熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

穏やかな新春を迎えて

2016年01月01日 | 生活随想・趣味
   大晦日は、昔を思い出しながら、NHK恒例の「紅白歌合戦」を見て、そのあと、カウントダウンに切り替えて、新春を迎えた。
   カウントダウンは、大友直人指揮のラベルのボレロで、シルビィ・ギエムが踊っていた。
   随分前にロンドンのロイヤル・バレエで観た端正で実に優雅なギエムのエネルギッシュな舞姿が感動的で、最初から最後までギエムに集中していた映像が素晴らしい。
   さすがに、大友直人。素晴らしいボレロのカウントダウンであった。

   このバレエについては、ジョルジュ・ドンが踊ったクロード・ルルーシュ監督の映画『愛と哀しみのボレロ』に感激して、モーリス・ベジャールの20世紀バレエ団の舞台を観たくて、アムステルダムにいた時に、ブラッセルに行って観たのだが、その時には、ドンは既に亡くなっていて、今回のように女性ダンサーの華麗な舞台を楽しんだ。

   紅白については、もう何十年にわたって見続けている。
   白黒の画面がよく映らなくて、テレビのボックスを叩いたり、電波調整にアンテナを左右したり・・・そんなこんなを思うと、今の紅白の映像など、正に今昔の感である。
   その間、都合14年海外にいたので、空白期間があるのだが、そのうち、ブラジルのサンパウロとイギリスのロンドンでは、テレビで受信できた。
   しかし、真夏の真昼間のサンパウロや10時間遅れのロンドンなどでは雰囲気がつかめず、やはり、紅白は大晦日の夜なのである。
   フィラデルフィアの2年は、紅白には縁がなく、アムステルダムの3年は、日本からビデオ撮りの録画テープを送ってもらった。
   日本から離れて生活していると、私の場合には日本への出張で帰国することが多かったので問題なかったのだが、家族にとっては、寅さん映画とこの紅白のビデオは、正に日本であって、貴重な存在であった。

    さて、新春の迎え方だが、以前には、深夜まで続いていたベートーヴェン全曲演奏会に行ったり、寺社への初詣などに出かけて新しい年を迎えていたこともあるのだが、一挙にベートーヴェンでもなかろうし、人混みに合わせて初詣もなかろうと思って、最近では、テレビ鑑賞程度で静かに元旦を迎えて、正月は落ち着き始めてから動くことにしている。

   普通に起床して、家族と新年を祝してお雑煮。
   今年は、喪中はがきを出しているので、年賀状は頂けなくて少し寂しい。

   朝早く、NHK Eテレで、「新春能狂言」で石橋を放映していたが、何故か、何となく雰囲気が重くなって、昨日録画していた「N響”第9”演奏会」に切り替えた。
   その後は、私の場合には、殆ど民放を見ないので、結局、やはり、昨夜録画したEテレの「クラシック・ハイライト2015」。
   午後からは、書斎に入って、読書三昧。
   今年は、どんな年になるのか、
   いずれにしても、平穏無事に、元旦を迎えることが出来て、幸せである。
コメント
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