中小企業の「うつ病」対策ー人、資金、時間に余裕がない

企業の労働安全衛生、特にメンタルヘルス問題に取り組んでいます。
拙著「中小企業のうつ病対策」をお読みください。

(参考)精神疾患 意思の伝達支援

2019年01月12日 | 情報

情報革命(3)2019.1.9 読売

「また仕事に戻りたい」「薬のせいで増えた体重を減らしたい」「将来的には、結婚をしたい」――。

治療の希望を書く欄に30歳代の女性はそう記した。
こころの病気の診療にあたる東京都国分寺市の国分寺すずかけ心療クリニック。ここでは、患者がパソコンソフトを使って医師に伝えたいことを書き出したうえで、診察に臨むシステムの導入に取り組んでいる。
クリニックには、こころの病気の当事者もスタッフとして勤務。2人でパソコン画面に向き合いながら書き込んでいく。女性は「客観的に自分をみるのは不得意なので、最初は戸惑った。スタッフが話を引き出してくれて、自分の考えをまとめられるようになった」と話す。
当事者スタッフの40歳代の女性は、「同じ患者の立場として、医師はどうせ話を聞いてくれない、言っても無駄との失望感を抱いている人もいると思う。でも、精神科の診察は、患者の自己申告がないと始まらない。病気以外の生活の悩みでも何でも言っていいのだということを、繰り返し強調しています」と話す。
「SHARE(シェア)」と名付けられたこのソフトは、元・国立精神・神経医療研究センター研究所部長の伊藤順一郎さんらが、米国版を参考に2012~14年度に開発した。
医師が尋ねたことに患者が答えるのではなく、患者の側から話したい話題を診察室に持ち込むことで、積極的な治療への参加を図るのが目的だ。「特に意思表示の難しい精神疾患の患者にとって、有効だと考えている」と伊藤さんは話す。
まず、最初の2回で、治療への希望や自分にとっての「元気の鍵」などの基本項目を入力する。次の診察からは、元気の鍵として挙げた方法を実際に使ったかどうかなどに加え、不眠や食欲不振、幻覚・妄想などの程度を5段階の自己評価でつける。
仕事や人間関係などの生活状況、薬の希望などのほか、毎回「今日の診察における私の目標」を書く。時間は45分くらい。入力した内容は1枚の紙に印刷され、医師との診察に臨む。
この女性患者は最近、復職に向けて薬を減らしたいという希望を伝えた。「何でも言っていいという安心感が生まれ、医師にも話がしやすくなった」という。就労支援施設に通い、今年中に就職するのが目標だ。
「SHARE」を導入しているのは全国でまだ数か所。同クリニックでも一部の患者にしか対応できていない。伊藤さんは、「訪問診療や施設などにも利用を広げていきたい。患者の意思を聞く重要性について、医師に対する教育も必要だ」と話している。

(記事の元ネタ)
統合失調症など精神障害者対象の認知機能リハビリテーションと個別型援助付き雇用プログラムの費用対効果が明らかに
2016年10月12日

国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター(NCNP)
総務課広報係 TEL:042-341-2711

国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター(NCNP、東京都小平市 理事長:水澤英洋)、精神保健研究所(所長:中込和幸)社会復帰研究部(部長:藤井千代)援助技術研究室長の山口創生、精神保健相談室長の佐藤さやか、前部長の伊藤順一郎は、重い精神障害を持つ人に対する効果的な就労支援プログラムである認知機能リハビリテーション及び個別型援助付き雇用をセットにしたサービスプログラムの実施が、現在広く実施されている従来型就労支援プログラムと比較して費用対効果の優位性があることを国際的に初めて明らかにしました。認知機能リハビリテーションは精神障害者の認知機能やメタ認知、動機づけに対する働きかけを通して社会的機能の改善を図るプログラムです。個別型援助付き雇用は利用者のニーズや好みを基にした個別サービスやアウトリーチサービスを軸として、早期の就職活動や就労後の継続支援をするサービスプログラムです。これらをセットにしたサービスは重い精神障害を持つ人に対してより良い就労アウトカムをもたらす支援として国際的に研究面で注目されていますが、費用的優位性が明らかになっていませんでした。従来型就労支援プログラムは医療機関からの仲介型ケアマネジメントと就労準備性の向上に重点をおいた長期トレーニング型プログラムですが、それらとの比較検証を行った結果、認知機能リハビリテーションと個別型援助付き雇用プログラムは統合失調症などの重い精神障害の人に対して多くの就労機会と長い就労期間、及び認知機能の改善をもたらし、しかもその費用は安くなることを明らかにしました。
2006 年の障害者雇用促進法の改正にともない、2006 年度に 7,000 人だったハローワークにおける精神障害を持った人の就労者数は、2015 年度には 4 万人に迫ろうとしています。しかし、その就労者の中に重い精神障害を持った人(例:認知機能に障害を抱える統合失調症や双極性障害を持った人)は必ずしも多くなく、重い障害を持つ人においては就労は未だに厳しい道となることが珍しくありません。本研究が示した結果は、重い精神障害を持つ人における就労支援の発展に貢献できると考えています。この研究成果は、日本時間 2016 年 9 月 22 日に英国科学誌「Psychological Medicine」 オンライン版に掲載されました。

file:///C:/Users/s-has/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/5ZU6HBQY/1476165288.pdf

 

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日記
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