医師という専門家と、患者という非専門の立場の間には、
その知識、経験だけでなく、その認識力には少なからず格差があるものです。
それは当然と言えば、当然なのですが、
いったいどんな差なのか、それを示すに相応しい目線が、
ここでいう「ジョハリの窓」というものです。
ここでは病院の医師と患者の関係を、
この「ジョハリの窓」で表現すると、図のようになります。
「医師」と「患者」✖︎「知っている」・知らない」で
単純にその組み合わせをマトリックスで考えるわけです。
まず、左下、医師も患者も知らない「恐ろしく暗い窓」が見えます。
次に、右下、患者だけが知っていて、先生だけが知らない「意図した秘密の窓」です。
さらに、左上、先生が知っているが、患者がしらない「見えない反省の窓」、
そして最後が、両者が知っている「共感する開かれた窓」があります。
多少、大げさな感じもしますが、
いずれも医師と患者の現実の関係を表しています。
医療の提供者、利用者に関わらず、実現していくべきは、
「共感する開かれた窓」の関係を恊働して実現すべき、ということを暗示しています。
出典:「病医院のためのイメージUP実践マニュアル」(石田 章一著・日本医療企画)より