秘密保全法制定に反対する意見書/盗聴法(組織的犯罪対策法)に反対する市民連絡会

2012-02-23 00:41:45 | 社会
宛先:衆議院内閣委員会委員

秘密保全法制定に反対する意見書
2012年2月21日    

盗聴法(組織的犯罪対策法)に反対する市民連絡会
盗聴法(組織的犯罪対策立法)に反対する神奈川市民の会
ネットワーク反監視プロジェクト
日本キリスト教団神奈川教区国家秘密法反対特別委員会
ふぇみん婦人民主クラブ
許すな!憲法改悪・市民連絡会
JCA-NET

連絡先 盗聴法(組織的犯罪対策法)に反対する市民連絡会
日本消費者連盟気付
TEL 090-2669-4219 FAX 03-5155-4767
ネットワーク反監視プロジェクト
TEL 070-5553-5495

 私たちは、言論・通信・結社の自由等の表現の自由が民主主義社会の実
現、維持にとって必要不可欠なものと考え、そのために運動を展開してい
る市民団体です。

 政府は昨年10月、今通常国会に秘密保全法案を提出することを表明し、
今年2月8日の記者会見で藤村修官房長官は「秘密保全法案」(仮称、以
下略)に関し、「外国との情報共有を推進する観点から必要不可欠だ。で
きるだけ早期に提出したい」と明言しました(産経新聞)。

 1985年に提出された国家秘密法案は、世論の猛反対で廃案となりました
が、秘密保全法案は以下の理由でこれを上回る危険な法案であると私たち
は考え、その制定に強く反対します。

1、今回秘密保全法案が提案される契機になったのは、一昨年の尖閣諸島沖
中国船追突映像流出事件でした。しかし、同事件は国家秘密の漏洩という
ようなものではなく、本来市民に知らせるべき情報を国が押し隠したこと
が世論から問題とされたものです。福島第一原発の事故でも、政府は重要
な情報を隠して市民を危険な状況に放置し、不信を買っていますが、秘密
保全法によって政府の情報操作がますます容易になることが危惧されます。
現在、秘密保全法が必要とされる事情はなく、保全する必要のある秘密が
あったとしても現行法制で十分対応ができるものです。

2、秘密保全法案でいわれる「特別秘密」とは、「国の安全」「外交」「公
共の安全及び秩序の維持」とされ、秘密の概念が曖昧で対象範囲が実に広
範です。また秘密事項を決定する主体が国の行政機関、地方公共団体、そ
れらから委託を受けた民間企業等実に広範で、行政側が恣意的に秘密事項
を拡大していく恐れが十分です。チェックをする第三者機関もありません。
かつて廃案となった国家秘密法案はその対象範囲を「防衛」「外交」とし
ましたが、それと比較しても、いかに秘密保全法案の「特別秘密」の対象
範囲が広くかつ拡大が容易であるかがわかります。

3、秘密保全法案は漏洩の禁止行為も曖昧かつ広範で、共謀、独立教唆、
煽動等も処罰の対象としています。これは実際に情報が漏れなくとも、
「特別秘密」を管理する者になんらかの働きかけがなされたら、その段階
で処罰しようとするものであり、犯罪が実行されなくても処罰しようとい
う「共謀罪」と同様です。何が「特別秘密」なのか曖昧な中で過失による
漏洩も処罰の対象としています。市民はどういう理由で該当者とされるか
知れず、しかも罰則を強化しているので、内部告発やジャーナリストの取
材活動が抑圧されるだけでなく、行政批判をはじめ市民のさまざまな表現
活動が封じ込められることになります。

4、秘密保全法案は、「特別秘密」の漏洩を防ぐためとして、秘密を取り扱
う管理者を厳格に特定し管理しようと「適正評価制度」を導入、家族を含
む該当者の詳しい身辺調査をするとしています。これは幅広い市民のプラ
イバシーを甚だしく侵害し、重罰で脅して物言えぬ社会をつくることにそ
の核心があると言えます。

5、いま必要なのは秘密保全法の制定ではなく、情報公開をもっともっと推
し進めることです。多くの市民、メディアが政府の原発事故に対応する情
報隠しを強く批判しています。政府は、原発情報がもれたら社会的な混乱
がおきるということを情報隠しの理由としているようですが、これは全く
逆です。市民は真実を知ってこそ正しく行動できるのです。これは法案が
いう「特別秘密」の全てにいえることで、それこそが民主主義社会の根幹
です。

 以上、秘密保全法が制定されれば市民の知る権利が侵害され、政権によ
る管理統制が行き届いて、日本は民主主義の世界から脱落することになる
でしょう。日本国憲法の三大原理にも違反し、とうてい許されることでは
ありません。

 市民の知る権利が保障され、生き生きとした市民の自律的な活動が展開
される社会こそ、世界の平和を構築する基盤であり、私たちだけでなく世
界が何よりも希求しているものです。

 私たちは秘密保全法の制定を絶対に許すことはできません。

----------

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平成23年中の通信傍受の実施状況等に関する公表あり (Tea and Coffee Time)
2012-03-15 07:18:31
『平成23年中の通信傍受の実施状況等に関する公表』が警視庁からありました。下記URLを参照おねがいします。ちなみに、PDFファイルになっています。
http://www.npa.go.jp/sousa/kikaku/H23_boujuhoukoku.pdf#search='平成23年中の通信傍受の実施状況等に関する公表'

発表内容での特徴は
(1)盗聴対象はすべて携帯電話である。
(2)「令状主義」に基づいた正式な調査は全10件でそのうち逮捕者がでていないのは6件である。、つまり、約6割は逮捕者がない・・・平成22年度の公表と比較すると、逮捕者がでない場合が倍増している。場合によっては「無関係盗聴」であると判断される場合がある。

以上です。

参考:逮捕されなかった傍聴対象者には書面で「傍聴に関する連絡」が義務付けられています。今後も「無関係盗聴」の割合が増えていないかどうか、「令状主義」や「国会報告の義務」を無視した違法・越権盗聴がないかどうかに注目するしていく必要があります。

参考:(1)『傍聴法は盗聴法?(国会報告による運用判断と無関係盗聴の増加)』
http://infowave.at.webry.info/200912/article_1.html
(2)『警察の傍聴・撮影に係わる「令状主義」の徹底の必要性に関して(Nシステム運用法律の立法の重要性)』
http://infowave.at.webry.info/201010/article_1.html

傍聴法は盗聴法か。令状主義と国会報告の意義 (Tea and Coffee Time)
2012-03-15 12:12:20
「悪法が通っても、言論の自由と民主主義があれば改められる。しかし盗聴は、民主主義を入り口で止める」と民主党の議員の発言に対して、公明党は「、「民主主義を入り口で止める」悪法という批判が誤りであることが改めて確認された。」と、『適正な運用続く通信傍受法』(下記参照)
http://www.komei.or.jp/news/2008/0228/10892.html (現在は、ページが消えてしまいました。不安です。)にありました。

以下要点:通信傍受法の成立の段階では次のようなことが危惧されていたようです。「盗聴国家になる。」、「監視国家を目指す法。」、「権力によるプライバシー侵害。」 しかし、この点を①薬物犯罪、②銃器犯罪、③集団密航、④組織的犯罪の4類型に限定することで上記のような危惧をなくし、傍聴法を「悪質な組織的犯罪から国民の生活。生命を守る重要生活課題」として1999年8月9日に成立させた。この日、民主党の有力議員からは「悪法が通っても、言論の自由と民主主義があれば改めら
れる。しかし、盗聴は民主主義を入口でとめる。」という発言があったようです。この点に関して、公明党は通信傍受法に基づく国会報告をもとに適正な運用がなされていることを証明し、「民主主義を入口で止める悪法」という非難が誤りであると判断しています。(以上要点)

参考:『傍聴法は盗聴法?(国会報告による運用判断と無関係盗聴の増加)』
http://infowave.at.webry.info/200912/article_1.html

傍聴法は盗聴法か。共産党幹部宅盗聴事件と付審判請求 (Tea and Coffee Time)
2012-03-16 05:23:04
以前、「日本共産党幹部宅盗聴事件」という事件がありました。下記『Wikipedia』
参照しください。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%85%B1%E7%94%A3%E5%85%9A%E5%B9%B9%E9%83%A8%E5%AE%85%E7%9B%97%E8%81%B4%E4%BA%8B%E4%BB%B6

ここでの問題は、「被疑者らは盗聴行為の全般を通じて終始何人に対しても警察官による行為でないことを装う行動をとっていた」ということらしいです。このことにより、職権乱用であるという判断がでなかったようです。しかし、現在では傍聴法に違反する盗聴行為は付審判請求の対象になるようです。下記「付審判請求」参照してください。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BB%98%E5%AF%A9%E5%88%A4%E8%AB%8B%E6%B1%82

というわけで、警察の傍聴は傍聴法に基づいて行われます。それ以外の傍聴(盗聴?)は違法のはずです。

『傍聴法は盗聴法?(国会報告による運用判断と無関係盗聴の増加)』(下記参照)
http://infowave.at.webry.info/200912/article_1.html

東京などの大都市もふくめて、「盗聴される人のほうが悪い、問題がある。」という主張をする人は盗聴犯罪を公認していると考えられるのではないでしょうか。警察でも令状が必要な傍聴を「盗聴される人のほうが悪い、問題がある。」と判断して盗聴をしてもよいと考えるのは誤りです。

国会報告のない、(逮捕されない場合に)本人連絡のない盗聴がある場合は傍聴法の運用判断する国会報告自体が疑われることになり、傍聴法は「民主主義を入り口でとめる」悪法、盗聴法ということになります。もちろん、一方的な「社会調査等」を理由にした民間盗聴は許されていません。もしも許されるならば、東京・大阪・名古屋などの大都市を中心に違法盗聴が蔓延します。

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