熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

大型書店で暇をつぶす楽しみ

2019年09月05日 | 生活随想・趣味
   何かの拍子に、1時間でも、余裕なり暇な時間が出来ると、私の場合には、近くの大型書店を探して、そこで時間を過ごす。
   東京に出かけることが多いので、ターミナルに行けば、随分、書店がへってしまったけれど、必ず、そんな書店がある。
   喫茶店に入って、ゆっくり時間を過ごせばよいのだろうが、休まずに、本を眺めながら過ごす方が良い。

   東京駅では、私が良く行くのは、アゾアの丸善か八重洲ブックセンター、
   理由は色々あるのだが、私には、丸善の方が、相性が合うと言うのか、ここで時間を過ごすことの方が多い。
   まず、最初に訪れるコーナーは、どうしても、経営学や経済学、いわゆる、社会科学関係のコーナーである。
   丸善の場合には、地下街の細いエスカレーターを上った1階に、このコーナーがあって、新刊書など、結構、気の利いたアレンジでディスプレィされているので、一回り歩くだけで、傾向などが掴めて興味深い。
   八重洲ブックセンターの場合には、このコーナーが2階にあって、スペースが少ない所為もあってディスプレィ棚となる壁面が少ないうえに、何故か、並んでいる本の質が俗っぽい感じがして、私の趣向故だと思うのだが、これと思う本に出合うことが少ないのである。

   また、丸善では、文化芸術関連コーナーで、時間を過ごすことも多いのだが、ここも結構興味深くて、となりの、喫茶コーナーでも、本を読みながら過ごせるのも良い。
   こんなことで時間を過ごしていると、小一時間など直ぐに経ってしまうので、私には、暇つぶしをしながら、新しい本と出合うチャンスを掴めるので、一石二鳥である。

   先日興味を感じたのは、常設かどうかは知らないが、壁面棚3面を使って、「愛読古典」と言うコーナーが設営されていたことである。
   

   例えば、「世の中 人間の本質を知るー美についてー」と言うタイトルを打ったコーナーには、和辻哲郎の「古寺巡礼」や「風土」や岡倉天心の「茶の湯」、谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」、
   また、「‐道徳についてー」のコーナーには、西田幾太郎の「善の研究」、九鬼周造の「いき」の構造、ドストエフスキーの「罪と罰」、パスカルの「パンセ」等々
   

   これらの本は、我々、後期高齢者が、学生時代に読んでいた本で、推薦者は、パリパリの読書家なり知識人とは思えない選択であって、時代感覚が気になった。
   「善の研究」など、梅原猛でさえ良く分からなかったと言っていた本で、私など最初から敬遠していたのだが、どんなものであろうか。

   私に関心のある社会科学関係だが、ドラッカーの本は常連としても、「上司や世間に反逆したいとき」の水滸伝、「管理することに悩むとき」のギボンの「ローマ帝国衰亡史」など文庫本全巻がずらりと並んでいて、興味深かった。
   

   一つの「愛読古典」コーナーに、「岩波書店 在庫僅少フェア」があって、古い岩波文庫がディスプレィされていて、前のワゴンには、古書紛いの岩波書店の刊行本が並べられていた。
   私など、岩波書店の本は、良書であると言う先入観があって、大切に接していた世代だが、やはり、日本の学術文化に果たした貢献は大きいと思っている。
   

   さて、書店には、このような推薦本コーナーが必ず設営されていて、面白いと思いながら見ているのだが、納得出来ないことの方が多い。
   あまり自慢は出来ないとは思うが、経済学と経営学に関しては、私の大学と大学院の専攻でもあり、何十年、新旧を問わずに、随分多くの本を読み続けてきたと思うけれど、書店の推薦コーナーと合っていたことは、非常に少ない。
   尤も、天邪鬼と言うべきか、人の推薦で本を選んだこともないし、人から読めと言われた本でも気に入らなければ読まないし、すべて自分好みの一本釣り、
   独善と偏見で、何千冊も本に対峙し続けてきた読書家の思い入れと言うこともあるのだが、
   この「愛読古典」コーナーを眺めながら、貴重な本を見過ごしてきたような気がして、一寸、反省したのだが、もう人生も終幕近くて、後戻りできないのに気が付いて複雑な気持ちになった。
   
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1 コメント

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Unknown (やまつだ)
2019-09-08 00:41:52
なるほどなと思います。
白内障手術を受ける前にもっとあれこれ読んでおきたかったというのも後の祭り

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