熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

題名のない音楽会公開録画~ユンディ・リの華麗なショパン

2010年09月18日 | クラシック音楽・オペラ
   友人に誘われて、久しぶりに、オペラシティに、「題名のない音楽会」の公開録画演奏会に出かけた。
   黛敏郎から、羽田健太郎と、随分長い間出かけているのだが、コンサートには何度か聴きに行ってはいるが、佐渡裕になってからは初めてである。
   実際のTV番組の方はあまり見なくなってしまったが、録画コンサートは、2回のプログラムを同時に収録し、番組づくりのバックグラウンドが分かると言った楽しみもあり、2時間のコンサートだが、非常に興味深く、普通のクラシック音楽の演奏会とは一寸違った味があって面白い。

   黛の時には、謹厳実直と言うか、非常にまじめなアカデミックな雰囲気で、NGなしのそのまま本番放送が出来るような寸分違わぬ完璧な録画風景だったが、羽田健太郎になると脱線とは言わないまでも多少砕けた雰囲気で、話題が比較的あっちこっちに飛んだりして、NGがあって撮り直しもあったが、これが結構面白かった。
   佐渡裕の場合には、この時は、NGなしだったが、もう、20年も経つから時代の流れであろうか、非常にリラックスした感じのモダンな雰囲気で、前半に登場した高島さち子の一寸パンチの利いたウイットに富んだ語り口と、佐渡裕の関西弁の微妙なニュアンスと間がうまくマッチしていて面白かった。

   前半は、「絶滅危惧種を救え!さち子教授の音楽レッドリスト」で、地球環境の破壊などで多くの動植物が危機に瀕して地球上から消えて行きつつあるが、楽器も同じで、世につれ人につれ時代の流れに消えて行くものがあると言うことで、珍しい楽器の紹介とオーケストラとの共演など興味深いコンサートであった。
   私も、世界中を歩いていて、いくらか珍しい楽器に遭遇しているのだが、この日登場したオンド・マルトノ、セルパン、ハーディ・ガーディは知らなかった。
   珍しい楽器と言えば、私は、良く行ったサンパウロのオットンパレス・ホテルの最上階のスイス・レストランで、チターの演奏が流れていたのを思い出す。アントーン・カラスの「第三の男」や「ウイーンの森の物語」の哀調を帯びた澄んだ音色が印象的だが、異国で聞いたので余計に思い出深いのかも知れない。

   後半は、「ユンディ・リの華麗なる大ポロネーズ~ショパン生誕200周年」。
   この日、ユンディ・リが演奏したのは、冒頭、東京フィル(十塚尚宏指揮)との共演で「華麗なる大ポロネーズ」、そして、ポロネーズ 第6番「英雄ポロネーズ」とノクターン 第2番 変ホ長調で、非常にポピュラー曲でもあったので、ムード音楽を聴くような感じで楽しませてもらった。
   ユンディ・リが語っていたが、ショパンは、華麗で情熱的。実に美しい音楽で、私は、若い時、レコードでショパンのピアノ協奏曲ばかり聞いていて頃があり、中村紘子とワルシャワ・フィルとの演奏会に出かけて行き感激したのを覚えている。
   パリではショパンの故地を訪れたことはないが、マジョルカ島へは出かけて、ショパンがジョルジョ・サンドと結核療養のために短期間滞在したところを訪ねて行き、その当時使ったと言われているピアノなどを見た。
   ここで、ショパンは、「雨だれのプレリュード」を作曲したと言うのだが、私の行った時には、太陽が燦々と輝く美しい日で、ショパン記念館の庭には、綺麗な花が咲き乱れていた。

   ユンディ・リは、貴公子のように甘いマスクの素晴らしいピアニストで、立ち居振る舞いは優雅で、同じ超有名な中国人ピアニストであっても、あのダイナミックで本当に中国人と言った感じのランランとは、大分雰囲気が違う。
   曲にもよるのであろうが、ユンディ・リのショパンは、その言葉のごとく実に優雅で、内に秘めた情熱が迸り出るような感動的な演奏で、丁度、2階の中央から見ていたので、流れるようなユンディ・リの指の動きが良く見えて更に感激であった。
   私は、ヨーロッパ滞在中に、随分コンサートに出かけたので、ショパンを聞いている筈だが、印象に残っているのは、あのドイツ・オーストリア音楽の大家アルフレート・ブレンデルのコンセルトヘボーでのリサイタルくらいであろうか。

   ユンディ・りは、5年に一度しか開かれないショパンコンクールの2000年のコンクールで、ブーニン以来15年ぶりの優勝と言う逸材で、これからが楽しみである。
   ワルシャワの食事の不味さに閉口したと言うことで、日本のとんこつラーメンが美味しいと語っていたのが面白い。
   写真が趣味で、いつもカメラを持ち歩いているようで、この日は、雲南で撮ったと言う雄大な風景写真を披露していた。  

(追記)口絵写真は、レコード会社のホームページから借用。
   
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2 コメント

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ブーニン (ふぁん)
2014-10-09 21:48:56
このwebの中でブーニンは出てこないでしょと検索したらヒットしました。私は若くないけどブーニンの指の動きを一番前の席で見る機会があり、あの神経質くらいな彼と音色がほっとします。私もショパンが大好きです。そして、楽友協会やオペラハウスで音楽をと思ったけど日程が合わず・・。無知でした。中村紘子のコンサートはあまり感動しませんでした。ユンディ・リ聞いてみたいです。
Unknown (あみんち)
2019-05-19 13:46:01
突然、昔のブログにコメント失礼致します。

私は、今は大学生なのですが、小学校のときに「題名のない音楽会」でユンディリがオケと一緒に演奏していた曲が本当に素敵で、ずっと忘れられないでいました。

しかし、恥ずかしながら音楽に関する知識が皆無ですので、「ショパン」「ピアノ協奏曲」で調べまくっていたのですが、なかなかお目当ての曲を見つけられず…。
おかげで、探し続ける中で、ピアノ協奏曲にだけは、大変詳しくなりました。(笑)

今日ふと、「もしかしたら、普通にピアノ曲でたまたまオーケストラバージョンだったのでは?」と思い、今までと違うワードで調べてみたところ、こちらのブログに辿り着きました。

そこで、9年越しに再会できたのです。

\\\華麗なる大ポロネーズ/////

曲を聞いて、泣きました。
涙が止まりませんでした。
当時の記憶がどんどん溢れてきて、どうしても欲しくて、親に内緒でユンディリのCDが当たる懸賞に応募したことなども思い出しました。

これは数時間前の話ですが、今でも手が震えています。
奇跡的にこの曲と再会できたのは、他でもない貴方様の、このブログのおかげです。
これを読まれるかはわかりませんが、どうしてもお礼を申し上げたく、コメント致しました。

本当にありがとうございました!!!!!!

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