◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「犬のくそにもならねぇんだ」って?

2019-01-13 09:56:08 | 言葉についてあれこれ
                                  ハムやんのうんち

 「下町ロケット ヤタガラス」(脚本 丑尾健太郎)の最終回(1月2日放送)を何度も繰り返して見ました。このごろ、お笑い番組や報道番組をあまり見なくなり、見たい番組がぐっと減ったこともあって、放送後の5日間、毎日見ましたよ。でも、何度も見ているうちに思ったのですよ、やはりほっとけないなぁ~と( ̄~ ̄)。
 「プライドなんか犬のくそにもならねぇんだ」は伊丹大(尾上菊之助)のセリフですが、随分思い切りましたねぇ。「プライドなんか役に立たない、かえって邪魔だ」と言いたいのでしょうから、わざわざ「犬の糞(くそ)」なんて言わなくても、「プライドなんかくそにもならねぇんだ」でいいと思いますけど。
 でも、「くそにもならねぇんだ」なんて尾上菊之助には言わせたくないような・・・、それで「犬」を入れたくなって「犬のくそにもならねぇんだ」になった、とかね。でも、それなら「プライドなんか犬のくそにも劣るんだよ」と言うのが自然です。あるいは、「プライドなんか犬にくれてやれってんだ」とかね。
 「佃とは何度も面識があるだろ!?」「待ってるのは地獄しかないぞ」は重田登志行(古舘伊知郎)のセリフです。「面識がある」だったら「何度も」が余計で、「佃とは面識があるだろ!?」です。でも、面識があるどころか、伊丹は佃に何度も会っているので、「佃とは何度も会ってるだろ!?」でしょ! そして、「待ってるのは地獄だけだぞ」か「その先には地獄しかないぞ」でしょ!
 「どれだけの苦労と時間がかかってんのか」「帝国重工を辞めたのだって、会社との方針が合わなかったからでしょう!?」は立花洋介(竹内涼真)のセリフ。「苦労」ではなく「労力」ですね、「どれだけの労力と時間がかかってんのか」でしょ。「苦労」と言いたいなら「どれだけ苦労して、どれだけ時間がかかったか」です。「会社との方針が」は、ひょっとして言い間違い? 「会社の方針と合わなかったからでしょう!?」でしょ!
 プロジェクト参加企業の人たちを前に「弊社、ギアゴーストで製造しているトランスミッションに関して精査したところ、構造的欠陥とでも言うべき問題があるとの判断に至りました」と言った伊丹、あ~ぁ、やっちゃった <( ̄д ̄)>。製品の欠陥を見逃し、製造中止もやむなし、それで伊丹がそんな言い方をしたら、これが、ドラマではなく現実に起きていることだったら、その場で袋だたきに遭いますよ。
 聞いた瞬間、私は「なんか、欠陥を軽く考えてるのかな?」と感じました。ちゃんと責任を感じている人のセリフなら「構造的欠陥とも言うべき問題が」でしょ! 「構造的欠陥とでも」ではなく「構造的欠陥とも」ですよ、「で」が余計です。「~とでも・・・」は、例えば「おれに責任があるとでも言いたいのか」とかね、ですから「構造的欠陥とでも言いましょうか・・・ま、そのぉ・・・」とでも言うのかと・・・( ̄_ ̄)。
 それにしても、製造中止を回避するためには佃製作所の特許を使わせてもらうしかないというとき、重田から「佃に殴られようが蹴られようが、おまえはやるしかないんだよ」と言われたときの尾上菊之助の演技がすごくて、「陸王」の市川右團次もそうですが、黙っていても伝わってくるものが、ほんっと、すごい( ̄・ ̄)。
 「家康、江戸を建てる(前編)」(脚本 八津弘幸)で「水を一杯所望したい」と言った大久保藤五郎(佐々木蔵之介)。「所望」は、欲しいと頼むこと、ねだること、「水を一杯所望する」で「水を一杯ちょうだい」という意味になります。「今後は私が采配をとります」は春日清兵衛(千葉雄大)のセリフですが、「今後は私が采配を振ります」でしょ!
 それから、「トレース 科捜研の男」(脚本 相沢友子)が始まったので見てみたのですが、案の定、虎丸良平(警視庁捜査一課刑事、船越英一郎)が真野礼二(科捜研法医研究員、錦戸亮)に向かって偉そうにがんがん怒鳴るわけで、衝突から始まって徐々に信頼へというパターンなのでしょうけれど、とにかくうるさいし、もぉ、うんざり ┐( ̄д ̄)г。後半は、虎丸が怒鳴りそうになったら“消音”にしてスルーしましたよ。
 それに、「科捜研は言われたことだけやってりゃいいんだよ!」は“お約束”ですからどうということはありませんが、捜査員が被害者の名前を間違えていることを真野が指摘したら、「つまんねぇことにこだわってんじゃねぇ」などと言うのですからあきれました。脚本家がそんなセリフを書いたのだとしたら・・・( ̄" ̄)。後の大事なシーンの伏線だとしても、苦い顔で舌打ち、ぐらいにしておいて!!!
 報道番組でも人名の誤りはたまにあって、ずっと前、「報ステ」で人名のテロップが間違っていたとき、古舘伊知郎が「名前を間違えるのは本当に申し訳ないこと」と言って謝罪したことがありますが、本当にいけないことですから、たとえドラマのセリフであっても「つまんねぇこと」などと言ってはいけないのです。ひょっとして、虎丸は傲慢で無能な刑事だということを強調しているのでしょうかね <( ̄д ̄)>。
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私が作家・芸術家・芸人
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