病院広報(はとはあと)評価支援情報

「はとはあと」は、市民の暮らしに必要な、誠実で適切な医療情報を評価し、支援することで参加施設の透明性と“信頼を高めます。

ハトの飛び立つ日

2011-07-06 16:37:27 | はとはあと最新情報


やっと「はとはあと」β版試行のための評価の認定作業が始まった。裁判員裁判ほどではないだろうが、評価する側のプレッシャーがわかる気がする。どことなく毎日緊張が続いている。
そんな緊張の中、評価に悩む時ぱっと閃くことがある。広報などを行う現場の様子が、数字の間に見え隠れするのだ。もちろん脳内の直感であるが、こうしたことが起こるのも、現場から距離のあるところで、現場のことを考える者だけにある感覚かも知れない。
この推測力、洞察力という想像無線のチカラは、現場から適度な距離があるからこそ育まれるのだという気がする。
だが、こうした考えや態度自体、医療のセオリーや専門性にはそぐわないだろうが、このエビデンスは脳の中、取り出して説明するわけにはいかない。忘れ捨て去るには、あまりにも勿体ない気がするのだ。
患者中心の医療が、それほど利用者の感動や共感と結びつかない今、病院広報のもつ想像的判断はなくてはならない視点である。地域連携やチーム医療という検証可能な効果のためには、利用者の共感と納得が欠かせないが、それ自体も科学だけでは実際的でないと考えるが、いかがだろうか。医療のプロセスに、もっとアートや感覚にゆだねる懐の深さがあってもいい。
ともあれ、「はとはあと」の多くが、医療と利用者の対話の実現に役立つ日のことを夢みたい。

(日本HIS研究センター刊 VIBRATION 1107-Mesen2より)