熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

国立文楽劇場・・・「加賀見山旧錦絵」

2020年01月22日 | 観劇・文楽・歌舞伎
   第2部は、「女忠臣蔵」と称される「加賀見山旧錦絵」で、「草履打の段」から「奥庭の段」まで、すなわち、全11段(実際は9段)の6段と7段目である。
   歌舞伎の「鏡山旧錦絵」は、この部分を脚色したのだが、草履打ちの前に、「別当所竹刀打ちの場」が挿入されていて、町人の娘で武芸の心得のない尾上に、竹刀の勝負を挑んで、代わりに立ち会った召使お初に負けると言うシーンが展開される。

   ストーリーは、
   局岩藤(玉男)が、弾上とお家横領を企んでいて、その陰謀に関わる密書を、忠臣の中老尾上(和生)に拾われてしまい、その腹いせに、尾上を侮辱して徹底的に苛め抜き、砂まみれの自分の草履を拭くように命じ、当惑する尾上をその草履で打ち据える。恥辱を受けた無念さに意気消沈した尾上は屋敷にかえってきたので、事情を聞き知っている召使お初(勘十郎)が、忠臣蔵の塩谷判官の話をして、それとなく短慮を起こさないよう示唆したが、母親への手紙を届けるように使いに出されたが、胸騒ぎがして手紙を読むと遺書、急いで取って返すが、時遅しで、尾上は自害。そばに落ちていた岩藤の謀反の手紙を見て、お家の一大事を知ったお初は、御殿の奥庭で、岩藤を待ち伏せて殺害して仇を討ち、忠節を誉めたてられて中老二代目尾上となる。

   6段で、この話の前に、岩藤が、家中の若侍桃井求馬に付文を届けており、求馬が、恋仲の腰元早枝がきて話をしている時、不義者見つけた、不義はお家のご法度と、うしろから岩藤が現れて、ふたりを連れてゆこうとしたので、求馬は、不義というのならこれは何かと先ほどの付け文を突きつけたので、さすがの岩藤も返答に窮し、大恥をかくと言う失態を演じており、
   岩藤は、自分が以前落とした密書を尾上に拾われ、その上今回の不首尾で、憤懣遣るかたなく、その不満の矛先を尾上に向けて、尾上が町人の出であるからどうせ武芸のひとつもできないのでお役が務まるかと散々に罵り、挙句の果てに自分の履いていた草履で尾上を何度も打つと言う挙に出たのである。
   この岩藤だが、あの憎々しい八汐の首で、歌舞伎では、立役の役者が演じるのは当然としても、人形にも拘らず、文楽でも、立役が遣うと言うのが興味深い。

   この文楽、岩藤の玉男、お初の勘十郎、尾上の和生と言う人形遣いのエース3人が三つ巴の緊張した重厚な演技を展開し、非常に質の高い舞台を作り出していた。
   浄瑠璃と三味線も、呂勢太夫は休演したが、靖太夫ほか清治、籐太夫・團七、千歳太夫・富助、織大夫・藤蔵、靖太夫・錦糸、それぞれ、凄い熱演であった。

   この後、「明烏六花曙」が上演されたが、前に舞台にかかったのは、1996年1月と言うことで、知らなかったのは当然だが、楽しませてもらった。
   
   
   一階の「資料展示室」では、文楽入門で、興味深い展示がされていた。
   
   
   
   

   記録録画のために、カメラが3台入っていた。
   
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