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京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

こどもの日特集、家族揃って行きたい自衛隊行事とファミリーコースとしての行事散策案内

2016-05-05 20:41:00 | 北大路機関特別企画
■家族で行きたい自衛隊行事
 こどもの日、本日五月五日はこどもの日です、そこで家族で行きたい自衛隊行事、という視点から少し考えてみました。

 航空祭は最前列を確保するべく重い一眼レフとガラスに金属の塊である望遠レンズを背負って全力疾走、駐屯地祭は開門前の炎天下に正門前に長く並び開門後は最前列付近の撮影地を吟味し数時間式典を待ち訓練展示まで、艦船撮影は入港時間と航路を慎重に見極め何度も撮影位置を陣地変換しつつ、これでこそいい写真が、というのは、家族連れには難しい話です。

 それでは、家族連れ、子供たちと自衛隊行事を楽しむ方法は無いのだろうか、というところです。実のところ、初めて我が子と行く航空祭が開門数時間後の一番混雑した入間基地航空祭、となれば、もう二度と行かない、という簡単な結論で終わってしまうでしょう。しかし、元々自衛隊行事は隊員さんの家族連れと、自衛官になってくれそうな子供たちが主役です、そこで、家族連れに向いた行事について考えてみましょう。

 春日井駐屯地祭、初めて足を運んだのは私にとりこの自衛隊行事でした。中学時代、友人と春休みを利用し行きましたのは20世紀の話、64式小銃にOD作業服の時代でしたが、時間に余裕を以て、途中で迷ったとも言いますが、足を運び、装備品展示を中心に写真を撮る事が出来ました。当時の写真は風景写真と鉄道写真を中心に撮影していましたので、初めて見る第10対戦車隊の装備は新鮮でした。

 装備品展示を中心に撮影する、訓練展示の方が確かに迫力はありますが、いきなりは無理です。この十年間を見ても陸上自衛隊行事の人口密度は著しく上昇し、身動きが取れない状況が出ています。中には、真駒内駐屯地や帯広駐屯地など、会場に訓練展示まで余裕がある場所はありましたし、鹿屋航空基地や那覇基地などは余裕がありました、大都市から離れた行事などは、風通しも良く家族連れには最適なのですが、今や少数派です。

 家族連れ、やはり子供は大事です。大事ですので、子供たちと自衛隊行事に足を運ぶのは、まず、陸上自衛隊行事では正午過ぎに装備品展示を中心に見学に行く、海上自衛隊も入港や、未就学児童が入れない展示訓練や観艦式ではなく、毎週末の基地桟橋一般公開から、というものが理想だと考えます、航空祭はブルーインパルスだけを軸にまずは基地の近くから、その後基地に入るなど、待たなくても見る事が出来る、というものがいい。

 護衛艦などですが、舞鶴基地や佐世保基地と呉基地は毎週末一般公開が行われています、年々実任務が増えて広報業務に限界が生じていますが、HP等で確認しますと意外に簡単に護衛艦などを観る事が出来ます。この週末一般公開は、桟橋からのみ見学する、というものが基本ですから、入港などでの艦艇一般公開では未就学児童が見学できない為、疎外感を子供たちが感じ残念な気持ちになります、しかし、週末一般公開では桟橋しか一般公開されず、みんな見学者は平等です。

 桟橋からの護衛艦見学、それでも、子供の視点から見る護衛艦の大きさは凄いものです、一枚二枚記念写真を撮って現像すれば、宝物になるでしょう。その次の段階ですが、艦艇広報等で入港時間が公開されている場合、入港する様子を少し離れた場所から見学する、という段階に進むことができます、船は動くものですが、なかなかあの大きな艦船が動き出す様子は日常生活では観る事が出来ません、出入港は時間がしっかり決まっていますので、待たず、また、混雑していない場所は必ずあります、家族連れ向けともいえる。

 航空祭ですが、無理に基地に入らず、飛行展示の情報について、航空祭を実施する基地HP等で確認し、基地から少し離れた場所、空港に隣接した基地の場合は空港側で、見上げてみる、という方法が大混雑を避ける一つの方法です。編隊飛行や機動飛行は上空度粉われますから、多少離れていても大丈夫なのです、千歳基地ならば南千歳駅前、入間基地ならば西武新宿線沿線、浜松基地は広報館、岐阜基地は航空宇宙博物館や航空公園、築城基地は防波堤側、小松基地は小松空港から、新田原基地は眺鷲台公園から、と。

 飛行機は見慣れてくると近くで見たくなる、するとどうしても基地に入らなくてはなりません。航空祭が混雑する場所は二つ、滑走路が見える最前列とシャトルバス乗り場です。そしてシャトルバス乗り場はブルーインパルスが飛行した直後が一番混雑します。そこで、ブルーインパルスが飛行するまでの時間を利用して基地の外に出るならば、シャトルバス待ちで一時間以上たっている必要は無くなります。また、どうしても待たなければならない時間に備え、ミネラルウォーターとジュースに子供用の椅子などはお勧めでしょう。ミネラルウォーターは凍ったもの、場合によっては親子で頭から被ってもよい。

 最近の子供たちは、我慢強いなあ、というものが昨今自衛隊関連行事を撮影していて考えさせられるところです。お弁当を広げて飛行場の芝生でピクニック、という選択肢もあります。しかしそれだけではなく、例えば駐屯地祭は、開門時間が0900時頃ですが式典が始まるのは1030時、観閲行進は1115時から、訓練展示は1145時から、かなり待つ事となります、が、いい子にしている、といいますか、我慢強く待っています。そこで考えるのは、撮影というかたちでカメラをプレゼントしてはどうでしょうか。

 撮影という形で子供たちも行事に参加している、という形が重要なのですね。単三電池仕様の初級用でいいので、子供たちにはコンパクトデジカメを、と。被写体があり撮影していますと、かなり時間を有効に利用できます。携帯電話ではなく、周りのオッサン、失礼、俺ら、失礼、多くのカメラ愛好家の人たちと同じく小さくともカメラで撮影する行動は、子供たちの知的好奇心を満たしてくれます。中には凄い写真を撮影した子もいましたよ。

 自衛隊行事は、本格的に子供たちと自衛隊を見に行こう、と言いますと家族連れには言いにくくなっています、というものの、最初からすべてを観てゆこうとするのではなく段階を踏んで観てゆく場所を毎年少し早起きして、少し遠くまで、急ぎ過ぎず、ゆっくりと、楽しむ方法はいろいろとあります。そして、時間はかかるものですが、普通に例えば京都で生活していますと、中々見る事は出来ないものが多く、良き思い出として記憶にはしっかりと残ることでしょう。

北大路機関:はるな くらま
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