熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

わが庭:一気に秋の気配

2014年09月27日 | わが庭の歳時記
   冷気に誘われて庭に出て見たら、菊枝垂れ桜の枝の先に、赤とんぼがとまっていた。
   鎌倉に来て始めて見る赤とんぼで、千葉の庭で飛び交っていたのと、当然同じだが、体全体が、もっともっと深く真っ赤になるのには、もうしばらく、時間がかかりそうである。
   

   秋咲きのバラも、花を咲かせ始めた。
   夏の手入れが、少し悪かった所為もあって、花付きは思わしくない感じだが、初冬まで、室内の花瓶に生けて楽しむのには、不自由はなさそうである。
   私の場合には、その時々に庭に咲いている花を切って来て、適当な一輪挿しや小さな花瓶に、インテリア感覚で生けるので、豪華な花は必要がない。
   ひっそりと咲いていて、存在感のある花が好きである。
   

   中秋の名月は、遥か彼方になってしまったが、秋の月は、澄んだ夜空に輝いていて美しい。
   雲の切れ間から煌々と輝く月を眺めると嬉しくなる。
   昔、若い頃には、明月を訪ねて京都や奈良を歩いたが、鎌倉山の端に傾く月も悪くはない。
   今までに一番印象的だった月光は、イスタンブールで見たアジアとヨーロッパを跨ぐボスポラス海峡に輝く月であったが、満天の星と競いながら輝いていたアンデスの月光も忘れられない、あっちこっち歩いていて、最も望郷の思いを深くするのは、そんな美しい月を眺めている時である。
   秋の月には、風に揺れるススキであろう。
   遅ればせながら、庭のススキが、穂を広げ始めて風情が出て来た。
   ススキも、何故か、私には旅での思い出が多い。
   

   プーンとふくよかな甘い香りがするのは、キンモクセイの花。
   花言葉は、「謙遜」「真実」「陶酔」「初恋」とか。
   主が去った千葉の私の庭のキンモクセイも、良い香りを漂わせているのであろう。
   この花は、切り花にして生けておけば、暫くは芳香を漂わせてくれて良いのだが、命が短い。
   

   紅葉には、まだ早いのだが、一番初めに色付き始めたのは、アメリカハナミズキである。
   この調子だと、この秋は、綺麗な紅葉が楽しめそうである。
   桜でも柿でも、落葉樹は、自然環境が合うと、綺麗に紅葉するのだが、モミジもそうだけれど、関東に来てからは、奈良の田舎などで見た美しい柿や桜の錦のような紅葉を見たことがない。
   鎌倉の秋はどうなのか、これまでは、観光客としてしか接してこなかったのだが、今年は住人なので、じっくりと楽しめそうである。
   
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