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北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

【日曜特集】航空自衛隊60周年小松基地航空祭(4)小松上空のF-2vsVADS(2014-09-20)

2020-11-15 20:00:51 | 航空自衛隊 装備名鑑
■岐阜基地からの来訪者
 岐阜基地から来訪者、F-2戦闘機が飛来し空包射撃展示へ展開したVADS上空での飛行展示が始まります。

 F-2戦闘機、飛行開発実験団所属機の機動飛行はじまる。F-2戦闘機はF-16戦闘機を原型に日米共同開発を行った航空自衛隊戦闘機です。冷戦時代に北海道に迫る水陸両用船団を各機4発の空対艦ミサイルを搭載し打撃を加えるための支援戦闘機として、開発された。

 F-2戦闘機、機動飛行にヴェイパーを曳く。対艦攻撃用攻撃機ならばコルモラン空対艦ミサイル4発を搭載できるトーネード攻撃機などがその用途に適合しているのですが、F-2は攻撃専用機ではなく空対空戦闘も相応に重視しているため、トーネードよりも汎用性が高い。

 F-2戦闘機、模擬対地攻撃を開始した。このF-2戦闘機は飛行開発実験団所属の航空機でこの飛行展示も岐阜基地からのリモート参加となっています。そしてこのF-2戦闘機の飛行展示には重要な意味があります、それはVADSの空包射撃展示を行うために飛来したもの。

 VADSの空包射撃展示、射程1800mから2200mの高射機関砲、猛烈な段幕を張る、のですけれどもちょうどエプロン地区を招待客が移動に使っていまして、じゃまにならないようにと立ち止まったことで滞留してしまった、招待客が立ち止まって、見えにくいぞ。

 F-2戦闘機、VADSの模擬攻撃を回避しつつ。招待客も立ち止まらず動いてくれればVADSは0.7秒程度連続で空包射撃しますので一秒間にEOS-7D一眼レフならば7枚撮影できる、動いてくれれば隙間から正確に撮影できるが立ち止まったら隙間はできない邪魔でしたね。

 VADSの空包射撃展示、招待客が去った頃には終了へ。気を利かせたつもりで、外国人観光客が気を利かせて大浴場の栓を抜くような、他人のジグソーパズルを完成させるような、もうあと少しで完成する仕事を初期化して電源を切るような、そういう迷惑が思い出す。

 VADSの空包射撃展示、射撃再開するとまた目の前に招待客が立ち止まる。ううむ、仕方ないとはいえ、立ち止まらずに動いて欲しかったなあ、と思う。他方、機関砲、これはあらゆる妨害を受けた場合でも弾道は直進するための優位性はあるというお話を聞いた事が。

 F-2戦闘機、既に高高度を飛行している。自衛隊は海上自衛隊のCIWSは別として、航空自衛隊はこのVADSを運用、対して陸上自衛隊は87式自走高射機関砲を運用しつつ、前に運用していたL-90/35mm機関砲はミサイルである93式近距離地対空誘導弾へと移った。

 F-2戦闘機、タッチアンドゴーで小松基地を。機関砲からは回避が一番ですが、一方でL-90なんかは火砲整備が本当に現場のおおきな負担で93式近距離地対空誘導弾が導入された際の現場の歓迎は、これで砲システムを整備しなくて良いのは有難い、ということでした。

 F-2戦闘機、ハイレートクライムのように急上昇してゆく。F-2戦闘機は下手に高性能化したことがかえって費用を高めたという批判がありますが、そもそも導入できる機数が財務当局から上限があるために、単価も上限はありますが高性能化は必然だった、と考えます。

 F-2戦闘機、ショックコーンが機体正面に一瞬だが確実に沸き立つ。F-2戦闘機は当初国産案が、スウェーデンのグリペンを双発化したような、フランスのラファールを双尾翼化したような、要するにどの航空機とも違う独自の戦闘機を三菱重工と構想していたという。

 F-2戦闘機、急上昇してうっすらと刃物のように見えます。アメリカ製F-16を再設計、これはブッシュ政権時代の日米貿易摩擦が背景にあるのですが、形状こそF-16であるものの、なりきれなかった必要性能を盛り込んだ帰結が、このF-2といえるのかもしれません。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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