JCO事故から8年経った―忘れてはいけない事故 ほか/原子力情報宅配便“CNIC EXPRESS”

2007-10-25 20:28:00 | 社会
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■原子力情報宅配便“CNIC EXPRESS”■
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=脱原発を実現する原子力資料情報室(CNIC)のメールマガジン=

No.0131 JCO事故から8年経った ―忘れてはいけない事故・他
【2007年10月25日】
原子力資料情報室(CNIC)Citizens' Nuclear Information Center

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◇今号の内容◇

[1]JCO事故から8年経った―忘れてはいけない事故

[2]新リーフレット『地震大国に原発はごめんだ vol.2』

[3]新ブックレット『動かしていいの?六ヶ所再処理工場』

[4]核軍縮と米国の新しい再処理政策[2007/11/1]
 ─GNEPって何? 核拡散問題解決ための魔法の杖?

[5]原子力資料情報室第63回公開研究会[2007/11/13]
  なぜ活断層が見逃されたのか?―柏崎刈羽原発の安全審査を問う

[6]Atomでナイト?! ~国会議員と原子力トーク!~[2007/11/14]

[7]『NO NUKES MORE HEARTS』[2007/11/18]
~ストップ再処理 パーティー&パレード@日比谷野外大音楽堂~

[8]原子力資料情報室スタディーツアー[2007/12/7-9]
「もんじゅと若狭の原発地帯」のご案内

[9]原子力資料情報室とは


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■[1]JCO事故から8年経った―忘れてはいけない事故
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JCO事故から8年経った―忘れてはいけない事故

古川路明

JCO事故について気楽に語ることはできない。語る度に何かが自
分に跳ね返ってくると思うからである。あの事故を思い返すことは
つらい作業である。起こるはずのない事故がなぜ起こったのだろう
か。8年が経った今、頭の中に浮かんでいることを記したい。

1.事故発生を知った時の衝撃

1999年9月30日、JCOの東海村ウラン加工工場で臨界事故が起こっ
た。四日市大学環境情報学部に勤務していた私は、前日に化学の入
試問題をつくり終えて,一息ついていた。ところが、12時のNHK
ニュースが考えられない事態を伝えてきた。
同じ学部にNHKから来られたTさんがおられた。廊下でTさんに
会った途端に、次のように話した。
F:「今日の夕刊のトップニュースが決まりましたよ」
T:「何があったのですか」
F:「東海村で臨界事故が起こりました。二人が亡くなると思いますよ」
と会話は進んだ。
Tさんは文科系の方ですが、さすがにマスコミ人でした。「古川は
いつも話は大げさだけど、ウソも言わないようだから」と思われた
のか、急いでインターネットで情報を探して「確かに大変ですね」
と驚いておられた。
私は、放射線の生体影響の専門家ではないが、長い間放射能を取扱
う仕事をしてきたし、名古屋大学理学部在籍中は「放射線取扱主任
者」として放射線管理の実務にもあたっていた。高度放射線被曝が
あった場合の経過は予測できた。被曝直後に意識に乱れがみられる
時は、多くの場合に死にいたることは知っていた。
中性子による高度被曝を受けた大内さんは12月下旬、篠原さんは翌
年の4月下旬に亡くなられたことは広く知られている。本当に残念
なことである。何の落度もなかったお二人のご冥福をあらためてお
祈りしたい。

2.事故の経過を思い起こして

事故は、中濃縮ウラン(ウラン-235、18.8%)の取扱中に起こった。
その濃厚溶液を大量に「沈殿槽」に入れたために臨界状態に達した。
その瞬間に激しい核分裂の連鎖反応が起こり、その後も臨界状態が
続いた。10月1日早朝に、沈殿槽の周囲の冷却水を除去し、中性子
を吸収しやすいホウ酸溶液を注入して、臨界はようやく終結した。
その間、中性子の発生と揮発性放射性物質の放出が続いた。
 日本初の臨界事故であり、日本の「原子力利用」に関わる業務を
進める際に急性放射線障害で死者が出た初めての例である。また、
周辺住民が中性子による放射線被曝を受けた点で、世界的にみても
例がなく、国際的な関心の的ともなったことも当然である。
イギリスの科学雑誌『ネイチャー』にきびしい内容の文章が載せら
れている(Nature, vol.401, No.6753 Oct.7.1999)。下に、その部
分訳を示す。
「十分な数の職員と十分な専門技術を備えた有能な管理組織体の設
立が、日本政府にはできないようだ。科学技術庁の原子力安全委員
会は、少人数の役人チームによって作成された書類を十分に検討す
ることなく承認する非常勤の専門家集団である。この任に当たる役
人の数はあまりにも小さく、このような巨大で潜在的に危険な産業
の安全管理に必要な専門的技術に欠けていることが問題である。同
じように、薬品市場の規模がアメリカ合衆国に匹敵するこの国に、
食品医薬品局(FDA)に相当する組織は存在しない。」
 冷笑的な表現であるが、日本の原子力行政の問題点についての重
要な指摘である。いま読み返しても、その鋭い視点に驚かされる。
原子力安全委員会の組織は変ったが、安全確保のための対応は大き
く改善されたとは思えない。今年7月の中越沖地震の柏崎刈羽原子
力発電所への影響に対する対応を見ても、ある部分ではむしろ退歩
したようにさえみえる。

3.事故が起こった場所を考え直して

現地を訪れる機会は何度かあったが、事故現場を見ることはできな
かった。そうであっても、気付いたことはある。もっとも記憶に残っ
たのは、工場敷地が民家で囲われていることである。工場が建設さ
れた時は、そうではなかったのだろうが、時の経過とともに周辺は
住宅地になっていった。このような場所で、臨界に達するような核
物質を取り扱ってはいけない。
アメリカ映画「シルクウッド」では、名女優メリル・ストリープが
主演していた。実際にあったことに基づいて核燃料加工工場の実態
をかなりリアルに描いていた。その冒頭で主人公たちが工場敷地に
入るシーンは印象的だった。周りに何も建物がないように見えた。
核燃料加工はこのような場所でおこなうべきであろう。
日本では、そのような場所での立地は望めないとしても、周辺住民
が中性子で被曝する事態は避けられたはずである。事故現場の「転
換試験棟」は事業所の敷地境界に近い所にあって、JCOの事務棟
より隣接する民家の方が近い。そこで臨界に達しやすい中濃縮ウラ
ンを含む核燃料の加工は許可されるべきではない。一度許可された
施設の許可は取り消しにくいというが、許可取消の機会はあった。
住友金属鉱山(株)から独立した子会社のJCOが設立された時に
許可を取り直している。その時に中濃縮ウラン取扱の許可を取り消
せばよかった。当時の監督官庁である旧科技庁の責任は重い。

4.むすび

1999年10月に、「原子力資料情報室」と「原水爆禁止日本国民会議」
は共同で「JCO臨界事故総合評価会議(「評価会議」)」をつく
り、独自の立場に立って事故の経過と原因の多面的な検討を開始し
た。私は評価会議の取りまとめの役割を果した。
2000年9月に調査結果を取りまとめて、『JCO臨界事故と日本の
原子力行政-安全政策への提言(七つ森書館)』を刊行した。その
後も評価会議の活動は継続され、2005年10月に『青い光の警告―原
子力は変わったか(七つ森書館)』を出版して、その活動を終えて
いる。
事故から8年が経って、ふつうの人はこの事故を忘れているかも知
れないが、忘れない人もいる。私はその一人でありたいと思ってい
る。事故が示した教訓、あるいは警告を忘れずに原子力問題に関わっ
ていきたい。


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■[2]新リーフレット『地震大国に原発はごめんだ vol.2』
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原子力資料情報室発行の新リーフレットが完成いたしました。

『地震大国に原発はごめんだ vol.2』

頒価:1部=50円

20部以上ご注文の場合1部=40円

50部以上ご注文の場合1部=30円

別途送料の負担をお願いいたします。
10部以上ご注文の場合は送料を無料とさせていただきます。


※正会員、賛助会員の皆様には『原子力資料情報室通信』401号
(2007/11/1発行予定)とともに一部お送りいたしますのでご注文の
重複にはご注意ください。

★ご注文は原子力資料情報室へ
TEL.03-3357-3800 FAX.03-3357-3801
cnic@nifty.com
代金は到着後の後払い(郵便振替用紙)です。


~主な内容~

■崩れた安全神話

■各サイトが抱える現時点での問題点
・六ヶ所核燃料サイクル施設
・浜岡原子力発電所
・美浜原子力発電所
・敦賀原子力発電所
・もんじゅ
・伊方原子力発電所
・島根原子力発電所

■耐震指針の新旧比較-安全が確保されたとはいえない

■4つの地震タイプ
1)内陸地殻内地震
2)プレート間地震
3)スラブ内地震
4)沈み込む海洋プレート内地震

■地震が原発を襲ったら・・・


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■[3]新ブックレット『動かしていいの?六ヶ所再処理工場』
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新ブックレット『動かしていいの?六ヶ所再処理工場』

A5版 20ページ

発効日:2007/10/13

発行:止めよう再処理!全国実行委員会

頒価:120円(+送料)

10部以上ご注文の場合:一部100円
50部以上ご注文の場合:一部90円
100部以上ご注文の場合:一部80円

ご注文は部数・送付先明記のうえ原子力資料情報室へ。

原子力資料情報室
〒162-0065 東京都新宿区住吉町8-5曙橋コーポ2階B
TEL.03-3357-3800 FAX.03-3357-3801
cnic@nifty.com


~もくじ~

まえがき

□プルトニウムの使いみちもないのに

□回収ウランの使いみちもないのに

□高レベル廃棄物の行き先もないのに

□放射能のごみを増やすだけなのに

□海や空を放射能で汚すのに

□大事故の危険性があるのに

□将来の政策変更も予想されるのに

●「想定外」の地震が原発を襲った!

●六ヶ所再処理工場の直下、周辺に断層が存在

◎なんとしても本格稼動阻止を


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■[4]核軍縮と米国の新しい再処理政策[2007/11/1]
 ─GNEPって何? 核拡散問題解決ための魔法の杖?
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核軍縮と米国の新しい再処理政策
──GNEPって何? 核拡散問題解決ための魔法の杖?


日時 11月1日(木) 午後3時─4時30分

場所 参議院会館第2会議室

講師 フランク・フォンヒッペル教授(米プリンストン大学)

連絡先 原水禁 03-5289-8224
    原子力資料情報室 03-3357-3800

・冷戦終焉から20年近く経った今、核の危機は遠ざかったのでしょ
うか?
・1974年のインドの核実験後強化された核物質規制体制は効果
を上げているのでしょうか?
・米国が昨年GNEP(国際原子力パートナーシップ)で提唱した
「核拡散抵抗性の高い再処理」は、核拡散問題を解決する魔法の杖
になるのでしょうか。

これらの問題を、米ソ(ロ)の大幅核削減や核拡散防止のための具
体的措置を提言してきた米国プリンストン大学の行動する科学者フ
ランク・フォンヒッペル教授とともに考えます。

◆フランク・フォンヒッペル教授
プリンストン大学「科学と世界安全保障プログラム」共同ディレクター
「国際核分裂性物質パネル(IPFM)」共同議長
(2006年15ヶ国の専門家で設立。核兵器の原料となるプルト
ニウムと高濃縮ウランの管理・削減政策を提案)
1980年代には、「米国科学者連合(FAS)」会長としてソ連
の科学者エフゲニー・ベリホフとゴルバチョフに軍拡競争停止の技
術的措置について助言。90年代半ばにはクリントン政権のホワイ
トハウスでロシアの核物質の保安確保プログラムなどに関わる。

↓チラシはこちら↓
http://www.gensuikin.org/62/fvh.pdf


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■[5]原子力資料情報室第63回公開研究会[2007/11/13]
  なぜ活断層が見逃されたのか?―柏崎刈羽原発の安全審査を問う
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原子力資料情報室第63回公開研究会

なぜ活断層が見逃されたのか?
―柏崎刈羽原発の安全審査を問う―

お話:渡辺満久さん(変動地形学・東洋大学教授)

日 時 : 11月13日(火)18:30~21:00

場 所 : 総評会館2階201会議室
http://www.sohyokaikan.or.jp/access/

資料代 :¥800-

連絡先 : 原子力資料情報室 TEL.03-3357-3800


震度6強(M6.8)の地震に襲われた柏崎刈羽原子力発電所。原発敷
地の隆起・沈降など、様々な変異が次々と報告されています。今回
地震を起こしたと考えれる断層は、東京電力の設置許可申請書では
最大でも約8キロ。しかし渡辺教授らは、「30キロ以上であること
はほぼ間違いなく、安全審査の段階で確認可能だった」と指摘して
います。
なぜ活断層が見逃されたのか?
なぜ断層の長さが簡単に値切られてしまったのか?
変動地形学の立場からみた柏崎刈羽原発の耐震安全性の問題、さら
に日本の原発安全審査体制の構造的欠陥について問題提起していた
だきます。

【参考資料】
[速報]2007年中越沖地震震源域周辺海域の活断層
http://www.seis.nagoya-u.ac.jp/INFO/niigata070716/katsudansou.pdf
http://www.seis.nagoya-u.ac.jp/INFO/niigata070716/katsudanso2.pdf


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■[6]Atomでナイト?! ~国会議員と原子力トーク!~[2007/11/14]
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国会議員をお招きしてエネルギー問題のホンネを聞いちゃおう!
というイベントのお知らせです。
★完全予約制ですので、ご注意ください。
(応募締め切り:10月29日)
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

再処理工場を知る会presents
『Atomでナイト?! ~国会議員と原子力トーク!~』
原発やめると電気は足りないの?
日本はエネルギーがないからプルトニウムが必要なの?
核燃料の再処理って??などなど、Atom(原子力)とエネルギーをめ
ぐる一夜。「地震と原発」の危ない関係から地球温暖化問題、ECOな
生活って?話題は転々として・・・

現役の国会議員、河野太郎さん&田中康夫さん&川田龍平さんをお
招きしました!ホントのところ、聞いちゃいましょ~!


日時★2007年11月14日(水)
OPEN 18:30 / START 19:30~22:00

会場★NAKED LOFT (飲食ができるお店です。)
東京都新宿区百人町1-5-1百人町ビル1階
(西武新宿駅北口1分 / JR新宿東口10分)
http://www.loft-prj.co.jp/naked/map.html

入場料★1500円

出演★河野太郎・田中康夫・川田龍平
   澤井正子(原子力資料情報室)・澤口佳代(司会)
※都合により急遽変更となる場合があります。

お問合せ★NakedLoft 03-3205-1556(16:30~24:00)
主催★再処理工場を知る会 shirukai0707●yahoo.co.jp

入場は完全予約制となります。
10月29日までにメールにてお申し込みください。

申し込み先: 再処理工場を知る会 shirukai0707●yahoo.co.jp
送信される際は●を@に変換してください。

申し込みメールには以下の4点をご記入ください。
 件名:「イベント参加申し込み」
 (1)お名前(1通のメールにつき1名様)
 (2)メールアドレス
 (3)電話番号
 (4)国会議員に聞きたい、エネルギー問題に関する質問
(質問は最後に記載している出演者のリンクを参考にしてください。)

申し込み多数が予想されます、厳選なる抽選の上当選者のみ再処理
工場を知る会より11月1日までにメールにてご連絡さし上げます。
落選された方の質問も参考とさせていただきます。
(質問の内容は抽選に考慮されません。)
会場のNaked Loftでは予約受付をしておりません。ご了承下さい。

当日はインターネット中継を予定しています。
ストップ ロッカショ JP http://stop-rokkasho.jp

以下、出演者の参考リンクです。
河野太郎  http://www.taro.org/
太郎の主張 
1,六ヶ所村の再処理工場の稼働に反対する 
http://www.taro.org/activities/saisyorikoujou.htm
2,核燃サイクルは破綻している
http://www.taro.org/activities/opinion/saishori2.htm
河野太郎氏が語る「再処理工場の秘密」@仙台 2006年8月11日
http://vanillachips.net/archives/20060816_1625.php

田中康夫 http://www.yasu-kichi.com/
六ヶ所村ラプソディーを視られよ!
http://www.love-nippon.com/daihyo_M.htm#54

川田龍平 
http://blog.so-net.ne.jp/Ryuhei_Kawada/
http://ryuheikawada.jp/

澤井正子 
原子力資料情報室 http://cnic.jp/
再処理工場を知る会情報 http://stop-rokkasho.jp

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特定非営利活動法人 原子力資料情報室(CNIC)
Citizens' Nuclear Information Center
共同代表:山口幸夫・西尾漠・伴英幸
〒162-0065 東京都新宿区住吉町8-5曙橋コーポ2階B
TEL.03-3357-3800 FAX.03-3357-3801

e-mail:cnic@nifty.com
URL:http://cnic.jp
開室:月~金/10:00~18:00



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