中小企業の「うつ病」対策ー人、資金、時間、情報に余裕がない

企業の労働安全衛生、特にメンタルヘルス問題に取り組んでいます。
拙著「中小企業のうつ病対策」をお読みください。

契約社員

2017年02月23日 | 情報

労災認定されたことは、事実のようです。しかし、新聞記事には、労基法等の観点から、理解できない文言が散見されますので、
何とも申し上げられないのですが、今後、司法の場において、色々と議論があるように思えます。

パナ下請け契約社員の過労死認定 深夜に長時間労働
朝日新聞 2/9

パナソニックの2次下請け会社「アイエヌジー」(福井県あわら市)の契約社員だった上田浩志さん(当時46)=福井市=が
一昨年、深夜の勤務後に死亡したのは長時間労働による過労が原因として、福井労働基準監督署が労災認定していたことが分かった。
1月31日付。遺族側代理人の海道宏実弁護士らが9日、会見を開いて明らかにした。損害賠償を求める裁判も検討しているという。
弁護士によると、上田さんは、福井市内のパナソニックの工場に派遣されて電子部品の製造工程で働いていた2015年10月、
夜勤明けの帰宅途中、突然意識を失い、搬送先の病院で死亡した。死因はくも膜下出血だった。
当時、仕事の納期に間に合わせるため、深夜と早朝の長時間労働が続き、
死亡する前の2カ月間の時間外労働は月80時間を超えていたという。
昨年6月2日、遺族が福井労基署に労災申請した。上田さんの兄は「労災認定は弟本人にも家族にとっても大きな意味がある。
今後、弟のような方を絶対出さないように、当該の会社にも伝えていきたい」とのコメントを出した。
アイエヌジーの事務担当者は「労務を担当している社長が出張しているため、何も分からない。
労災認定されたことも知らない」と話した。

死亡の工員労災認定=パナソニック工場勤務―福井労基署
時事通信 2/9(木)

福井市にあるパナソニック森田工場で勤務していた男性=当時(46)=がくも膜下出血で死亡したのは長時間労働が原因だったとして、
福井労働基準監督署が労災認定していたことが9日、分かった。
遺族の代理人弁護士らが同日、記者会見し明らかにした。認定は1月31日付。
代理人らによると、死亡したのは福井市の上田浩志さん。2次下請け会社の「アイエヌジー」(福井県あわら市)と有期契約し、
森田工場で電子部品のトリミング作業の夜勤に従事していた。
2015年10月20日の夜勤明けに、帰宅しようと自動車に乗ったところで体調不良を訴え、病院に搬送されたが同日午後に死亡した。
上田さんの労働時間は雇用契約上、午後11時~翌日午前7時15分だったが、早出するよう求められ、
同年3月ごろから火~金曜日は午後7時に出勤していた。タイムカードの記録では、直前1カ月の時間外労働は約81時間だった。
代理人弁護士は「パナソニックは大企業として、請け負い会社の社員にも長時間労働をなくすようなチェックをするべきだ」と語った。

パナソニック工場で過労死 福井、下請け従業員
2017/2/10 日経

福井市のパナソニック森田工場に勤めていた男性が過労死と労災認定され、遺族代理人の海道宏実弁護士が9日、
同市内で記者会見し、死亡する前の2カ月間、過労死ラインとされる月80時間ほどの時間外労働が続いていたと明らかにした。
男性はパナソニックの2次下請け会社「アイエヌジー」(福井県あわら市)の契約社員の上田浩志さん(当時46)。
深夜勤務後の2015年10月、くも膜下出血により死亡した。
福井労働基準監督署は長時間労働による過労が原因とし、今年1月31日付で労災認定した。
工場で上田さんは電子部品の加工を担当。午後11時から午前7時15分までの深夜勤務が固定化しており、
15年3月から週の半分は2~4時間早く出社していたという。
パナソニックは「雇用関係がないのでコメントは差し控える」とし、
アイエヌジーは「担当者がいないのでコメントできない」としている。
上田さんの兄は「弟を突然亡くし、後を追うように父が他界した。
仕事のせいで過労死することが絶対にあってはいけない」とのコメントを出した。〔共同〕

 

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