カンムリワシ、ワシは名ばかり、言うばかり

20年前探せばカンムリワシがいて、10年前そこにはカラスがいて、いま両方ともいません。よって最近ではそれ以外の話題に。

ロシアの醜聞 08

2015年08月22日 05時14分23秒 | アジア

似ていますね。

  • ロシアがウクライナ領クリミア半島を相手の国の意向など関係なく自分勝手に武力併合した違法なやり口
  • 中国が南沙諸島などで相手の国の意向など関係なく自分勝手に埋立てる違法なやり口

とにかく、自分に利ありと考え、相手に隙(すき)がある地域を見つけたら、その地の主権がどこにあろうとも、そこを所有したいという欲望にかまけて、なんだかんだと口実をもうけ、「そうだ、侵略し領土拡張が可能だ」と判断する独善性が芽生えるところなど、いかにも共産主義国家らしく、実に恐ろしい。

ロシアや中国が独裁の共産主義国家ではないと信じているかたがいたら、はい、お疲れさま(笑)。


 南京条約で中国は、5つの港を外国貿易用に開いたが、中国全域の港の開放を求めていた英国にとっては不満であった。一方、フランスも宣教師殺害事件で中国と交渉中であったが、1856年、英国国旗を掲げたアロー号が清国官憲によって臨検され、同船乗り組みの中国人船員が海賊容疑で逮捕されたことから、英仏両国は1857年に共同出兵した。 

英軍は艦隊170隻、兵員1万8000名を、仏軍は艦隊33隻、兵員6300名を送り込み、両国は広東、天津を陥れて清との間に天津条約(1858年)を結んだ。 

英仏両軍は1860年10月、北京西北郊外に進軍し、清の離宮である「円明園」を略奪した上、焼き払ってしまったが、この庭園と大宮殿は、雍正帝や乾隆帝の代にヴェルサイユ宮殿を模して造営されたものであった。略奪の主役はフランス軍で、放火の主役は英国軍であったと言われているが、貴重な文化財を破壊された上、つづいて締結された北京条約で、清は香港対岸の九龍(クーロン)半島も奪われてしまった。 

しかも英仏両国と清の間に立って仲裁役を演じたロシア帝国は、仲裁料として現在の極東沿海州部分を清からもぎ取っていった。ロシアの所行は火事場泥棒というよりは強盗行為に等しいが、ロシア人はそうした略奪の地に現在も住み、なんら良心に痛痒(つうよう)を感じていないのは、満州民族国家が滅びてしまったからであろう。

:P.248 杉山徹宗「真実の中国4000年史」祥伝社文庫 


英仏のあくどい侵略行為とともに、清朝末期のどさくさに紛れて行なった

ロシアの所行(しょぎょう)は火事場泥棒というよりは強盗行為に等しい

という杉山の主張通り

その後もロシアには「どさくさに紛れて何をするか分らない」という独善性の印象が定着してきました。何をするか分らない国家には普段から警戒感をもち続けなければならない、という意味ですね。

あの中国でさえ大きい不信感をもつほどひどい独善性がロシアにあるとは、世の中には、上には上があるもの(笑)。

ただし念のために言っておけば

だからといって中国の所行に不信感がない、とは言えず、むしろロシアと中国という地域には、共産主義国家となる以前から、視野狭窄(しやきょうさく)・視野欠損(しやけっそん)の症状が備わっていたと主張するのに、私は躊躇しません。

独善性は、独善性を大いに嫌うものです。いまのままだと、中露の対立は永遠に続くことでしょう。ただしそこが元共産主義(社会主義)国家同士の天童よしみで、見かけ上の接近は欠かせませんが・・・・ 「さて、さて、あ、さてさてさてさて、さては南京玉すだれ

そして

「他の国も自分の利益しか考えない」という定番の反論に対しては、「中国・ロシアの場合、その度合いが大きすぎ、期間も長すぎる」としておきます。 

北朝鮮(労働党)や中国(共産党)やロシアは、かつてあれほどの友好関係をもっていたのに、残念ながら見せかけの笑顔に過ぎなかったようです。これらの為政者の間で利害が一致することなど、まずあり得ないのでしょう。

一言でいえば、自分を鏡にうつすという習慣がない、一途さでした。

中国・北朝鮮・ロシアほど「独裁・弾圧」という言葉がふさわしい地域は、アフリカ諸国を除いてほかに見られません。

鏡よ鏡、世の中で一番立派な国はどこ?

もちろん、お前の国だよ! (大笑)。


ウラジオストクは「中国固有の領土」か=始まった極東奪還闘争 

9月にアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会合を開催したロシア極東のウラジオストクは、2年前の2010年、市の創設150周年を盛大に祝った。

ウラジオストクはもともと中国領で、1860年の北京条約によりロシア領に移管。帝政ロシアはこの天然の良港に、「極東を制圧せよ」を意味するウラジオストクという名前を付けた。

だが、中国の新しい歴史教科書には、「極東の中国領150万平方キロが、不平等条約によって帝政ロシアに奪われた」との記述が登場した。

中国はある日突然、ウラジオストクを「中国固有の領土」として返還を要求しかねない。中露間で歴史的なパワーシフトが進む中、ロシアにとって、尖閣問題は他人事ではない。時事 


記事に日付がありませんが、ウラジオストックで9月にAPEC首脳会議があると記述されていることから、記事の日付を 2012年8月としておきます。

しかし考えてみれば、

たしかにロシアが清から「どさくさに紛れて奪い取った」と言えますが、ではその清がどこから「どさくさに紛れて奪い取った」か、となると、もう泥仕合ですね。

こんな中国やロシアが、次のようなレベルに達するのは、いつのことでしょうね(笑)。 

(みの)るほど 頭(こうべ)を垂れる 稲穂(いなほ)かな

ある辞書では、次のように記しています。

実るほど 頭の下がる 稲穂かな

:広辞苑第六版

これらは、次と同義ですね。 

育つほど 土に手をつく 柳かな

:一龍斎貞山「赤穂浪士の勢揃いから討ち入り」 NHK日本の話芸(講談)2012/12/15 04:30

私も一句できました。

  • 育つほど ふんぞり返る 中露朝 〔はと〕
  • 育つほど 眺めよくなり よく転び〔はと〕
大きく成長するにしたがって先々のことを考えるようになり、背が伸びて眺望はよくなりますが、だんだん足元が見えなくなり転び易くなるものです。

着眼大局、着手小局」とはよく言ったものです。全体を見渡しながらも一歩ずつ確かな歩みを続けなければならないのですね。尤も「独善的」な着眼ではいけません。