中国・広州ホンダ関連企業でストライキ~日本の労働者の仲間たちへの呼びかけ/レイバーネットML

2010-12-07 18:20:24 | 労働運動
もう一カ月ほど前の情報ですが、中国の広州ホンダの車に使われている部品など
を加工している日系企業INPEX広州有限公司でストライキが行われ、日本の
労働者に対しての呼びかけがされていましたので紹介します。現状どうなってい
るかなど情報が入りましたらまたお知らせします。

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【中国日系企業】INPEX広州有限公司でストライキ
中国人労働者が日本の労働組合に向けた公開書簡を発表

〔解説〕中国広州にある日系の自動車部品製造企業「INPEX広州有限公司」
でストライキが続いている。日本本社は滋賀県彦根にある。「INPEX広州」
の業務の90%は、自動車の座席シートの前後上下を調節するシートアジャスタ
を製造する「広州今仙電機」の部品加工であり、「広州今仙電機」は広州本田に
シートアジャスタを納品している。つまりホンダ自動車のサプライチェーンの末
端で発生しているストライキなのである。以下、INPEX広州の労働者から日
本の労働者への呼びかけ(抄訳)を紹介する。原文は中国労工世界のウェブサイ
トに中国語と英語で掲載されている。

中国語 http://www.worldlabour.org/chi/node/412
英 語 http://www.worldlabour.org/eng/node/412

企業情報

◎INPEX広州
http://www.j-inpex.com/chinese_factory/index.html

◎株式会社インペックス
http://www.j-inpex.com/
(日本語/中国語)
(会社概要)
http://www.j-inpex.com/company/index.html

◎広州今仙電機有限公司
http://www.imasen.co.jp/group_gico.html
※主な製品は、広州本田(広州市)のアコード、オデッセイ、フィット、シティ
ー、東風本田(武漢市)のCR-V、シビック、スピリアなどのシートアジャスタ
の生産。

◎今仙電機製作所
http://www.imasen.co.jp/index.html
(会社概要)
http://www.imasen.co.jp/profile_profile.html
※広州今仙のほか、武漢に第二工場を設立することを2010年11月8日の取
締役会で決めた。
http://www.imasen.co.jp/pdf/re101108.pdf

◎株式会社インペックス
代表取締役 酒居 賢志
〒522-0007 滋賀県彦根市古沢町353-2
TEL:0749-23-1919 FAX:0749-23-1920

◎株式会社今仙電機製作所
代表取締役会長 若山 恭二
代表取締役社長 増谷 修
〒484-8507 愛知県犬山市字柿畑1番地
TEL:0568-67-1211 FAX:0568-67-3418

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2010年11月13日 掲載

私たちはINPEX広州有限公司(櫻佩科絲金屬制品有限公司)でストライキ中
の労働者です。

INPEX広州は日本の投資企業です。2007年12月設立、登記資本金20
0万元、法人代表は酒居賢志です。所在地は広州市白雲区石井鎮です。主に金属
製品の加工と製造を行っています。200人余りの労働者が働いています。業務
の90%以上は日系企業の広州今仙電機有限公司からのオーダーです。

INPEX広州は中国の労働法を遵守せず、労働者の権利を不当に侵害していま
す。この工場では2009年にも待遇改善などを求めたストライキが打たれてい
ます。今年10月に、私たち数十名が労働法の遵守と法に基づく権利の保障を要
求するストライキに突入しましたが、会社は要求を拒否しました。私たち20数
名は、自らの合法的な権利を守るために2010年10月20日からストライキ
をはじめ、現在もそれを堅持しています。労働者たちは、少なくとも以下の点に
ついてINPEX広州が労働法に違反していると考えています。

1、労働者に強制されている規則が労働法の順序に沿って制定されていない。工
場規則を制定するには労働組合か職員大会での討論および全労働者への提示が必
要だが、そのような経過はなかった。一方的に罰金規則が制定されている。中国
のどの法律を見ても企業が労働者に罰金を科す権利はない。

2、「労働契約法」の規定を遵守せず、労働契約を締結しない。異議申し立てを
した個別の労働者とだけ締結する。しかも入社日にさかのぼって日付を改ざんす
ることを労働者に強制し、労働契約法で定められている補償金の支払い責任を回
避しようとしている。日付の改ざんを多くの労働者は拒否している。一部の労働
者は現在の期日での締結にのみ同意している。

3、聞いたこともない派遣会社との労働契約の締結がおこなわれている。締結す
ることでどのような影響があるのかも教えない。この労働契約にサインしてから
はじめて自分の雇い主がINPEX広州ではなく、広東省の遠く離れた行った事
もない町にある派遣会社に変わっており、そこからINPEX広州に派遣された
ことになっていることを知る。労働契約を解除する際の補償金の算出根拠となる
雇用年月を切り捨てるためだと労働者は怒っている。

4、会社は2010年5月まで、年金、雇用保険、医療保険、出産養育保険など
の保険料を払っていなかった。また今後は会社の指定する保険会社の保険を買う
ことを定めた書類にサインをするよう強要している。書類では、社会保険への加
入には会社の許可を仰がなければならず、社会保険に加盟しない会社の責任は問
わない、と書かれてある。だが中国の法律では、いかなる企業も社員の社会保険
料を支払わなければならず、拒否することはできないとされている。また派遣会
社に雇い換えされた労働者たちは地方都市の最低賃金水準(710元)が保険給
付金の基準となるが、実際に働いている広州の最低賃金は1120元。710元
を保険給付金計算の算出根拠にされたのでは、広州で病院にかかることはできな
い!

5、会社は「労働契約法」で定められている基準に従って残業代を支払ってはい
ない。会社は労働者に対して、「8時間の通常勤務のほかに業務上の必要に応じ
て1~3時間の残業、土曜日出勤も行い、それを拒否した場合は処分を受ける」
という保証書への署名を強要している。実際に休暇はほとんどない。労働契約法
では、残業手当は1.5倍、休日出勤は2倍、法定休日出勤は3倍の支払いを定
めているが、会社は独自の難解な算出方法を採用している。だがこれも職員代表
大会などを経て確認されたものではなく、全職員に提示されたこともない。

6、住宅積立金、高温度補助、年休(或いは年休買取手当)など中国の法律で定
めのある福利厚生が提供されていない。

INPEX広州によるこれらの違法行為に対して、私たちは改善要求を出してき
ましたが、会社からの同意が得られなかったので、10月20日からストライキ
を開始しました。他の労働者たちもこれら20数名の仲間たちの行動に呼応しよ
うと準備しています。会社は職場復帰を迫るために10月26日に「通知」を出
してストライキ労働者を恫喝し、スト参加者は解雇するという噂を流しました。
ストライキ労働者は会社に対して次の要求を出しました。

1、追加締結された労働契約では、労働契約を締結していない時期に対する責任
を回避することはできない。追加締結以前の期間について(労働契約法82条に
則り)、2倍の賃金を支払うこと。いまでも労働契約をしていないものに対して
も2倍の賃金を支払うこと。

※労働契約法第82条「使用者が雇用の日から1ヶ月を超えても労働者と書面労
働契約を締結しない場合には、労働者に対して報酬の2倍の賃金を支払わなけれ
ばならない。」

2、派遣労働契約の合法性を認めない。労働者は全く事情を知らされないまま署
名したものである。中国の民事訴訟法の規定では、契約は双方の間に詐欺や重大
な誤解などがないことと定められている。労働者は雇い換えの影響を知らされな
かったし、それによって損失を蒙っている。いっぽう会社は雇用責任、利益を得
ている。会社の労働契約は、民事訴訟法における契約の平等原則に違反しており
、法的に無効であることを表明すること。

3、労働者一人一人の実際の在職期限と実際の支給賃金を基準とした社会保険料
の支払いを行うこと。保険料の支払い地を広州にすること。保険に関する労働者
の損失について会社が負担すること。

4、労働契約法に定められた残業手当を支給すること。会社独自の残業代計算式
は認められない。

5、09年、10年の高温度手当を支給すること。

6、労働者一人一人の在職期限に見合った住宅積立金を積み立てること。積立分
担率は労働者代表と会社代表による交渉で決めること。

7、過去の未消化年休に対して休暇買取手当を支給すること。

8、会社のすべての規則を新たに制定し、その際に労働者を討論と制定に参加さ
せること。

9、ストライキ参加者および労働者の交渉代表に対していかなる処罰および解雇
も行わないこと。

親愛なる日本の労働者の仲間たち、そして尊敬する労働組合のリーダのみなさん
、われわれINPEX広州でのストライキは、いまも力強く闘われています。他
の労働者にもストライキへの参加を呼びかけています。尊敬する日本の労働者の
仲間たちと労働組合の皆さんが、INPEX広州の社長と最大の顧客である広州
今仙電機有限公司に対して、中国の労働法を遵守し、中国人労働者の権利を保障
するように手紙を出してくださるようお願いします。



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