カラスの目

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復活の意味。

2013-03-08 20:10:03 | 科学

絶滅した動物は復活させるべきか?【ナショナルジオグラフィック】

>2013年3月15日、アメリカ、ワシントンD.C.のナショナル ジオグラフィック本社で、絶滅動物の復活に関する会議が開催される。科学者や自然保護活動家を集めた同様の会合が昨年も催されたが、今回はその規模拡大版で、一般にも公開される。
 絶滅種の復活という発想は、映画『ジュラシック・パーク』で一般に認知されたが、アイデア自体は昔から存在した。しかし、復活は実際に可能なのだろうか。その場合は実行に移すべきなのだろうか。
 最初の疑問には比較的簡単に答えられそうだ。クローン技術が進化した現在、DNA情報を読み書きする新しい手法も確立されている。保存された個体からDNAを採取できれば、遺伝的に類似した動物を作り上げることはそれほど難しくない。

◆ゾウからマンモスが生まれる
 ただし、「復活」の定義が難しい。例えば実際に復活プロジェクトが進行中のリョコウバトは、遺伝子組み換え操作で復活させたとしても、それは150年前の北米に無数に生息した種と同じなのだろうか。似て非なる「代用品」という意見もある。
 マンモスの場合も同じだ。ゾウの「代理母」からマンモスが生まれ、数分間でも生き延びれば成功とみなされるのだろうか。性的に成熟し、交尾を経て出産した時点で復活となるのだろうか。あるいは、個体数を増やし、群れとして自然の生息地に再導入できなければよみがえったとは言えないのかもしれない。ただし、その場合も、1万年前に絶滅した動物の「自然の生息地」を定義するのが難しい。
 ここでは便宜的に、「オリジナルとおおよそ同じ遺伝情報を持つ健康な個体を生み出せるようになったとき」を復活とすることにしよう。可能だとしても2番目の疑問は残る。果たして、絶滅動物は復活させるべきなのだろうか。

◆種の復活
「可能ならやるべき」、「復活させる義務がある」というのが賛成派の見解だ。前者の意見の根底には、メリットやデメリットが不透明の段階で、科学の進歩を妨げるべきではないという考え方がある。後者は、人間の身勝手で絶滅に追い込んでしまったという過去の反省点に立脚している。
 一部の自然保護活動家は、「自然環境に再導入したときの影響が不透明」、「既に絶滅危惧種が多く存在する」の2点を挙げて反対を主張している。保護を必要としている多くの動物たちをないがしろにして、絶滅種を復活させる必要はないというのだ。
 理由など要らないという考え方もある。賛成派の中には科学的に支持する人もいれば、モラル面から支持する人もいる。しかし、どちらも最終的には、「それに面白そうだし」と結論付けるのが普通だ。具体的なメリットとは関係なく、絶滅種の復活は誰しも胸躍る話であることは間違いない。それは恐らく、過去に生息した素晴らしい動物たちに出会い、タイムスリップ感覚を味わえるからだろう。あるいは、過去の事実を塗り替えるスリルかもしれない。

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 まぁ、云いたいコトは殆ど文中に語られて居るのですけれど。
 もし、寸分たがわぬ遺伝情報を持った絶滅動物そのモノが復活可能であったとしても、僕は、すごく迷うけど、でも『復活させるべきではない』て思って居ます。
 すごく見たいけどね。ロマンは掻き立てられるけどね。それでも。

 その一番大きな理由は、復活させたいと云うモチベーションの源が、ついさっき書いたような『ロマン』以外にあまり見当たらないから。
 コトバを選ばずに云えばそれは『好奇心のために生命を弄ぶ行為』だから。

 それにね。
 コレも文中で触れられてるけど、生物は一種だけで存在するモノじゃない。
 例えば恐竜を復活させるとしたら、それは中生代の生態系一切合財と共に復活させないと意味がない。
 そうでないと生きてゆけないから。
 それともうひとつ。
 絶滅動物には『滅びた理由』があります。それは環境の変化だったり、人間の仕業だったりします。
 その原因を取り除かずに復活させても無意味。また滅びへの道を歩むだけです。
 私たちは、其処まで出来ますか?

 ああ。人間が滅ぼした生物への贖罪的なコトも書かれて居ますね。大きなモチベーションの2コめ。
 が。
 人間の犠牲となった例えばステラーカイギュウやリョコウバトやドードーやオオウミガラスなどなどなどホントに数え切れない生物たち。
 彼らが復活したとして、人間は彼らに住処を返してあげられますか?
 草原や海や空を彼らに明け渡すコトが出来ますか?
 無理だと思う。
 そして、それが出来ないのなら、生物体だけを復活させても全く贖罪にはなりません。むしろ、その逆。
 と僕は思います。

 うん。見たいけどね。ものすごく。マジで。