半農半学農園日記

作物や果樹の生育状況を伝える。
家庭科の調理実習で使える献立を紹介する。

おせち作り

2009-12-30 17:13:59 | 調理実習
 いよいよ年末だし、お節料理を作った。
自分で作る料理は、
 栗きんとん・黒豆・田作り・松前づけ・お煮しめ。
これ以外は毎年買っている。一番好きなのは、伊達巻だ。大好きなので毎年メーカー違いで3本買う。調理実習で、はんぺんと卵を原料に作ったこともあるが、買った方がずっと美味しい。

 まず、栗きんとん。9月に収穫した栗が皮をむいて冷凍してある。この栗を2日前から砂糖と水でシロップ煮にしてある。次の日砂糖を加え甘くしていく。この時栗の形が崩れやすいので、一番難しい。サツマイモも収穫した時に茹でて裏ごししている。今日は、鍋にこのサツマイモとシロップをいれ煮詰める。最後につや出しに味醂を入れ栗を混ぜる。こつはあまり煮詰めて固くしないこと。実に美味。

 黒豆は2日前に水にひたした。ところが、テレビで放送していた。
  黒豆のこつは、洗った豆を、沸騰させた煮汁に入れ1番おくことです。そうすると豆の皮がしわになりません。
豆の袋にも同じことが書いてあった。あわてて豆をざるにあけ、昨日沸騰した煮汁に1晩つけた。煮汁の材料・分量は、テレビと豆袋ではけっこう違っていた。そこで適当に水・砂糖・醤油少々・塩でつくった。圧力鍋で10分間加圧。さめてから蓋をあけたら水分がかなりあったので、加熱してとばした。味見をしたら我ながらよく仕上がっている。満足。

 田作りは、袋の裏に作り方が書いてある。そんなに食べないから、半分だけ作って、残りはカルシウム補給にただ食べる。味醂とだし醤油を煮詰めて、乾煎りした小魚をからめるだけの簡単料理なので、すぐにできる。

 松前づけも超簡単だ。セットも売っているが、自分でする。ラジオを聴きながら、するめと昆布をハサミで細く切っておく。今日は、これに人参の千切りもあわせ、出し汁・醤油・酒で混ぜればいい。明日にはトロっとしてくる。

 どれも簡単だから、あっという間に終了した。煮ものは例年は年末にするが、今度は元旦に作ることにした。あとは買う。

 家庭科男女4単位必修の時には、全員で正月料理を実習した。
献立:栗きんとん・松風焼き・筑前煮・柿なます・お雑煮
思えば、よくこれだけ手の込んだ料理を2時間で実習できたと思う。今の生徒では無理だろう。「食育」という言葉が世間でいわれるようになるとともに、皮肉にも家庭科の時間数が減りだした。あっという間に、4単位必修から2単位でも可にシフトしてしまった。当然生徒の大好きな調理実習の回数も激減してくる。「みんなで作って楽しく食べる」食の原点が少なくなってしまったのだ。平成6年度に家庭科男女4単位必修が始まった頃の調理室は、毎日午前午後と2クラス入れてフル回転していた。今思うと嘘のような光景だった。食物は生きていくうえで最も重要だ。食物や栄養について、系統だててきちんと学べるのは、学校でそれも家庭科の授業しかないと思う。

味噌作り・最終日

2009-12-24 17:09:23 | 
 今日で今年の味噌作りが完成する。作業は、
1、大豆を蒸す。(手で簡単に潰れるかたさ)
2、蒸しあがった大豆を、台に広げ、米麹を混ぜ合わせる。
3、これを、機械にかけてミンチする。(写真)
4、別の機械に移し、塩を混ぜる。
5、樽につめる。

 去年は、夕方までかかった。その覚悟で朝早く行った。作業を始めてまもなく、助っ人が来た。農協の婦人部長をしている彼女の旦那だ。完全定年になって、家にいるという。几帳面な人で、仕事が丁寧だ。黙って、ミンチの機械を動かしている。本当に仕事がスムーズにいっている。
 「うわ~、お父さん上手ね~」
 「やっぱり、男の人は違うわ」
 「お陰で今年は早く終わったわ、お父さんありがとう」
 「来年もお願いね!」
じいちゃんを上手に看取っただけあって、彼女はすごい。どうやったら、自分の旦那にあんなこと言えるのか?
 お父さんはまんざらでもない表情をして、
 「来年は、台の上をはく刷毛を持ってくるか」
かくして、来年も助っ人が来ることになりました。

味噌作り・3日目

2009-12-23 15:57:42 | 
 3日目の仕事は、保温器の中に入っている米麹のプレートの上下を入れ替えることだ。下にお湯を入れた容器があって電源で加熱している。それで、麹菌が気持ちよく増殖していくシステムになっている。プレートの場所をかえる。と同時に、麹のでき具合をみて、塊はスプーンでほぐす。

 二人に昨日言われた。
「30分もあれば出来る。あなたは遠いから、来なくていいわ」
というわけで、今日はお休み。お願いします。

 この加工場は、けっこう多くの人達が利用しているらしい。朝はまだ間っ暗いうちから、直売所に出すまんじゅう作りをしているという。時々他の人と会う。窓を閉めて作業して、湯気が立ち込めている。そのせいかどうか、壁にカビがーーー。入り口には、”衛生検査合格証”が何枚も貼ってあるけれど。
大丈夫なんだ。カビも一緒に共生しよう。
 

味噌作り・2日目

2009-12-22 19:46:50 | 
 今日の仕事は、
1、米を蒸して、麹菌をまぶして米麹を作ること
2、大豆を洗い、水に浸すこと
の二つだ。昨日から浸水してあった米をせいろに入れ、90分間蒸す。蒸しあがったご飯を作業台にあけ、人肌くらいの温度に下げ、麹菌を振りかけて混ぜ合わせる。それを容器に広げて、蒸しタオルをかける。(写真)これを27枚作り、保温器に入れていく。保温器の中で2日間かけて麹菌が増殖し、米麹が出来上がる。

 米を蒸している間に大豆を洗う。樽に大豆を入れ、水をたっぷりはった。2日かけて大豆は吸水しパンパンに膨らんでくるはずだ。

 朝8時半にはじめて12時には終わってしまった。農協の婦人部長している彼女は、外で働いたことがないが、手際がすこぶるいい。じいちゃんを看取り、旦那をあちこちの駅まで送迎し、主婦の鏡だ。味噌作りの年季もはいっているので、あとの二人は指図どおりにテキパキと動いた。去年は、3時ごろまでかかった。
終わったら、そのうちの一人が言った。
「去年は更年期でつらかったのよ」
え~、そうだったの。全く気がつきませんでした。

味噌作り・1日目

2009-12-21 16:25:26 | 
 農協の加工場で4日間かけて味噌作りをする。

 味噌作りは20数年前に友達から教わった。タッパーウェーアーの10キロの容器が、味噌の仕込みに具合が良いということで、始まった。その後は、”教え魔”だったから、あちこちで友達をまきこんで作った。もちろん、選択食物の調理実習でもつくった。ビニール袋で仕込み戸棚に置いていたら、戸棚中に味噌のにおいが漂っていた。米麹に塩を混ぜ、柔らかく煮て潰した大豆と合わせるのである。それを、空気が入らないように詰めていくのだ。作り方は極めて簡単で、材料も手に入りやすい。比較的やりやすい食品加工なのだ。

 5年前からは、農協の加工場で友達3人でやっている。そのうちの一人が作る美味しい米で麹を作るので、それは旨い味噌に仕上がる。大豆と塩は農協で買う。今年の大豆はよくない。
「今年は天候のせいで不作なんかね~。不良品や茎が沢山入ってる」
と言いながら、大豆袋の名前を見た。
「あれ~、この人の大豆じゃダメかも」
今年の大豆不良は栽培者の適当さが原因だったようだ。

 今日の仕事は米を水に漬けること。、米を7.5kgづつザルにあけ、自動米洗い機(写真)で洗った。機械に上から米を入れると、水と米がグルグルまわる。写真の口から出ているのは、米と水だ。2分位まわした。最後にザルで米を受ける。米を樽に入れ水をはった。9樽仕込む。
 1樽の分量は  米   7.5kg(5升)
         大豆  6kg(5升)
         麹種  15g
         塩   2.6kg
 これで、半年後には、26kgの味噌に仕上がる。