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はせがわクリニック奮闘記

糖質制限、湿潤療法で奮闘中です。
パーキンソン病にはグルタチオン点滴を
癌には高濃度ビタミンC点滴も施行中です。

シェイム

2012年05月11日 | 映画


”シェイム”はひどい映画でしたが、たった一つだけ感動したシーンがありました。
上記の写真の、紫のニット帽の女性の演技です。
写真では二人はならんで立っていますが、当初は向かい合ってシートにに座っていたのです。
無遠慮に、ジロジロとなめまわすように視線をからませてくる主役に対して、最初は困惑し、やがて恥ずかしがり、
その後、愛想の笑みを少し浮かべたり、感じて上気してきたりと、表情の変化だけでみごとに役を演じ切りました。
この写真の直後に地下鉄を降りた彼女を、彼は追いかけるのですが、振り切られてしまいます。
この振り切られるまでにも、数分間が費やされます。万事がこの通りで、ノロい展開でした。

映画の中でキャリーがJAZZのスタンダードナンバーである”ニューヨーク、ニューヨーク”をフルコーラスで歌います。
ニューヨークで頑張って幸せになろうというような歌詞ですので、これを聞きながら兄は、こっそり涙します。
この曲を歌わせるだけのために、職業をクラブ歌手に設定したのでしょう。
しかし、下手では無いものの、一流とは思えない歌唱力で5分間も歌わせるのはいかがなものでしょうか?

小学生の頃に映画館で、ザ・ピーナツ主演の作品を観たことがあります。
意味も無く、何曲もフルコーラスが入るだけで、ストーリーはおざなりな物でした。
半世紀ぶりにその記憶が甦りました。

キャリー・マリガン

2012年05月11日 | 映画



昨日は木曜午後休診を利用して、新市街の電気館に、最近売り出し中の女優キャリー・マリガンの映画を観に行きました。
もともとは4時半からの”シェイム”を観る予定だったのですが、時間割を見ると2時半からに”ドライブ”とあります。
”ドライブ”のヒロインもキャリー・マリガンでしたので、連チャンで観ることにしました。

”ドライブ”は自分自身では、もう卒業したと思っているドンパチ物アクション映画です。
修理工、スタントマン、犯罪者の逃走を助ける腕利きのドライバーという3つの顔を持つ主役はアパートの隣に住む子持ちのキャリーと仲良くなります。
以後、出所してきたキャリーの亭主が罠にはまって射殺され、巻き込まれた主役はキャリーとその息子を助けるためにクールに敵を殺していき、
最後は大ボスと刺し違えるというベタな筋書きでした。
キャリーの役柄には、何のキャラクター付けもされておらず、ただ明るく、貞淑な、お人形さんを演じるだけでした。
しかし映画としては、アクション映画ですので当然ですが、展開が早く、退屈することはありませんでした。

一方”シェイム”の展開の遅さにはウンザリとさせられました。
アイルランドから一緒に移住して来て、エリートサラリーマンになった兄とクラブ歌手になった妹の物語です。
兄はSEX中毒でナンパ、売春婦、インターネットのポルノサイトなど幅広くやりまくっています。
キャサリンは自分の孤独と向き合うことができないタイプで、彼氏に振られると兄の住まいに転がり込んできて、
そこからモト彼にストーカーまがいの電話をかけたり、そこに兄の上司を連れ込んだりします。
兄から追い出されますが、しつこく兄にまといつきます。そして、あげくの果ては、兄の部屋でリストカットを図ります。
この映画の予告編では主役の過去にひどく恥じるべき出来事があり、そのトラウマでSEX中毒になっているようなことが示唆されていました。
しかし、私には最後までそれが何であったのかわかりませんでした。今年観た映画のワーストワンです。

映画の中盤で、私のそばに座っていた男性が突然出て行ってしまいました。
私も出ようかなと考えましたが、シェイムの根源に興味があったので最後まで観てしまいました。
見終わった後に、”中座した男性の勝ち?だ。”と思いました。