での多幸」と「死後の多幸」をどう扱うか、その度合いの違いが、宗教・宗派によって大いに異なります。 

実存する多くの宗教は、現世よりも死後のしあわせを追求することが多いものですが、宗派によっては微妙に異なるようです。

多神教の日本やヒンドゥー教をもつインドでも、現世と死後との関連を説くことがありますが現世での徳も重要視されます。 

宗教というものは 

その教義や信仰心力だけで理解できるものではなく、形成している広いネットワークが重要な働きをするので、それらグローバル化したつながりを考えるならば、世界のどの宗教もやはり現世の利益に関連していないものはない、と考えられます。

ただ日本の社寺で見られる神仏へのささやかな「賄賂(わいろ)」、つまりみんなが個人的に「お賽銭(おさいせん)」を拠出することで、自分だけが神仏を独占して願い事を叶えてもらえると考える「癒着体質」は、ひょっとしたら珍しいことなのかも知れません。

私としては 

  • 現世利益を追求する宗教〔死後については触れない〕
  • 現世利益を追求しない宗教〔死後の世界のみを扱う〕

の両方が共に危うい、と見ております。 

今回は、現世の利益を大切にする宗教を取り上げてみます。 


それまでの京都の寺院は、東寺と西寺、相国寺などを別にすれば、人里を遠く離れた深山幽谷に建てられていた。平安の新仏教の寺院でも、比叡山延暦寺や高野山金剛峰寺、あるいは高尾の神護寺のように険しく深い山に建てられた。僧の修行が第一で、民衆を相手にするつもりがなかったからだ。

日蓮宗はそうではない。民衆を相手にするから、民衆が生活する市内に本山を建てた。

以前の仏教が金銭や商業を排斥したのに対し、現世の利益を追及することを積極的に肯定した。「いかにして浄土往生するか」ではなくて、「いかにして強く正しく生きるか」をテーマにした。

応仁の乱(1467~1477)の戦火で京都はすっかり焼け野原になり、戦後の復興の先頭に立ったのは貴族ではなくて新興の商人だった。町衆といわれる人々である。その町衆の信仰は天台宗や真言宗ではなくて、新鮮な雰囲気にあふれている日蓮宗だった。:高野澄「京都の謎」祥伝社黄金文庫


形式を重んじる階級

その多くは特権階級でしたが、この人たちの多くは、現世では恵まれた階級に属していたため、どちらかというと死後の世界でのしあわせを追求したようで、主にそういった人たちにすり寄って(つけ込んで)勢力を伸ばした宗派がありました。

一方、応仁の乱で廃墟と化した京都では

復旧の過程で商人農民など特権階級とは言えない庶民の多くが、現世では恵まれた階級に属していたとはいえなかったため、どちらかというと死後の幸せよりも現世での利益を追求したようで、主にそういった人たちにすり寄って(つけ込んで)勢力を伸ばした宗派がありました。

悪質な織田信長は、これに目をつけ、宗教を利用しました。

比叡山の焼き討ちで特権宗派を破壊したかと思えば、新興宗教をおおいに持ち上げて思い上がらせて鉄砲入手の目途が立つや、難癖をつけてその武力・財力を徹底的に奪っています。つまり信長は、室町幕府末期の混乱期に将軍を利用しただけではなく、武力・財力をもった新旧宗教勢力を骨抜きにしたのです。

信長が定宿にしていた本能寺〔法華寺〕の武力・財力も、信長による収奪のため相当落ちていたらしく、いわば「信長自身が牙を奪い取った本能寺を定宿とした」からこそ、側近だけのわずかな防御になってしまいました。

そして骨抜きにされた本能寺に信長が宿泊したときに、部下だった明智光秀軍によるクーデターで討たれました。信長が新興宗教を骨抜きにせず本能寺に武力・財力があればこうはならなかったはずでしょう。

ただしこの本能寺の変についえは、明智単独では無理だろうから、協力者がいたのではないか、と様々な人が説を唱えているようですが、いずれがアヤメかカキツバタ、決定論には至ってないらしい。

      • 室町幕府末期の種々勢力の離合集散
      • 混乱時恒例とも言える朝廷の暗躍
      • キリスト教布教という口実で日本侵略を試みた外国勢力
      • 各地大名の野合
      • 宗教関係者による陰謀

これらが本能寺の変の実行犯である明智光秀との協力があったのではないかとされている勢力ですが、今もなお楽しい推論が飛びかっているようです。

さて韓国のキリスト教ですが、こう主張する人がいます。


韓国キリスト教の現世利益主義

もちろん韓国のキリスト教でも、死んでからの救いということを言います。ただ、神の国、天国に入るということは、韓国人にはあまりピンとこないんですね。死んでから天国に入れる、救われるということには、それほど魅力を感じていません。

それよりも、いま救われたいという現世利益主義が強いといえます。儒教もまさしく現世利益を重視しますが、韓国のキリスト教でもだいたい、そうしたアレンジがほどこされています。

ですから、死んでから天国に行くということを強調するよりも、いま生きている間に、いかに幸せな暮らしができるかということに、より力を入れて布教した結果、今日のように、広く普及したというわけです。

:呉善花 「やっかいな隣人 韓国の正体」祥伝社黄金文庫 平成24年10月20日初版第1刷発行


韓国でキリスト教がかなり普及している(30~50%とも?)との説に驚く私ですが、やはり元のキリスト教が徐々に変質し、現世の利益を重んじるようになったからこそ韓国内で多数の信者を獲得できたようです。どうやら海外のキリスト教派と韓国の統一教会には何の関係もないらしい。

つまり日本の社寺と同様に、現世利益を前面に出しているようなので、妙に安心してしまいました。もちろん韓国人が現世よりも死後を大切にしているとはとうてい思えませんが(笑)。


儒家たちは口では利を言わないが、内心では金と利益に対する屈折した欲望が満ちあふれている。: 柏楊(ポーヤン)「醜い中国人」張良沢・宗像隆幸 共訳 光文社


昔からの儒教には、いろいろな派閥があるとはいえ、民衆に対して

「今の身分制度を維持し、けっして冒険をしてはならない、改善しようとしてもいけない、現在をそのまま受け入れよう。」

と説き、民衆を、複雑な現世のしきたり演じる喜びへ埋没させることに成功しました。いわば民衆を政治から別の方向へ向けさせる国是に似ていますね。現在でも、国家の放漫経営から、サッカーや反日へ目を向けさせる国があります(笑)。

こういう儒教の教義はあらゆる弾圧的な支配者にも受け入れられることとなり、巧みに民衆を支配する有力な道具となりました。

現在でも、あの暴力的な中国共産党が、中国内で逮捕拘束されている劉暁波 (りゅう ぎょうは)にノーベル平和賞が与えられたのに反発して、「孔子平和賞」なるものを作りました。

孔子は、現状を維持しようとする儒教の創始者とされ、今ではなんと、あの弾圧国家である現在の中国共産党にさえ歓迎されているのです。儒教にどれだけひどい面があるかが、分ろうというものです。

つまり社会の指導者たる儒家たちは、現世の利益を軽んじてきたのですが、当然のことながら儒家としての商売が繁盛しなければならず、儒家たちは内心で異常なほど金に執着していたと言えます。

なお中国については、このような意見がみられました。 


中国、2030年には「世界最大のキリスト教国」に?

パデュー大学で社会学を研究するフェンガン・ヤン(楊鳳岡)教授は、中国のキリスト教信者数は将来アメリカを抜き、世界最大のキリスト教人口を抱える国になると推測している。

ヤン教授は、イギリス紙・テレグラフの記事でこう述べている。

「私の推計では、中国は非常に近い将来、世界最大のキリスト教国になると予測されます。そうなるまでに1世代もかからないでしょう」

ピュー研究所の調査報告によると、中国国内には2010年の時点で約6700万人のキリスト教信者がいたという。これは、中国全人口の5%にあたる。

同じ報告によると、同年のアメリカでは人口の79%がキリスト教徒であり、同国内の教徒数は約2億4700万人(世界のキリスト教徒全体の11%)だ(ブラジルは1億7500万人、メキシコは1億人)。一方、アメリカの現在の人口は約3億1800万人。公式に発表されている中国の人口は、2014年現在、台湾・香港・マカオまで含めるとおよそ14億人にのぼる。

『Religion in China:Survival and Revival under Communist Rule』(中国の宗教:共産党支配下における存続と復活)などの著作があるヤン教授は、アメリカのキリスト教人口が減少する傾向にある一方で、中国のキリスト教人口は、2025年までに1億6000万人、2030年までには2億4700万人に拡大し、アメリカを抜いて世界最多のキリスト教徒を抱える国になると予測している。

しかし、中国におけるキリスト教人口の拡大は、中国政府の影響を受けないわけではない(中国では、政府が認可した宗教機関、施設でなければ、宗教活動を行うことは許されない。教会内には監視カメラが設置されるなど、活動は検閲されている。ピュー研究所の2010年の調査によると、共産党が認めない中国国内のキリスト教徒は約3500万人にのぼるという)。

前述のテレグラフの記事によると、中国では現在、非常に多数のプロテスタント教徒たちが、違法な「民家の教会」で、隠れて礼拝を行っているという。キリスト教徒支援組織「Open Doors」が毎年発行している、キリスト教迫害の深刻度の国別ランキング「World Watch List」では、中国の迫害度は37位とされている。

中国浙江省の温州市では、2014年4月はじめ、教会が政府から建物の強制撤去を命じられたために(十字架が目立ち過ぎる違法建築とされた)、信者たちが教会を取り囲み、「人間の盾」をつくって抵抗する事件が起きた(同市は中国最大のキリスト教徒コミュニティを抱えており、700万人の都市人口のうち15%が教会に通っているという)。

[Antonia Blumberg(English) 日本語版:丸山佳伸、合原弘子/ガリレオ]
投稿日: 2014年04月25日 13時46分 JST


まずは、この種の「中国は近い将来、世界最大の●●国になると予想される」という分析に疑惑があります。

つまり中国の人口が今推定されている13億人のまま推移するという前提で10年後や20年後を推しはかっています。上記では中国系の研究者が、この前提で論じていますね。

残念ながらそこでは、中国が分裂の危機に瀕している状況が加味されていません。経済的な破綻がもう直前に迫っているという観測があり、政治的にも異国ではないかと思われるほどの国内格差があります。

これらに不満をもつ無数の少数民族が年間20万件とも言われる暴動を繰り返している現状を無視して、のんきに「中国は世界最大の●●国になる」というのには、私としては相当の違和感をぬぐえません。

世界の自動車会社が定期的に新製品を発表していますが、これは次の何百万台ものリコール車を新しく用意している、ともとらえることができます。

同じように、中国内での無数の暴動が、中国という国の近い将来の崩壊を、間違いなく用意しています。

こういうことを考慮せずに、2030年には中国が

    • 世界一の経済大国になるだろう
    • 世界一のキリスト教国になるだろう
    • 世界一の自動車大国になるだろう
    • 世界一の軍事大国になるだろう

という予想は、みな、あり得ない話なのでした(笑)。


強風

2014年07月10日 17時33分58秒 | 科学(気象)

 

強風が吹き乱れる中で考えることがあります。 

しばらくの時間、これだけ吹いているのだから、もう飛んでくる危険物はないだろう、と。

 

  • しかしこれは危険な考えです。確かに一定の強さで風が吹いてくれるならば、そういう一面があるかも知れませんが、突風が吹いたり、通常の強い風が吹いたり、地形とも関係して、様々な方向から様々な強さで吹きすさぶもの。
 
  • また大切なのは、頑丈な建物の一部ではあったけれど、強い風が続いたため、徐々にハガレはじめて、ついにある時突然吹き飛ぶことがあるので、強風が続いたあとでは、もう危険なものは飛んでこない、と思ってはならないのですね。場合によって命取りになるかも知れませんから。

 

 


 


経験したことのない大雨

2014年07月10日 13時11分17秒 | 科学(気象)

 

いよいよ関西や関東方面へも接近している今回の台風8号ですが、これに関連して経験したことのない大雨」という表現が目につきます。 


それほどの大雨だったのか、という印象がある程度の言葉ですが、なんとなく「想定外の大雨」という匂いまで伝わり、台風で災害が生じるであろうから、後日起こりうる住民訴訟を前提として、行政側に不利にならないように布石(事前に行動しておくの意)としたい表現なのかな、とも思いました(笑)。 

経験したことのない」とは言っても、各地で先祖代々から様々な災害について語り継がれている言葉がたくさんあります。 

最近の造語かも知れませんが、東北地方には「てんでんこ」という言葉がありますね。 

経験したことのない」とは自分自身で経験していないの意味ともとれますが、ならば年齢差はあるとしても、せいぜい「40~50年ほどなかった大雨」でいいのではと思います。

 

一方1872年に気象庁の前身が観測し始めたと仮定しても今年2014年で142年ですから、「異常気象」という言葉を使うの地球45億年の歴史を考えて態度がでかすぎるでしょう。まるで寒い夜のあと暑い昼がやってきたのを「異常気象」というようなものでは(笑)。

 

ということで「経験したことのない大雨」というのが 

  • 一体、だれが「経験したことがない」というのか
  • どれほどの大雨なのかの表現にしては、あいまい過ぎる

という意味で、疑問が残る、としておきます。

 

最後に「経験したことのない大雨」が見られるところをご紹介しておきます。 

  • 沖縄で経験したことのない大雨 

これは日本気象協会 2014年7月9日 9時20分。 

  • 経験したことのない大雨 その時どうする? 

これは気象庁〔日付不詳〕  

  • 沖縄に再び特別警報・・・経験したことのない大雨の恐れ 

これはANNニュース(YouTube):2014年07月09日 

  • これまで経験したことがないような大雨

これはNHKエコチャンブログ:2012年07月13日

2年前のニュースであることをご了解ください。 

 

それにしても、ここ八重山地区〔石垣島や西表島など〕では見られませんでしたが 

宮古島全島(全市)にわたって避難勧告が出たときには、そうとうな違和感がありました。というのは、御存知の通り宮古島は平板な島であり、浸水に備えて高台へ移動するにも移動しようがないのです。いやそれ以前に、小さい島であり、そこから一体どうやって脱出して「避難」せよというのか、と疑問をもつのです。

気象庁としては、日本全国共通の言葉として「避難勧告」を使ったのでしょうが、各地区により事情がそうとう異なるものですから、注意深く言葉を選ばなければならないでしょうね。

 

各地で台風災害が伝えられ心が痛みます。できるだけ被害が少なくて済むよう祈ると同時に、台風が去ったあとで素早く救助作業が始まることを期待しております。

過去にない未曾有(みぞう)・希有(けう)・前代未聞(ぜんだいみもん)・空前絶後(くうぜんぜつご)・言語道断(ごんごどうだん)の災害なのかも知れません。

 

 

 



ワールド・カップ抽選会の疑惑

2014年07月10日 00時02分24秒 | スポーツ

ワールド・カップも準決勝で

  • ドイツがブラジルに勝ち
  • 残りはアルゼンチン-オランダ
を残すのみとなりました。ただし3位決定戦があるので、ブラジルとアル-オラ敗者も気が抜けませんね。
 
ところでおもしろい記事が出ております。それは御存知W杯ブラジル大会の「組」抽選の八百長疑惑です。
 
不幸にして拙宅にはこの抽選会の録画が残っておらず、YouTubeで見るしかないのですが、たしかに・・・・
 
  • 最初の、すでに決まっているブラジルを引いたあとはその場でボール状の入れ物を開けて中の紙をテレビカメラに映るようにすぐに提示していますが
  • そのあとの肝心の組配置については、檀上の人が透明な箱の中から無作為に取りだし、それをボール状の入れ物のまま(ふたを開けないで)横のテーブルに立っているFIFA事務局長ジェローム・ヴァルケに渡します。問題はここからで、ヴァルケが、抽選会の全てにわたって、カメラの見えないところまで下げて、つまりテーブルの下で開けてから、中に入っていた紙をテレビに映るように持ち上げるのです。つまりテレビに差し出された紙は「中に入っていた紙」ではなくて、別に用意された紙ではないか、という疑い。

これは誰が見ても怪しいと思うでしょう。ブラジル社会に深く根をはっているヤクザ組織が、FIFAを脅して八百長抽選をしたのではないか、と直感します。
 
このニュースを伝えているのは次です。
 
 

みなさまも是非御覧下さい。
 
 
これの解釈ですが・・・・
 
 
普通は、組が決まってからの勝敗を、公の賭博組織や、地下に潜ったヤクザ組織が利用するのですが、この抽選会そのものを賭博に利用している可能性さえ、惹起(じゃっき)させます。

1~2回、うっかりテレビカメラから見えないところでふたを開けたのなら、まだ疑いは軽いのですが、すべてのふたを開ける作業がカメラの映らないところで行なわれ、ボールに入っていた紙とは別の紙がテーブルの下に用意されていて、それをカメラに提示しただけではないか、という疑惑はますます深まります。
 
巧妙なのは
 
最初の抽選のみ、テレビカメラの見えるところでふたを開けて中の紙を見せますが、そのあと全てカメラの届かないところで開けて中の紙ではなく別に用意された紙を提示した
 
という点です。
 
 
IOC といい FIFA といい、世界規模の組織の運営の裏にある闇の世界を垣間見たような印象でした。
 
 
日本でもどこでも、野球やサッカーで八百長が発生してもめましたね。
 
明らかにこの抽選会では、あらゆる種類の不正をなくす努力が見られず、大いに疑惑が残る、と申し上げたいと思います。疑惑を疑惑のままにせずに、第三者機関による徹底的な調査が必要です。言っておきますが、第三者機関ですよ。
 
内部関係者による調査の結果、不正はなかったという結論になるのが目に見えていますが、これはちょうどSTAP細胞関連でみせた理研内部の調査に類似しています。FIFAや理研そのものに問題があるのに、身内の関係者が調べてどうするのですか。

そう、警察官の犯罪を同僚の警察官が捜査するのに似ていますね(笑)。
 
 
これを伝える記事のアドレスを上で記しておりますが、念のためその全文を以下に記しておきました。
 
 

W杯抽選会に八百長疑惑浮上!! くじの発表の仕方にパターンがあった

先日、ブラジルで行われたばかりのワールドカップ組み合わせ抽選会。そこで八百長が起こったことを証明する検証ビデオがユーチューブにアップされ、大騒ぎになっている。このビデオはyahooブラジルのトップページでも紹介されるほどの事態に。もし本当ならFIFAは強い非難を浴びそうだ。

話題となっている検証ビデオは組み合わせ抽選会が行われた12月6日の同日中に公開された。題して「Manipulacion sorteo del Mundial 2014」。スペイン語で「ワールドカップ2014組み合わせ抽選会の裏操作」といったような意味を持つ。公開されてからわずか数日で400万ビューを超えており、今後も視聴者の数は増加していくに違いない。

同ビデオは、まず組み合わせ抽選会で起こったあるパターンを突き止めた。というのも係員がボール型のクジを引き、カプセルを開けるときはTVカメラに映るテーブルの上で開けるにも関わらず、中に入った紙を取り出すときは全てテーブルの下から取り出しているのだ。それが一度や二度ではなく、すべての場面で。

まず最初のクジは開催国ブラジルのと決まっているためにカフーが取り出してカメラに映した。しかしなぜか2番目以降のクジは全てFIFAの事務局長、ジェローム・ヴァルケが取り出している。そしてジェローム・ヴァルケは必ずTVカメラの見えないところで紙を取り出してから国の名前を発表しているのだ。

動画1分10秒のシーン:一方、フェルナンダ・リマ(クジを引いている女性)が見せるときだけ、クジをテーブルの上で開け、そのまま見せている。これは八百長であることを隠すために、このときだけちゃんとやっていると動画をアップしたユーザー、パブロ・レアルは指摘する。そしてそれこそが「死の組」と呼ばれている、ウルグアイ コスタリカ イギリス イタリアが集まったD組だということが疑いをさらに強くする原因となっている。

動画2分のシーン:その後もジェローム・ヴァルケの疑惑の行動が続く。ジェローム・ヴァルケは机の下で取り出したクジを丸めるような動きをして、他のクジを掴んでいるような仕草をしているように見える。

動画2分25秒のシーン:フェルナンダ・リマが見せるクジの紙はカプセルから取り出しているために端が丸まっているのに対し、ジェローム・ヴァルケが見せる紙は端がピンピンに張っているのがわかる。

2013年12月10日 at 11:36 AM

 
私も、この抽選会のニュース断片をみましたが、ちゃんと録画して保存しておくべきだった、と後悔しているところです。
 
 
 



シェワルナゼ死去

2014年07月09日 07時06分01秒 | 海外

グルジアのシュワルナゼが86歳で死去したとのこと。

 

ソ連崩壊の直前あたりでしたかね、ゴルバチョフ大統領時の外相を

    • クーデターの恐れがある
    • 独裁に反対する

として自ら辞任しました。当時、事情をよく知らなかったので、「一体何が独裁なのか」と疑問をもったものです。

独裁体制が崩壊するときには、それに相応しい人物が出て崩壊を助けるもので、その人あたりのいいゴルバチョフが実際には別の独裁者を生もうとしていた、そういうことをシュワルナゼが警告していたのかも知れません。

 

1990年12月20日、シェワルナゼは更迭を待つことなく、みずから外相辞任を表明する。堂々たる態度だった。人民代議員大会でクーデターの準備が進んでいると警告し、ゴルバチョフとたもとを分かった。「改革は失敗した。独裁が近づいている。・・・・どのような独裁体制になるのか、だれが独裁者になるのか、それはだれにもわからない。わたしは辞任する。どうか何も言わず、辞任を許してほしい。独裁に反対するなら、私の辞任を、それに対する抗議と受け取っていただきたい」:P.340  ウラジミール・ソロヴィヨフ「エリツィンの選択」山岡洋一訳 文芸春秋

 

今でもよく分りませんが、確かにクーデターがあり、シュワルナゼが再び外相に復帰するも、ソ連崩壊で完全に失職。

シュワルナゼの予言したクーデターが引き金となり、ソ連が崩壊したのでしょうか。

 

ゴルバチョフは、すべての人に愛されようとし、すべての人を互いに争わせた。:P.361 ウラジミール・ソロヴィヨフ「エリツィンの選択」山岡洋一訳 文芸春秋  

上にたつ人間で、こんなのがいますね。

部下との対話で、その場にいない人の欠点を指摘しながら、その部下を高く評価するのですが、これを繰り返しているうちに、いい意味で部下を争わせようとする意図に反し、騒乱を引き起こし自分は浮いてしまうという・・・・

人当たりがよくて中庸を求めようとすると、こんなことになるのでしょうか。 

シュワルナゼは故郷のグルジアへ帰り、1995年からはグルジアの大統領に就任。

しかしここでも側近たちの腐敗が目にあまり、国民による抗議活動「バラ革命(2003年)」により辞任。これが正当な選挙で選ばれた人をデモなどで排除するきっかけになったのかも。 

    • エジプト〔ムバラク後の選挙選出大統領ムルシを2013クーデターで排除
    • ウクライナ〔選挙選出の大統領ヤヌコーヴィチを2014年に排除 

その後2004~2013年のグルジア大統領はサーカシビリ。

しかし元々ロシアともめていた南オセチアへ侵攻(グルジア紛争)したことによりロシアから反撃され、ロシア軍の駐留も続けられ武力決断は失敗したようです。

その頃(2008年)

当時政界を引退していたと思われるシュワルナゼが産経新聞のインタビューに答えている記録が残っていましたので、その一部を御覧下さい。サーカシビリ大統領の侵攻を厳しく非難しています。 

 

--今回、グルジア紛争が起きた原因をどうみるか 

「南オセチア自治州でロシアより先に一か八かの軍事行動を起こしたグルジアのサーカシビリ大統領の誤りだ。この紛争は起こすべきではなかった」

--ロシアはなぜ、軍事侵攻を決断したのか

「ロシアは侵略の理由について南オセチア自治州内の少数民族の保護を挙げているが、単なる口実に過ぎない。というのもロシアは国内に多くの少数民族問題を抱えているが、彼らを保護していないからだ。グルジアに対するロシアの侵略は3世紀にわたって続いた。ロシアにとって問題なのは、旧ソ連の崩壊でグルジアの西欧化が進み、グルジアに対する影響力を失ったことだ。ロシアはグルジアに対する帝国主義支配の復活を望んだ」 

--ロシアは旧ソ連時代の政治に戻ろうとしているのか 

「旧ソ連時代よりさらに悪くなっている。ロシアは即座に主権国家のグルジアから軍隊を撤退するべきだ。旧ソ連時代の憲法下では、各共和国は平等だった。しかし、今や事情は異なる。ロシアは一方的に侵略を決めたのだ」 

--ロシアの軍事侵攻を指揮したのはメドべージェフ大統領かプーチン首相か 

「プーチンでもメドベージェフでもない。ロシア政府全体が今回の作戦を動かしている。大統領、首相、そして軍だ」 

--今回、西側メディアにさえ「ロシアの勝利」を伝える論調が目立つが 

「ロシアは短期的には戦争に勝利したが、長期的には西側との外交関係を決定的に損ない、国際社会での地位を失った。ロシアの真の危機は将来、政治的にも、おそらく経済的にも孤立することだ。今、米国、欧州連合(EU)を含むすべての西側諸国はグルジアを支援している」 

--今年4月、NATO首脳会議でウクライナとグルジアの加盟が先送りされたが 

「グルジアとウクライナのNATO加盟を見送ったのは重大な誤りだ。加盟を認めていれば今回の紛争は避けられた可能性がある。私がNATO加盟国の一員なら、グルジアに投票していただろう。ウクライナの加盟は実現するだろう。グルジアについては疑問符がついて回るが、可能だと思う」

:(産経新聞) 2008-08-24 15:58:19

 

2008年当時シュワルナゼは、ソ連崩壊後にその多くを引き継いだロシアが、一層ひどくなった、と指摘し、ウクライナのEU加盟についてさえ触れています。

EUにも事情があったと思われ、結果論で「EUがもしウクライナの加盟を認めていたら、2014年3月頃のロシアによるクリミア併合はなかった」と言っても意味がありませんが、共産主義のイデオロギーから抜けきらないロシアや中国を改心させるには、非ロシア・非中国の国家群を結集して、世界中が包囲網を敷くしかないのでしょう。

中国はこれに対し、中国から利益を得たがっているアメリカの親中派にニンジンをぶらさげて「まともな中国」たることを演出しようとしていますが・・・・、しょせん無理なことでしょうね(笑)。

そういう意味で、シュワルナゼには先見の明があったとは思いますが、政治は一人で任務を担当するものではなく、多くの仲間を必要とします。そこに不正と汚職が入り込む余地があり、不幸な晩年を過ごしたのだろう、そう私は見ています。ソ連の外務大臣からグルジアの大統領、そういう誘惑が招いた人生だったのでしょう。

このシュワルナゼの惨めな晩年は

    • 衆議院議長までやった土井たか子が、その後、斜陽の社民党委員長に就任したものの急激に党勢を失って見せた晩年の惨めな姿
    • 参議院議長までやった土屋義彦が、その後、埼玉県知事に就任したものの公私混同で見せた晩年の惨めな姿

を思い出させます。これらの原因がどこにあるかは、私には分りませんが、いずれも一儲けしたいという周辺の薄汚い連中によって「安易に担がれ過ぎた」のではないかという疑惑が残るのです。 

そして、先日のシュワルナゼ死去が、最後のニュースとなりました。

 

シェワルナゼ旧ソ連外相死去=元グルジア大統領

 【モスクワ時事】ロイター通信によると、旧ソ連ゴルバチョフ政権の外相として「新思考外交」を推進、東西冷戦の終結に向け活躍したエドアルド・シェワルナゼ前グルジア大統領が死去した。86歳だった。側近が7日明らかにした。:時事ドットコム(2014/07/07-17:57)

 

今回のまとめが正しいかどうか、自分自身では判断できませんが、こうして過去を総括する営みが歴史には必要なのでしょう。

この意味では、「天安門事件(1989年)」の痕跡を消そうとしたり、これに触れる人を次々と拘束している中国共産党が「歴史を歪曲」する張本人であり、韓国と手を組んで「日本が歴史を歪曲している」などと言う資格さえない、と言えますね。

 

中国で改革派知識人5人拘留 天安門めぐる自宅集会理由 朝日新聞デジタル 2014年5月8日01時21分 

 

遺族、知識人相次ぎ拘束 msn産経ニュース 2014.6.3 21:22 

 

そうこうしているうちに、2014FIFA_WC(ブラジル)の準決勝で「ブラジル1-7ドイツ」という結果に終わり、ブラジルが退廃いや頽廃いや大敗しました(笑)。

私は、ルールを無視した体当たりも審判をごまかす転倒も大嫌いです(笑)。

しかし初戦でうまく倒れてPKをえたけれど、準々決勝では本当に倒れて負傷退場したネイマールは、あまりにも演技過剰だったと思いました。

ファウルを取らないとけが人が続出しますが、ファウルを取りすぎるとおもしろくないという人もいて、私にはわかりません(笑)。

 

 

 

 



中国は韓国の二の舞に?

2014年07月08日 08時09分42秒 | アジア

国内の惨状が上の空で

  • 批判する勢力を徹底的に弾圧〔すぐに拘束・逮捕・死刑
  • 国民の反共産党活動を反日活動へ移行させようとする国是ですが、はたして賢明な一部の中国国民をだまし続けられるか 
となっている中国。

先日韓国で、旧米軍の周辺で働いていた女性たちが

韓国政府は、日本に対して従軍慰安婦への損害賠償を要求しているが、国内での私たちへの賠償をそのままにしている偽善性は、許されるのか 

という趣旨の損害賠償の訴訟を起こしました。

もちろん独立国家となったあと韓国内で発生した問題と日本統治時代とでは意味が違うでしょうが

 

どちらにしても、まずはやるべき無数の問題をかかえているのに、国民の目をそらす意味で、「反日」を国是とする点で友好的に協力しているのが韓国と中国。

やがて利用されていることがわかるに違いない韓国ですが、歴史的に見ると、もともと中国の属国であった期間が圧倒的にながいのであり、韓国大統領朴槿恵(パク・クネ)が親中意志を堂々と表明していることもあり、やがて韓国は共産国家に取り込まれてしまうことでしょう。

むごいほどひどい現在の韓国より一層惨めな国家になることを覚悟しておかねばならないでしょう。ただしその時には南北が統一されていて、分断はなくなることでしょうが、残念ながら朝鮮の独立は能わず、ふたたび中国の属国と化し、ひたすら沖縄や日本を狙う中国の前線基地に成り下がることでしょう。

 

そういえば中国の言動にもやはり「天にツバ」する行為が見られます。

 

盧溝橋77年、習主席が演説…靖国参拝を批判か

 【北京=牧野田亨】日中戦争の発端となった1937年の盧溝橋事件から77年となる7日午前、中国の習近平(シージンピン)国家主席は盧溝橋そばの抗日戦争記念館で開かれた記念式典で演説した。

 習氏は「抗日戦争と反ファシスト戦争から70年近くなった今日、依然として少数の人々が侵略の歴史を否定、美化し、地域の緊張を引き起こしている」と述べた。名指しは避けながら、昨年12月に靖国神社を参拝した安倍首相を批判したとみられる。

 習氏は「歴史は歴史、事実は事実で、だれも変えることはできない。侵略の歴史を否定、歪曲(わいきょく)、美化しようとする者を、中国人民と各国の人々は決して許さない」とも語った。

 中国メディアは77年に合わせ、「日本軍国主義復活」への警戒をあおる宣伝工作を大々的に展開。人民日報は7日付社説で、「侵略の否定から靖国神社参拝、集団的自衛権の行使容認と平和憲法の空文化まで、現実は我々に警戒を呼びかけている。日本の右翼勢力が拡大し、軍国主義が復活する危険がある」などとした。
読売新聞 :2014年7月7日(月)11時12分配信

 

これに目を通すと

「全体主義政党」が「ファシスト国家」と戦ったあと、なんと中国みずからが「ファシスト国家」に成り下がっていることに気づいていないところがおもしろいですね。

 

西方のイスラム地域(ウイグルなど)や仏教地域(チベット)を武力侵略して

宗教を徹底的に弾圧している中国共産党が、他国の宗教を批判するのは、考えてみれば当然のことでしょう。

なぜならば他の政党の存在を許さないという共産主義がまさに宗教そのものであり、新興国として共産主義過激派が表面に出ている中国共産党ですから。

 

また「歴史を歪曲する」と日本を批判していますが

「天安門事件」はもう「解決済み」であり、決して再検討を許さない、もしもそれに触れるような発言をするとすぐに拘束・逮捕とする中国共産党の姿勢そのものが疑問であり、天安門事件で「歴史を歪曲」しているのが中国共産党であることに気づいていない。

この「解決済み」というのは北朝鮮が拉致問題に関して用いていた言葉と同じです。自分と異なる意見を決して許さないことを表明する場合には「解決済み」が有効だと考えているのでしょう。

 

最後に「日本の右翼勢力が」という所にも笑います。

いま中国では、人民解放軍なる怪しげな軍隊が、中国共産党の支配を脱してまで力を誇示しようとしています。

「日本の右翼勢力」とはまさに手がつけられなくなった自国の軍隊「人民解放軍」を暗に示していると思うのです。

 

これら中国の姿勢こそ私の言う「天にツバ」する行為なのでした。

対外的に発している言葉は、文字通り自らがかかえている深刻な国内政治を示唆しているのです。

 

まともに議論するのもばからしくなるほどお粗末な中国共産党ですが、それにも堂々と対応しなければならないのが、まともな国家なのでしょう(笑)。ちょうど韓国や北朝鮮のように・・・・

 

こう見てくると、韓国が古い従軍慰安婦の補償問題なるものを掘り起こしていちゃもんをつけているうちに韓国国内問題が勃発し、足元で韓国国民から補償の訴訟を受ける次第ですが、中国国内でも間違いなく同様の問題がおこり、韓国の二の舞を演じるか、とも思わせます。

 

ただし中国の場合、中国共産党が中華人民共和国を建国したという信じられない事情から、中国の裁判所も全人代も、中国共産党の支配下にあり、ほんの少し外見を飾る程度でしかない政治システム、わかりやすくいえば、一党支配による独裁国・全体主義国家ですから、中国では「韓国の二の舞というレベルにさえ達しない」、とも言えましょうか(笑)。

 

そうです、今、韓国が、自国の女性たちに賠償すらしないまま日本へ賠償を要求し続けている問題で、韓国に三権分立が存在するかどうか、が試されているとも言えます。韓国がまともな近代国家になれるかどうかが試されているのですね。

 

私たちは、韓国政府のその他の言葉に惑わされることなく、しっかりこの点を見守りたいものです。