病院広報(はとはあと)評価支援情報

「はとはあと」は、市民の暮らしに必要な、誠実で適切な医療情報を評価し、支援することで参加施設の透明性と“信頼を高めます。

(理解情報)組織能力ということ

2011-09-30 19:36:03 | はとはあと最新情報

クルマが運転できるだけではクルマに乗れない。実際に運転技術が適正であることと、社会的には「運転免許証」が必要になる。これらは個人の能力として話はわかりやすい。
しかし、人が組織を作って仕事をするには、ただ個人的能力の集合ではなく、目的と責任をもった組織としての能力を考えねばならない。企業や病院の多くは、一定の組織を通じて仕事をするのが普通であるから、そこで成果を上げるには、個人能力よりも、この組織が機能しなければならない。すべて当然のことである。
しかし、問題は組織といえども、その単位は人間であるという点である。人間性を無視するほどではなくても、人間性に反する部分があると、何かと不都合が起こる。
そこでそれコミュニケーションを円滑にするために、相互理解を進めたり環境改善を試したりする。それが組織能力を高めることになる。つまり、役割分担によってシフトして、一人ではとてもできない複雑で大きなテーマに取り組むことが可能になる。
考えてみれば、それが人間の凄いところである。その凄さに機械やソフトウエアを組み合わせ、大規模な仕組みとして組み上げ目的を達成させる。大げさにいえば夢の世界を実現してしまう。いま不可能なことであっても、将来は可能になるかもしれない。
しかし、人間の夢は、現実に繋がっている。夢はともかく現実はシビアに迫ってくる。想定外のことも起こる。人間性の限界を超えるとき、組織能力者は畏敬の念を忘れることはできない。

日本HIS研究センター会報より