北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

航空防衛作戦部隊論(第十五回):航空防衛力、本土防空と戦域絶対航空優勢維持

2015-10-12 00:41:03 | 防衛・安全保障
■本土防空との両立
航空部隊の緊急展開による有事の際の第一線航空優勢維持について。

航空部隊ですが、北部航空方面隊に第2航空団司令部を置き隷下に千歳基地の第2航空隊、新編第4航空隊、三沢基地に第3航空隊を置く。中部航空方面隊は第1航空団(仮称)司令部と第6航空隊と新編第1航空隊を小松基地に置き百里基地に第7航空隊を、西部航空方面隊は第3航空団(仮称)司令部と第8航空隊を築城基地に置き第5航空隊と新編第10航空隊を新田原基地へ、那覇基地は第4航空団(仮称)と第9航空隊及び新編部隊、を置く。

航空隊は1個飛行隊を基幹と、飛行隊は8機から成る飛行中隊を3個有する体制へ拡大改編し、飛行隊全体で指揮官機を含め26機定数とする、航空団は4個航空団体制となりますが、南西諸島の航空団は縮小編制として、残る3個航空団は3個航空隊基幹の大型航空団となり、航空団が複数の基地へ航空隊を派遣し運用する、航空隊は飛行隊と整備補給群と共に機動運用を前提とした体制を採る、こうして現在の規模でも部隊集中が容易となる。

有事の際には千歳基地の第4航空隊、小松基地の第1航空隊、新田原基地の第10航空隊、那覇基地の新編部隊、を第一線部隊の支援に第一次派遣として展開させる。第二次派遣として三沢基地の第3航空隊、百里基地の第7航空隊、新田原基地の第5航空隊、飛行教導群を第二次派遣部隊として派遣する、事態発生時の最前衛航空隊を加え約200機の戦闘機を集中させることになります。すると大きな問題に気付かされるでしょう。

対領空侵犯任務措置では、残る部隊が少なくなりすぎるのです。北部は千歳基地の第2航空隊のみで三沢は戦闘機が皆無となります、中部は小松基地の第6航空隊のみとなり首都圏の百里基地から戦闘機が全て転出します、西部航空方面隊は第8航空隊が築城基地に残るのみで新田原基地から全てが、南西方面も第9航空隊の那覇基地のみとなり、戦力不均衡が生じるのです、この空隙を周辺国に介入の糸口と利用されないようせねばならない。

そこで、航空隊隷下の飛行隊に配備される24機の戦闘機を分散運用する事として対応します、アメリカ海軍の空母航空団戦闘飛行隊定数が12機ですので24機の飛行隊であっても、稼働率を最高度に高め、併せて予備自衛官の招集による整備補給能力の強化、航空教育集団からの予備要員戦闘加入により、一定期間ならば非常に少ない航空機となった場合でも対処できるでしょう、もちろん平時の作戦機稼働率の高さに依りますが。

第2航空隊は千歳基地と三沢基地に各8機を配置させ、八戸航空基地か松島基地等周辺の基地何れかに8機を展開させる、小松基地の第6航空隊は速やかに8機を首都圏の百里基地へ展開させ首都防空を維持する、第8航空隊は築城基地から8機を速やかに新田原基地へ派遣すると共に更に8機を芦屋基地か鹿屋航空基地等へ派遣し、航空隊が一カ所に集中し基地機能喪失での運用能力壊滅を防ぐと共に防空体制を再構築することができます。

北大路機関:はるな くらま
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 第10師団創設53周年記念... | トップ | 再論:普天間移設問題、沖縄... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

防衛・安全保障」カテゴリの最新記事