本日予定の樹氷原のイベントは荒天のため、残念ながら荒天時コースに変更となりました。が、さすが樹氷原に出かけようとする人たちは表情が違います。
リフトには樹氷原に出かける人たちがチラホラ。
私たちは気持ちを新たに荒天時の代替えコース「大沼外輪」に出かけます。
気温が高く、怪しげな天気の中、大沼をめざしています。
アスピーテラインは道路が見えています。
私たちは2mほどの雪の壁を越えて雪原に入ります。
湿原に降りる斜面でフリーウォーク。
誰かが駆け出すと「私の闘争心に火が付いた!」とばかりに駆け出す人。周りの様子を見て、自分のとるべき行動を考えている人。理性のストッパーが効いて行動を制御できている人達。
ついにストッパーが外れ、解き放たれてしまった方達。
膝まで沈む重たい雪の上を軽快に走る元気少年!
そんな気は全くなかったのに、つられて駆け出してしまう皆さん。
実年齢ではなく、気持ち的には駆け出した少年と同じような”熱い気持ち”があったのかもしれません。
ここいらでもういいかな?と様子を見つつ、誰も止まらないのでハ~フ―ハ~フー。
どうして走ってしまったのか、後悔することしきり。
先頭集団の皆さんが駆け出すのを高台から見ていた後続の皆さんは「若いな~」と大喜びしていたとか・・・
久々の大沼、ここは沼尻と呼んでいるところ。広大な雪原のようです。
駆け出してしまった先行集団をクールに見ていた後続の皆さんは、沼尻で雪庇落としに興じています。クールだった皆さんも立派な”童心”に帰っているじゃないですか。
沼尻から大沼外輪に取付き、キタゴヨウの巨木をめざしていますが、ただ歩かないのが私たちのいいところ。
雪原走りで疲れの目立っている、ヨレヨレ気味の皆さんに休憩を兼ねた自然解説。
枯れたキタゴヨウの幹に残る爪痕はクマのもの。
タムシバの冬芽とその枝、幹までもが氷で覆われていました。
思わず顔がほころび、目の保養になります。
そして、大沼のキタゴヨウに到着。
正確には、環境省の巨樹・巨木データベースに登録して、巨樹の称号をもらい、日本で二番目に太いキタゴヨウということが分かったので、”日本で二番目に太い大沼のキタゴヨウの巨木”が正式名称になってしまいました。
”雪原ラン”につづき、これも私たちの意図したものではなく、参加者の皆さんが自発的に始められたものです。とってもいい顔をしています。
「澄川展望地」到着。
眼下には、かつて澄川・赤川温泉があったのですが、平成9年、土石流で流されてしまいました。大勢の人の手によって植樹され、元の森に戻ろうとしている景色です。
手前から見ると3本、皆さんが見ている方向から見ると1本に見える不思議なブナ。
なぜこんな姿になったのか、仮説すら立てれない悔しいブナです。
「外輪展望地」到着、コーヒータイム。
天気が良ければ、という説明はできますが、予報では午後は雨だとか、この展望地から眺める景色はガスの中にかすむ山並み。
見えると言った「八甲田連峰」はありません。
気がついたら、重たい雪が気になりません。行儀のいい一列歩きより楽しいぞ、ということに気づいている皆さん。
来るぞ来るぞ!とは思っていましたが、そこからスベル!といわれ、童心スイッチが入ってしまった皆さん。スタッフくどーから”檄”が飛びます。
味がある。
悲鳴が。
声も出ないようですが、前は見えていますか?
通過中の北側外輪は風の強いところ、ブナの太い枝がもぎ取られていました。
さっきの斜面は怖かったけど、今は大ジョブです。
冬期閉鎖中のビジターセンターが見えてきました。
残念ながら樹氷原には行けなかったものの、代替えコースを楽しむことができる皆さんは遊びの達人です。気持ちがまたまた若くなってしまいました。
天気が雨に変わる直前にゴールできてよかったと思います。
ありがとうございました。
あべ
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