スーパーでお米を買うとき、確かに随分と高くて唸ってしまいました。



鱈の酒蒸し


幼い頃、
「はなたこうなれ、こめやすうなれ」
祖母が、こう唱えながら私の鼻をつまんでくいくいっと捻ったものでした。
そもそも岐阜訛りのある祖母の言葉は私には聴き取りにくくて、この呪文の意味もやっぱりわからなくて、おばあちゃんはなんか嫌なことしはるわ…と思っていました。
前半の意味がわかった時、本当に鼻が高くなるのかなぁと自分でもやってみたりしました。
だいたいおつむの働きがゆっくりなので、後半の意味がわかるようになったのはかなり後のことでした。
私の家は、農家のお檀家さんが多いお寺だったので、阿弥陀様の前にはいつもお供えのお米があって、家族はそのお下がりをいただいていたわけで、お米を買うということがよくわかりませんでした。
お下がりのお米というのは大変ありがたいものなので、とにかく一粒もこぼしたりせぬように、本堂にお供えする時、下げてくる時、気をつけるように躾けられました。
でも、当時の保管方法では時間が経つと次第に虫ずってくるのです。何軒もの農家からの寄せ米だったからです。
家庭科でお米は3回研ぎましょうと習いましたが、まずはとことん洗って虫を取り除いてからでないと研げません。
お米の味もよくわかりませんでした。
下宿していた学生時代も、結婚してからも、実家からの仕送りでお米を買うことはありませんでしたが、だんだんと農家さんが自分の家で食べる分しか作らないようになってきたとかでお供えのお米が減ったので、ようやく私も買う生活となりました。
罰当たりな心持ちではありますが、勿体無い勿体無いという圧から解放されて、また、もう虫と闘うことがなくなるというのでホッとしたのが本心でした。
買うようになると、美味しいお米、自分の好みのお米というものがわかってきましたし、勿体無いという気持ちも私の内からひしひしと湧いてきました。
そして、いよいよ、
「こめやすうなれ」
を、切実なる思いで唱えるようになりました。


お隣さんにいただいた家庭菜園の小松菜
小松菜と卵と牛肉
小松菜と卵と牛肉

鱈の酒蒸し








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