中小企業の「うつ病」対策ー人、資金、時間、情報に余裕がない

企業の労働安全衛生、特にメンタルヘルス問題に取り組んでいます。
拙著「中小企業のうつ病対策」をお読みください。

良い精神科医の選び方

2012年01月10日 | 情報
普段、お付き合いのない精神科医を、どうやって、どういう基準で選ぶかは、
精神疾患り患者本人や家族にとって重大な問題です。
早期発見・早期治療は、当然のこと、正しい診断・正しい治療が何よりも重要なことだからです。
「精神科医の選び方と利用の仕方」を紹介します。

A、はじめて精神科にかかったとき、以下のような場合には主治医(精神科)以外の意見を求めた方が良い
1)最初から同系統の薬剤が2剤以上処方されたとき
2)自記式アンケートの結果だけで診断しているかのようなとき
3)うつ病症状だけ質問したのち、「抗うつ薬をのんで休養をとれば治る」と説明されたとき
4)副作用について説明がなかった、あるいは副作用がないと説明されたとき
5)(施設の事情がありうるが)夜間や休日は一切対応できないと説明されたとき
6)(医師の事情がありうるが)主治医が「日本精神神経学会精神科専門医」でないとき
 ・心身医学会、心療内科学会専門医は専門が異なる
 ・心療内科だけ標榜している精神科医もいる
 ・若い医師は取得していないことがある

B、精神科で治療を続けているとき、以下のような場合には主治医(精神科)以外の意見を求めた方が良い
1)悪くなったと言うと薬がどんどん増えるとき
 症状悪化の場合、疾患の増悪、薬の副作用や退薬症状も要検討
2)同系統の薬剤が3種類以上処方されているとき
3)長期間の精神療法やカウンセリングでも改善しないとき
 精神科医の診察は不可欠、カウンセリングと精神科治療は区別

C、大切なこと
1)よく主治医に尋ねてほしい。質疑を通した信頼関係が不可欠
2)医師が説明するのを拒否したり、質問しにくいような雰囲気になるなら、
 別の医師の意見を聞くことも考慮

第107回日本精神神経学会学術集会 
北里大学医学部精神科学主任教授、北里大学東病院副院長、
医学博士 宮岡 等先生の講演より
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする