花がいっぱい。

どんな花も無心に
咲いているから素敵なんだって。
無心になんかなれないよ。
どれもこれも気になっちゃってるんです

四月花形歌舞伎

2012年04月03日 | 歌舞伎
3日 とんでもない低気圧。超大型台風に匹敵とも。
今日は、職場から国分寺まで出かけて・・用件すませてとっとと帰宅。
3時ぐらいでも使っていたビニ傘は壊れてしまって・・駅のゴミ箱横においてきたのだけれど、先ほどニュースでは、壊れた傘の処理が大変な状態になてるとか・・。

そんな今宵劇場は芝居を上演しているようで・・サイト等みてると公演中止にはなっていない。
演者の方々は、それなりに対応してもらえそうだけれど・・お客さんたち大丈夫なのかなあ?って。
思わず。 

昨年台風15号時上演したものの・・払戻ししてもらった公演にあたったけど、今回もそんな処置してくれてる劇場あるのかしら?
なんてふと。

さて4月1日でしたが、
四月花形歌舞伎
通し狂言『仮名手本忠臣蔵』にいきました。

昨年相次ぐベテランの方々の逝去。 富十郎さん、芝翫さん、雀右衛門さん・・。
お体の調子が悪くてもやはり舞台に出てくださってるだけでなにか舞台がひきしまる方々がいなくなり・・
これからは、菊五郎さん、幸四郎さん、吉右衛門さん、といった方々がトップで・・ってまだ、まだお若い藤十郎さんもいるのですが・・

その息子さん達世代40代~30代の役者さんが、今回通し狂言『仮名手本忠臣蔵』をって、
大丈夫か?松竹チャレンジャー過ぎないか~って思ったのですが、一方で今ならダメだしもありだろうし、
逆に本当は、忠臣蔵の赤穂浪士の面々等身大なのかも、新鮮な「仮名手本忠臣蔵」になるのかも・・
って、ダメもとでのチャレンジじゃない?ってまあ1等はなしで3等席で初日通し観劇してきました。

昼の部・・
大 序 鶴ヶ岡社頭兜改めの場
三段目 足利館門前進物の場
    同 松の間刃傷の場
四段目 扇ヶ谷塩冶判官切腹の場
    同 表門城明渡しの場
浄瑠璃 道行旅路の花聟

ってなっていましたが、道行旅路の花聟を除いては、すごい緊張感あふれる舞台だったと思います。
誰もが先輩達からならった役を真剣に丁寧に演じていたのではないかって。
だからまだ役者同士が絡んだ芝居というのではないのですが、楷書のしっかりとした舞台だったかと思います。

歌舞伎座最後の時にベテランが上演していたのを思わさずにはいられませんでしたが、それとはまったく違う新しい忠臣蔵の風が吹いてきたようにすら思えました。

松緑の高師直・・ほんと、嫌な奴でした。嫌味なオヤジになってました。
ちょいっとチャーミング?う~んそれはまだ感じなかったな。
菊之助の塩冶判官・・久々品のある彼ならではっていう真っ直ぐな塩冶判官でした。
松也の顔世御前この人の女形久々だったような。身長が高すぎて・・って以前思ったものの今回は清楚なきっちりとした顔世御前で嫌味な高師直とのやりとりや、判官の死去あと堂々としたものでした。仮名手本ではなく元禄にある南部坂雪の別れ・・彼できるんじゃない?はいいすぎかしら?
染五郎の大星由良之助・・この人こんなに貫禄でてきたかってお父さんやオジサンに時折そっくり。赤穂の浪士をまとまるだけの品や大きさが感じられましたが・・声がもつのかなあ?って決して声帯がつよくない染五郎。ちょいっと心配にもなりました。
また今回塩冶判官の死を見とどける亀三郎の石堂右馬之丞もなかなかよかったなあ。脇ではあるけど、いい役ですよね。
そうそう判官の切腹時父由良之助の到着をまつ大星力弥は、右近、夜の部に登場する大星力弥は児太郎なんですけど・・年齢ってこともあるのでしょうか。昼の部の力弥のほうが凛とした印象が強いです。

とにかく昼の部は緊張しました。観てるほうも・・。
そして夜の部。
五段目  山崎街道鉄砲渡しの場
     同 二つ玉の場
六段目  与市兵衛内勘平腹切の場
七段目  祇園一力茶屋の場
十一段目 高家表門討入りの場
     同 奥庭泉水の場
     同 炭部屋本懐の場

ってなるのですが、山崎街道鉄砲渡しの場・二つ玉の場/与市兵衛内勘平腹切の場
これが、たぶん澤瀉屋バージョン。
いろいろな場面が、えっ?そうなの?へえ・・って、かなりの数違います。
今まで見てる音羽屋型とも上方型はてまたそのミックスともちがった大きな見栄をみせたり、えっこんなにあっさりなの?だったり、配置はそこなの?とはじめての出会状態でした。
細かくはいろいろですが・・まずえっ?これは獅童だからなのか、澤瀉たからなのか解りませんが、定九郎かる~い。
「50両」っていう場面あっさり、死ぬ時の血のりもあさっり・・色男なんだけど印象弱し。
そして勘平なんですが・・かなりエキサイトな見栄をはる勘平なんだなあ・・って。亀治郎の見栄がやたら大きい。
江戸の美化重視や上方のリアルさ重視とはまた違った印象です。
ただやはり私は型としては江戸の音羽屋型といわれる勘平さんがいいですけどねえ。
でも、そんな場面で、確かにこの場面本当は関西弁なんだろうなあ。十文字やさんってと
勘平の妻おかるが身を売る一文字屋さんの女将、お才さんと亀鶴と判人源六の薪車の関係がよかったです。

そして7段目は・・一番あっさり(?)見てお気軽にみたかも。
昼の部とはうってかわった役になっている寺岡平右衛門だった松緑。初役でもなく、一生懸命の青年役である種ゆとりもありたぶん同じように初役でないおかる福助。ここではもうすこしもあったけれどその意味でリラックスして楽しみました。
そして最後は・・まあね・・・ってこれは、久々通し観劇をした私の休憩タイムになっていました。
まさにこれからの若手・・ジャニーズならばジュニアがいっぱいって。

ジャニーズを持ち出すものなんですが、でも今回はそんなジャニーズの面々のような・・そう上がSMAPとかTOKIOで、その下に嵐・・歌舞伎も若手ですよ。
まあ福助が、その中で少年隊の1名あたりかって。

そう思うと今回の歌舞伎、ベテランファンよりもっと若いお客さんがみれるような、料金設定で松竹さんに挑戦してほしかったな。
国立並に・・。12000円9000円に6000円に3000円に1500円ってかんじで、古典ならではの、面白さを伝えていって欲しいな。って
そう思った初日観劇でした。

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2 コメント

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思いきった配役 (yukinama)
2012-04-09 23:10:49
初日昼、8日夜で見てきました。
役になろうとする気迫が感じられ、またとない時分の雰囲気の忠臣蔵と思いました。
通して中堅若手の花形が要所で奮闘見せ場あり、やや雰囲気変わるのを感じつつ、リニューアル歌舞伎座を担う気持ちは伝わってきましたね。
ですねえ (harumichin)
2012-04-11 22:07:47
あっ!初日またすぐそばだったのでは?
3階1列の上手にいました。
襲名とは違った緊張感があった舞台ですよね。

できればまた見たいところですが・・どうなることやら。
ただ今自分の引越しで悪戦苦闘中です

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