前原外相への辞任要求書/沖縄の自衛隊強化と陸上自衛隊増員に反対する市民の共同声明運動

2010-12-24 06:49:35 | 沖縄
【前原外相への辞任要求書】

沖縄の自衛隊強化と陸上自衛隊増員に反対する市民の共同声明運動事務局一同
  細井明美(神奈川県)、廣崎リュウ(山口県)、加賀谷いそみ(秋田県)、
  奥田恭子(愛媛県)、井上澄夫(埼玉県)
2010年12月23日

外務大臣 前原誠司様

あなたは12月21日、那覇市内で記者会見し、米海兵隊普天間飛行場(沖縄県
宜野湾市)周辺での危険性除去に関し「前向きに考えたい。小学校や病院など具
体的な施設の移動について仲井真知事に要望してほしいとお願いした」とのべま
した。沖縄県側が要望すれば政府として施設の移転を検討するということです。
 あなたはその一方で「普天間飛行場を名護市辺野古に移設する日米合意履行の
お願いを受け入れていただけるまでは、普天間飛行場の継続使用になる」と明言
しましたが、それは、一刻も早く普天間基地を閉鎖し撤去してほしいという宜野
湾市民をはじめとする沖縄県民の願いを正面から踏みにじるものです。

 小学校や病院などの施設の移転に関するあなたの発言を知って、私たちは昨年
12月9日午前、当時の平野博文官房長官が定例会見で、普天間基地の返還が実
現するまでの基地周辺の危険性や騒音の除去策について「極端な話、騒音を除去
する場合は基地から地域住民の距離を離すなど、いろいろな方法がある」と発言
し、同日午後の会見で、政府として検討していることを否定し「誤解のないよう
にしてほしい。具体的な考えに基づいて発言したわけではない」と「釈明」した
ことを、まざまざと思い出しました。平野長官は、普天間基地を撤去して住民の
被害をなくすのではなく、住民を移住させて基地から引き離すという、まるでナ
チスを彷彿とさせる暴言を発したのでした。
前原さん、あなたの発言は平野前官房長官の発言とまったく同じ発想に基づいて
います。小学校や病院が普天間基地のそばにあるから問題が起きる、それなら施
設を基地から遠ざければいいという発想です。しかも、平野長官は彼の「釈明」
を一応信用するとすれば「具体的な考えに基づいて発言したわけではない」ので
すが、あなたは政府として非常に具体的な提案を仲井間知事にしたのですから、
その政治責任は一層重大です。

 沖縄県民が普天間基地の「県内移設」を拒否していることをあなたは十分知っ
ているはずです。昨年7月の県議会決議、今年1月の名護市長選、4月の9万人
県民大会、9月の名護市議選などで「県民の意思(総意)」は繰り返し確認され
てきました。それにもかかわらず、先に沖縄を訪れた菅首相は辺野古移設は沖縄
県民にとって「ベターな選択」と強弁し、仲井間県知事に「県内移設はすべてバ
ッド」と痛烈に反論されました。
 ところがあなたはそのいきさつを知りながら、辺野古移設を受け入れないなら
普天間基地はいつまでも現状のままだぞと沖縄県民を脅(おど)しつつ、被害を
減らすための施設の移転には政府として協力してやるとのべたのです。

 小学校の生徒たちは学校の近くに住んでいるのですから、学校が遠隔の地に移
転すれば通うことができません。病院も地域住民にとって便利な位置にあるので
す。そんなあたりまえのことさえ、あなたは理解できないのですか。住民にとっ
て大切な施設の移転ではなく、普天間基地を閉鎖し返還するなら住民被害の発生
源は丸ごと消滅するのです。外務大臣であるあなたのなすべきは、「世界一危険
な基地」の即時撤去を米国政府に申し入れることではないのですか。

 私たちは、あなたが米オバマ政権に普天間基地の即時閉鎖・返還を強力に申し
入れることを強く要求します。もしあなたにその気がなく、あくまで「日米合意
の実行」を沖縄県民に強要する気なら、ただちに辞任して下さい。米国政府の出
先にすぎない「外相」など、沖縄県民をはじめ日本の市民にとって不要であるば
かりか、有害きわまる存在にほかなりません。


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