病院広報(はとはあと)評価支援情報

「はとはあと」は、市民の暮らしに必要な、誠実で適切な医療情報を評価し、支援することで参加施設の透明性と“信頼を高めます。

人間的感覚を重視した文化と仕組みに配慮した経営を

2019-01-14 17:40:11 | はとはあと最新情報
人間的感覚を重視した文化と仕組みに配慮した経営を

見ることは、人間のすべての感受性につながっている。まさしく生きることそのものであり、身を置いている世界と一体である。すでに人間の目を超えて、新しい創造の領域さえ形成していくようでもある。見えた像影は、神経を通して、なぞるように印象化し記憶する場合もあるが、他の印象との融合や相克により、異質のアウトラインを描いていくこともある。すべては必ずしも写真のように、輪郭を追うように印画されるわけではないのが面白い。言えることは、なぜだろうかピントが合っていないイメージ像でしかないのだが。

とはいえ、当然それらの像は他者が像影したものではなく、その個人の脳の中で立ち上がった像である。我々はそれを自らがとらえ、客観的に把握・認識することがないだろうか。つまり、実際に経験・視覚した像と記憶から生まれたり合成されたりの印象が同時に処理される不都合と好都合についてである。一般に「第一印象」や「先入観」といわれる脳内活動である。このように述べるとそれらは、時として起こるように受け取られるだろうが、我々は血のかよう生物である。視覚が休まない限り、本能としての脳は作用し神経は活動する。

話は飛ぶようだが、私の本職は、人が仕事をする組織の「問題解決」を専門としている。人と仕事と組織の関わるメンバーの相克から生まれる問題をいかに納得に結びつけて成果を引き出すか、が目的であり、そこを目標として成果を上げていく。目的は組織のメンバーがトコトン話し合って納得のいく結論が共有できれば、ある程度の達成は可能のように思われる。しかし、成果や目標は、ほとんどが「数値」である。とくに近年でのデータ・マネジメントでは、そこから逃げることはほとんどできないというのが実際の現場の事情である。

こうした近年のマネジメントは、先に指摘した人間の脳内活動とどのように向き合うのか、このような人間の眼差しが置き去りにされてはいないだろうか。この点が繋がらないまま成果を求めていくことは、どこかに無理があり、実態を影ナシで伝えることができるのかという問題が浮き上がってくる。人は生きた目を通して、ことの良否を「見ている」のであり、データの連続・集合だけでは片手落ちといえる。多くの企業や病院の現場でも懸命の努力が感じられる昨今である。なにより人間的感覚に重きをおいた文化と仕組み重点の経営が求められよう。mitameya190114





最新の画像もっと見る

コメントを投稿