中小企業の「うつ病」対策ー人、資金、時間、情報に余裕がない

企業の労働安全衛生、特にメンタルヘルス問題に取り組んでいます。
拙著「中小企業のうつ病対策」をお読みください。

職場のパワーハラスメントが原因だった

2018年05月10日 | 情報

このところ、医療機関の労働問題が注目をあびています。
マスコミが取り上げるのは、何ら問題がないのですが、
小職としては、昨日の本ブログも含めてよくもここまで深刻化するまで、
行政が、特に労基署が問題を放置してきたのかに違和感を覚えます。

多く労災認定求め国提訴
2018年4月25日 朝日

自殺した看護師両親/釧路地裁
釧路市内の病院の看護師だった男性(当時36)が2013年に自殺したのは、
職場のパワーハラスメントが原因だったとして、男性の両親が24日、国を相手取り、
労災を認めなかった労働基準監督署の処分取り消しを求める訴えを釧路地裁に起こした。
自殺したのは、釧路赤十字病院の看護師だった村山譲さん。訴状ログイン前の続きによると、
村山さんは同病院に就職した13年4月、手術室に配属された。
ミスを理由に仕事を与えられず、医師から「お前はオペ室のお荷物だな」などと言葉の暴力を受けるなどし、
うつ病などを発症。13年9月、室蘭市の自宅で遺書を残して自殺をしたという。
両親は釧路労基署に労災認定を申請したが、不支給の処分を受け、審査や再審査を求めたが、いずれも棄却されたという。
両親は、村山さんが病院での業務上の出来事で精神障害を発症し、自殺したと主張。父親の豊作さん(65)は
「ここまで5年かからないとならないのか」。母親の百合子さん(61)は「真実を明らかにしたい」と話している。
釧路労基署は「個別の案件にはお答えできません」としている。

(註) 労災申請が認められなかった場合など、保険給付に関する決定に不服がある場合には、
労災法に特例的な規定が設けられています。具体的には、特別法である労働保険審査官及び労働保険審査会法に基づき、
労働者災害補償保険審査官に対して審査請求することができます。
さらに、その決定に不服がある場合には、労働保険審査会に対して再審査請求をすることができることになっています。
(労審法38条)
しかし、再審査請求でも棄却された場合には、司法に訴えることになります。

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