中小企業の「うつ病」対策ー人、資金、時間、情報に余裕がない

企業の労働安全衛生、特にメンタルヘルス問題に取り組んでいます。
拙著「中小企業のうつ病対策」をお読みください。

健康診断はできていますか?

2013年04月12日 | 情報
安衛法では、労働者の健康を確保するためにさまざまな健康診断の実施を義務付けられています。
皆さん周知のとおりと思いますが、新入社員が入ってきますので、あらためて確認してみましょう。

安衛法で、事業者は、法66条に従い労働者に対して、医師による健康診断を実施しなければなりません。
また、労働者は、事業者が行う健康診断を受けなければならない、とされています。

健康診断は以下のようにさまざまです。
・一般健康診断
○雇入時の健康診断(則第43条) 対象:常時使用する労働者 実施時期:雇入れの際
○定期健康診断(則第44条)  対象:常時使用する労働者(特定業務従事者を除く) 実施時期:1年以内ごとに1回
○特定業務従事者の健康診断(則第45条)対象:則13条第1項第2号に掲げる業務に常時従事する労働者 実施時期:左記業務への配置替えの                                                     際、6月以内ごとに1回
○海外派遣労働者の健康診断(則第45条の2)対象:海外に6ヶ月以上派遣する労働者 実施時期:海外に6ヶ月以上派遣する際、
                                             帰国後国内業務に就かせる際
○給食従業員の検便 対象:事業に附属する食堂または炊事場における給食の業務に従事する労働者 実施時期:雇入れの際、配置替えの際

・雇入時の健康診断(則第43条)の項目
○既往歴及び業務歴の調査
○自覚症状及び他覚症状の有無の検査
○身長、体重、腹囲、視力及び聴力(千ヘルツ及び四千ヘルツの音に係る聴力をいう。次条第一項第三号において同じ。)の検査
○胸部エックス線検査
○血圧の測定
○血色素量及び赤血球数の検査(次条第一項第六号において「貧血検査」という。)
○血清グルタミックオキサロアセチックトランスアミナーゼ(GOT)、血清グルタミックピルビックトランスアミナーゼ(GPT)
及びガンマ―グルタミルトランスペプチダーゼ(γ―GTP)の検査(次条第一項第七号において「肝機能検査」という。)
○低比重リポ蛋白コレステロール(LDLコレステロール)、高比重リポ蛋白コレステロール(HDLコレステロール)
及び血清トリグリセライドの量の検査(次条第一項第八号において「血中脂質検査」という。)
○血糖検査
○尿中の糖及び蛋白の有無の検査(次条第一項第十号において「尿検査」という。)
○心電図検査

・定期健康診断(則第44条)の項目
○既往歴及び業務歴の調査
○自覚症状及び他覚症状の有無の検査
○身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査
○胸部エックス線検査及び喀痰検査
○血圧の測定
○貧血検査
○肝機能検査
○血中脂質検査
○血糖検査
○尿検査
○心電図検査

・次に有害な業務に常時従事する労働者等に対し、原則として、雇入れ時、配置換えの際及び6月以内ごとに1回(じん肺検診は
管理区分に応じて1~3年以内ごとに1回)、それぞれ特別の健康診断を実施しなければならない。

○有機溶剤等健康診断 屋内作業場等における有機溶剤業務(安衛法施行令第22条第1項第6号)
○鉛健康診断 鉛等を取り扱う業務(安衛法施行令第22条第1項第4号)
○四アルキル鉛健康診断 四アルキル鉛の製造、混入、取扱いの業務(安衛法施行令第22条第1項第5号)
○特定化学物質等健康診断 第1類物質若しくは第2類物質を製造し、若しくは取り扱う業務(安衛法施行令第22条第1項第3号)
            安衛法施行令第22条第2項に掲げるものを過去に製造し、取り扱っていたことのある労働者で現に
            使用しているもの(安衛法施行令第22条第2項)
○電離放射線健康診断 エックス線、その他の電離放射線にさらされる業務(安衛法施行令第22条第1項第2号)
○石綿健康診断 石綿等を製造し、若しくは取り扱う業務(安衛法施行令第22条第1項第3号)
       石綿等を過去に製造し、取り扱っていたことのある労働者で現に使用しているもの(安衛法施行令第22条第2項)
○高気圧業務健康診断 高圧室内業務又は潜水業務(安衛法施行令第22条第1項第1号)
○じん肺健康診断 粉じん作業従事者(過去従事者を含む)(じん肺則第2条)
○歯科医師による健康診断 塩酸、硝酸、硫酸、亜硫酸(安衛法施行令第22条第3項)
○指導勧奨による特殊健康診断 29の業務について健康診断が定められています。
 主なものとして、 VDT作業、重量物の取扱い業務、紫外線、赤外線にさらされる業務、騒音作業、振動工具取扱い作業などがあります。
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