生活保護は「恩恵」と発言した厚労相 低所得層の実態把握なしに進む衆院予算委/DIAMONDonline

2013-04-19 08:26:36 | 社会
生活保護は「恩恵」と発言した厚労相と
低所得層の実態把握なしに進む衆院予算委への疑念
みわよしこ [フリーランス・ライター]
http://diamond.jp/articles/-/34900

2013年4月16日に、平成25年度予算案が衆議院を通過した。
予算案には、生活保護基準引き下げ方針によって削減された生活保護費が含まれている。

今回と次回は、子どもの貧困問題・生活扶助相当消費者物価指数(生活扶助CPI)をめぐる衆議院予算委員会での議論を中心に紹介する。
予算案が衆議院を通過する直前に、どのような議論が行われていたのだろうか? 
現政権の閣僚・厚生労働省・総務省などは、どのような認識を表明していたのだろうか?

生活保護基準引き下げに
“ふつうの人”が抱くさまざまな感情
 まず、2013年8月からの実施が予定されている生活保護基準引き下げについて、「世間の声」のいくつかを紹介する。

「生活保護基準が下がるったって、生活保護の人たちが、私たちの払った税金からおカネもらって、働かずに生きていけることには変わりないんでしょ? 減らされるといっても、おカネもらえるだけ、有難いと思ってもらわなくちゃ。ウチからヘルパーを派遣してる生活保護の障害者がいるんだけど、だいたい、ゼイタクすぎるのよ。都営住宅の、ふつうに賃貸で探したら家賃が10万円はかかる、きれいなバリアフリーの部屋に、家賃2万円で住んでるし。で、生活は、生活保護でしょ? 私たち、真面目に働いてるのがバカらしくなるわよねえ」(女性・40代・介護事業所経営)

「恥ずかしながら、ウチの長男は精神的にちょっと弱いところがありまして。高校は、県立の中堅の進学校に進学したんですけど、クラスメイトとの人間関係にちょっと悩んだみたいで。それから不登校になって、そのまま高校を中退してしまいまして。その後、通信制の高校に編入はしたんですけれど、勉強、してるんですかね? ええ、引きこもっちゃってるんです。『生活保護の家庭や貧困な家庭の子どもに高校中退が多い』という話があるそうですけど、年収800万円で専業主婦の妻がいる家庭でも、変わらないんじゃないですか? ウチだって、大変なんですよ」(男性・40代・管理職)

「生活保護基準って、どういうふうに決まっているのか、実は良く知らないんですよね。でも、生活保護の人たちは、正直、『もらい過ぎ』だと思います。ムカつきますね。『ダイヤモンド・オンライン』の『生活保護のリアル』っていう連載は、著者が生活保護基準引き下げに反対なのが気に食わないんですけど、一応、読んでます。確か、厚生労働省に『生活保護基準部会』ってのがあって、そこで、偉い先生たちが議論して生活保護基準を決めるという話なんですよね。『貧乏な人の生活費が1ヵ月にどれくらいか』とか『貧乏な人は、何をどのくらい買っているか』とか調べて、何か難しい計算をした話が出てました。でも、今までと違う方法が出てきた話といえば、その難しい計算くらいでした。

 それから、あの著者が怒ってる『生活扶助相当CPI』っていう、貧乏人の物価は下がっているんだから、というアレ。どっちも、だから『生活保護費を引き下げていい』とまで言えるかどうかは、僕にも良くわかりませんでした。そもそも背景となる調査がちゃんとされているのかどうか、僕も気になってはいるんです。でもまあ、自公政権になったんだから、しょうがないですよね。引き下げに文句言わないでほしいです。生活保護の人たちとか、その人たちを支援している人たちの、自己責任なんですから」(男性・30代・エンジニア)

 いかにも、「あるある感」のある意見ではないだろうか?

田村厚生労働大臣の
ビックリ答弁
 冒頭の女性の意見は、筆者に対して、実際に「当てこすり」としてぶつけられたものである。平日の昼間、貧乏くさい服装で車椅子に乗って街のコーヒーショップなどでノートPCや資料を広げている筆者は、しばしば「生活保護を受給している障害者」と勘違いされてしまうのだ。残り2つの意見は、実際にコーヒーショップや大衆居酒屋で耳にしたことのある会話をもとに創作した。もちろん、以上のような意見を「ネット世論」として目にする機会は少なくないであろう。ネット世論だったら、見なければ済む。コーヒーショップや大衆居酒屋での当てこすりめいた会話だったら、イヤホンを耳に突っ込んで自分の聴きたい音楽を流し、耳を塞ぐことができる。

 しかし、現職の大臣が、国会議事堂の院内で、雑談ではなく公的な議論の場で表明した意見であるとすれば? さすがに、見なかったこと・聞かなかったことにするわけにはいかない。

2013年4月12日、衆議院予算委員会で、田村憲久厚生労働大臣(自民党)は、生活保護基準切り下げ問題・子どもの貧困問題に関し、以下のように答弁した。

「あの、生保の方々はですね、あの、今回、生活扶助下がりますけれど、それによって、何らかの、今受けておるような、恩典といいますか恩恵が、なくなるわけではないんですよ、これ」(2:50:52)

「生活保護世帯での、高校中退または不登校の皆様方の理由を、若干調べましたけれども、勉強の不振・友人との人間関係がうまくいかないなどの、一般的な学生でもあるような理由でありまして、経済的な理由であるということではなかった、というふうに承知をいたしております」(2:32:50)

・・・以下で全文をおよみください
http://diamond.jp/articles/-/34900

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生活保護引き下げで住民税非課税ラインも引き下げに
2013.4.18 00:27
 生活保護費のうち生活費にあたる「生活扶助」が今年8月に引き下げられるのに合わせて個人住民税の課税限度額も引き下がり、このままだと課税対象者が低所得者に拡大することが17日、分かった。民主党の長妻昭元厚生労働相、山井和則前国対委員長が国会内で記者団に明らかにした。

 それによると、政府は今年2月5日開催の閣僚懇談会で、就学援助や保育料免除など生活保護の基準額を参考に決められている国の制度について、低所得者対策として、できる限り生活保護の引き下げに連動しないよう対応することを確認した。しかし、個人住民税については「平成26年度以降の税制改正で対応」として結論が先送りされていたという。

 厚労省は総務省に対応を求めたのに対し、総務省は、非課税限度額が下がると増収になる地方自治体の事情を踏まえて反対したとみられる。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/130418/trd13041800280001-n1.htm

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