■ヘリコプター大編隊
大編隊と云いますが北大路機関創設当時には40機近い大編隊が昔は祝賀飛行を組んでいましたけれども。

航空学校記念行事、大編隊が飛来して参りました。むかしは凄かったんですよ、という台詞を出すようになればもう老人扱いかな。昔は航空学校に第5対戦車ヘリコプター隊と第10飛行隊で、AH-64D戦闘ヘリコプターの編隊を先頭に大編隊が凄かったのですよ。

ヘリコプターの編隊、どの行事でも大きくなる事例はほぼなく、年々編隊を構成する機数が減っているなあ、と実感します。大きいのはOH-6D観測ヘリコプターの完全退役ですね。代わりにせめてスキャンイーグルが10機くらい編隊をくんでくれれば、とさえ思うのだが。

ヘリコプターは減っているのだけれども、ここで思い出すのは故人となられた軍事評論家、江畑謙介先生の、専用機はコメを運べない、という言葉だ。これはUH-60とAH-64を比較した際、UH-60武装型が機関砲やヘルファイアミサイルを搭載できる点を示していた。

AH-64は要するに攻撃専用機であるけれども、UH-60は例えば武装をはずせば災害時にコメを運べるし急患輸送も救援部隊も送れる、ということ。ただ、自衛隊は最近の2020年代に災害派遣訓練へAH-1Sを派遣するようになっています、偵察などではなく輸送支援へ。

AH-1Sでも物資を輸送できる、つり下げ空輸を三重県の防災訓練にて航空学校のAH-1Sが行っていまして、確かにエンジン出力も高いしUH-1よりも操縦性が高い、匍匐飛行を行うのだから、と納得した。けれどもこれ、無人機となるとどうだろう。なにが出来るのか。

無人機はこれから増えてゆく、OH-6を代替するのは実質スキャンイーグルになっているのですが、スキャンイーグルは偵察以外できません。OH-6ならば輸送ができる、例えば小説の日本沈没では主人公たちを日本アルプスの孤立地点から救出する描写が在ったけれども。

ヘリコプターは様々な用途に使えた、対戦車ヘリコプターさえ輸送に対応している。けれども無人機はどうだろう、とおもうのです。もちろんMQ-8のような物資輸送が可能な無人機などはあるのですが、それとて有人機の無人型、高価で例外的となっているのです。

AH-64Eアパッチガーディアン、自衛隊はこのもととなるAH-64Dアパッチロングボウが装備として陳腐化したといって退役させ後継機を導入しない構想のようですが、これは所謂、官は誤りを犯さず、の原点から調達失敗したということを認められない結果でないか。

スパイクNLOSという、イスラエルのラファエル社が自衛隊も採用した国産の96式多目的誘導弾の光ファイヴァー誘導方式ミサイルを発展させ、射程の大きなミサイルを更に長射程のTV誘導方式へ発展させ、これを戦闘ヘリコプターへ搭載する試験を進めています。

射程50kmという、変な話で京都駅から大阪港を狙える射程のミサイルを開発していて、具体的には無人機を先行させ索敵の上でAH-64Eが遠距離から目標を狙う、アメリカのAH-64Eの試験ではパンツェーリM1ハイブリッド防空システムを標的に想定している。

防空システムをAH-64Eが先ず超長射程対戦車ミサイルで無力化して、丸裸になった戦車部隊をヘルファイアミサイルで手当たり次第刈って行く方式を検討しているようで、この方式、自衛隊は無人機で置換えようとしているけれどもほんどうに可能なのかと思うのだ。

特科部隊が居れば普通科部隊は近接戦闘に突入する前に完全に殲滅できる、というような荒っぽい論理を航空部隊では試みているようで、いささか無理はないか、他に最適解が無いのか、ちょっと水でもかぶって頭を冷やして考え直してはどうか、と思うのですよね。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
大編隊と云いますが北大路機関創設当時には40機近い大編隊が昔は祝賀飛行を組んでいましたけれども。

航空学校記念行事、大編隊が飛来して参りました。むかしは凄かったんですよ、という台詞を出すようになればもう老人扱いかな。昔は航空学校に第5対戦車ヘリコプター隊と第10飛行隊で、AH-64D戦闘ヘリコプターの編隊を先頭に大編隊が凄かったのですよ。

ヘリコプターの編隊、どの行事でも大きくなる事例はほぼなく、年々編隊を構成する機数が減っているなあ、と実感します。大きいのはOH-6D観測ヘリコプターの完全退役ですね。代わりにせめてスキャンイーグルが10機くらい編隊をくんでくれれば、とさえ思うのだが。

ヘリコプターは減っているのだけれども、ここで思い出すのは故人となられた軍事評論家、江畑謙介先生の、専用機はコメを運べない、という言葉だ。これはUH-60とAH-64を比較した際、UH-60武装型が機関砲やヘルファイアミサイルを搭載できる点を示していた。

AH-64は要するに攻撃専用機であるけれども、UH-60は例えば武装をはずせば災害時にコメを運べるし急患輸送も救援部隊も送れる、ということ。ただ、自衛隊は最近の2020年代に災害派遣訓練へAH-1Sを派遣するようになっています、偵察などではなく輸送支援へ。

AH-1Sでも物資を輸送できる、つり下げ空輸を三重県の防災訓練にて航空学校のAH-1Sが行っていまして、確かにエンジン出力も高いしUH-1よりも操縦性が高い、匍匐飛行を行うのだから、と納得した。けれどもこれ、無人機となるとどうだろう。なにが出来るのか。

無人機はこれから増えてゆく、OH-6を代替するのは実質スキャンイーグルになっているのですが、スキャンイーグルは偵察以外できません。OH-6ならば輸送ができる、例えば小説の日本沈没では主人公たちを日本アルプスの孤立地点から救出する描写が在ったけれども。

ヘリコプターは様々な用途に使えた、対戦車ヘリコプターさえ輸送に対応している。けれども無人機はどうだろう、とおもうのです。もちろんMQ-8のような物資輸送が可能な無人機などはあるのですが、それとて有人機の無人型、高価で例外的となっているのです。

AH-64Eアパッチガーディアン、自衛隊はこのもととなるAH-64Dアパッチロングボウが装備として陳腐化したといって退役させ後継機を導入しない構想のようですが、これは所謂、官は誤りを犯さず、の原点から調達失敗したということを認められない結果でないか。

スパイクNLOSという、イスラエルのラファエル社が自衛隊も採用した国産の96式多目的誘導弾の光ファイヴァー誘導方式ミサイルを発展させ、射程の大きなミサイルを更に長射程のTV誘導方式へ発展させ、これを戦闘ヘリコプターへ搭載する試験を進めています。

射程50kmという、変な話で京都駅から大阪港を狙える射程のミサイルを開発していて、具体的には無人機を先行させ索敵の上でAH-64Eが遠距離から目標を狙う、アメリカのAH-64Eの試験ではパンツェーリM1ハイブリッド防空システムを標的に想定している。

防空システムをAH-64Eが先ず超長射程対戦車ミサイルで無力化して、丸裸になった戦車部隊をヘルファイアミサイルで手当たり次第刈って行く方式を検討しているようで、この方式、自衛隊は無人機で置換えようとしているけれどもほんどうに可能なのかと思うのだ。

特科部隊が居れば普通科部隊は近接戦闘に突入する前に完全に殲滅できる、というような荒っぽい論理を航空部隊では試みているようで、いささか無理はないか、他に最適解が無いのか、ちょっと水でもかぶって頭を冷やして考え直してはどうか、と思うのですよね。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)