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自衛隊観閲式【平成28年度自衛隊記念日総合予行】前篇:人員4000名・車両250両・航空機50機

2016-10-23 22:32:23 | 陸上自衛隊 駐屯地祭
■平成28年度自衛隊観閲式
 本日、朝霞訓練場にて安倍内閣総理大臣を観閲官として、自衛隊観閲式が挙行されましたが、今回はその総合予行の様子をお伝えしましょう。

 平成28年度自衛隊記念日行事、自衛隊観閲式が東部方面総監部の置かれる埼玉県朝霞駐屯地朝霞訓練場において実施されました。自衛隊観閲式は中央観閲式として陸上自衛隊自衛隊記念日行事という位置づけにありましたが橋本内閣時代の1995年より陸海空自衛隊の持ち回り行事となり、中央観閲式も観艦式や航空観閲式と三年に一度の開催となりました。

 中央観閲式はNHKニュースを通じその様子が全国に報じられると共にWeb中継なども行われていますが、なかなか観る機会がありません。今回は御縁あって総合予行の方へお誘い頂き、二つ返事で馳せ参じました次第です。黎明とともに早朝の東京駅へ前進し更に東武東上線にて朝霞駅まで進出、その後、車両にて朝霞駐屯地まで前進、会場へ到達です。

 観閲式、それは国民の代表たる国家指導者が国軍を掌握し且つ高い練度を保持している事について、観閲を通じ示すと共に、防衛力とその国家方針が一致する事を世界へ広く示す国威発揚の重要な式典です。観閲式総合予行では観閲官に森山東部方面総監が当たりましたが、本日の観閲式では安倍総理大臣が観閲官を務め、式典参加部隊の敬礼を受けました。

 明治神宮外苑において、かつて自衛隊中央観閲隙は行われていまして、都心の神宮外苑から朝霞駐屯地まで式典参加車両が戻る様子を市街パレードとして広く国民に示していましたが、交通量増大などから田中内閣時代に朝霞訓練場を式典会場として、国民から自衛隊中央観閲式は遠く離れてしまいました、防衛の現状を示す手段は重要だ思うのですが、ね。

 式典へは、総合予行では観閲部隊指揮官に第1師団の師団長西陸将が当たると共に航空観閲部隊指揮案を第1ヘリコプター団長の田尻陸将補が当たり、参加部隊数27個部隊、式典参加部隊は陸海空及び共同機関より実に4000名、観閲行進への参加規模は陸上自衛隊を中心に航空自衛隊など280両、観閲飛行では陸海空自衛隊と航空機約50機となっています。

 会場は観閲台が設置され、観閲行進を行う中央通を中心にその左右にスタンド席、更に立ち席などが配置され式典を視る事が出来ます、式典会場には式典参加部隊に加え、観閲行進へ参加する車両が戦車装甲車に火砲と各種ミサイル、通信機材から施設機材までが一通り並び、広大な会場でも一杯、首都圏にこれだけの戦闘車両が並ぶことは中々ありません。

 式次第は、観閲官臨場として総合予行では東部方面総監と本番では内閣総理大臣が式典会場観閲台へ臨場、儀仗隊栄誉礼として第302保安中隊が総合予行では東部方面総監と本番では内閣総理大臣に対し栄誉礼を行います、開式の辞としましてここから自衛隊観閲式が開始されます、栄誉礼、国旗掲揚、と式典は続きまして、巡閲が観閲官により行われます。

 観閲官訓示は巡閲に続いて総合予行では東部方面総監と本番では内閣総理大臣が実施しました、観閲行進徒歩部隊が観閲行進準備の号令と共に開始されます、観閲飛行の大編隊は徒歩行進に続いて実施され朝霞訓練場からは高圧電線越しに大編隊が飛行する、観閲行進車両部隊による実施が続く、国旗降下が行われ観閲式はこうして完了、閉式の辞となる。

 徒歩部隊観閲行進は、自衛隊行事における徒歩行進として最大規模といえ、陸海空合同音楽隊、観閲部隊本部部隊、防衛大学校学生隊、防衛医科大学校学生隊、自衛隊高等工科学校生徒隊、普通科部隊、空挺部隊、海上自衛隊部隊、航空自衛隊部隊、女性自衛官部隊、と実施されます。防衛大学校学生隊は三年生が毎年自衛隊記念日行事へ参加するとのこと。

 航空部隊は、観閲飛行部隊指揮官機、観測ヘリコプター編隊、多用途ヘリコプター編隊、対戦車ヘリコプター編隊、多用途ヘリコプター編隊、戦闘ヘリコプター編隊、輸送ヘリコプター編隊、連絡偵察機編隊、哨戒機、訓練支援機、輸送機編隊、支援戦闘機編隊、戦闘機編隊、と行われます。本番では加えて新型輸送機や在日米軍可動翼機も参加しました。

 航空部隊の参加機種もCH-47輸送ヘリコプターにOH-6D観測ヘリコプターとUH-60JA多用途ヘリコプターにUH-1J多用途ヘリコプター、AH-1S対戦車ヘリコプターとAH-64D戦闘ヘリコプター、LR-2連絡偵察機とP-3C哨戒機にU-36A訓練支援機やC-130H輸送機、F-2戦闘機とF-15戦闘機、総合予行の参加機種だけでも実にこれだけ多種多様の陣容です。

 車両部隊行進は、国際派遣部隊、偵察部隊、普通科部隊、即応予備自衛官部隊、予備自衛官部隊、施設科部隊、通信科部隊、化学科部隊、衛生科部隊、需品科部隊、情報科部隊、西部方面普通科連隊、航空自衛隊高射部隊、高射特科部隊、野戦特科部隊、戦車部隊、が参加しました。更に本番では米軍よりストライカー装甲車部隊も総理の観閲を受けました。

 前回の中央観閲式は物凄い荒天行事となりまして、折角頂いた観覧券でしたが、カメラのレンズが濡れてしまい、充分な迫力の様子をお知らせできなかったのは少々残念でした、が、今年度自衛隊観閲式は晴天に恵まれ、式典総合予行の模様を待機車両から装備品展示まで撮影、なんでも第1師団の師団長西陸将は御天気運が強い方という事、納得しました。

北大路機関:はるな くらま
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1 コメント

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Unknown (AUG)
2016-10-23 23:45:27
私も予行見ました

本番はストライカーやオスプレイがきたみたいですね
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