帆掛け舟

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少年使節と教会音楽

2018-03-31 13:45:10 | 小説追加稿

天正使節がバチカン・ヴェネチアで聞いた音楽
 
 私が天正使節の小説を執筆しているので息子が天正使節が訪れたころの教会の音楽CDを入手して持参してくれた。早速聞いてみたが、実にゆったりとしたテンポが胸中に沁みこみ、聞いているうちに何となく癒される。これは、まさしく精神を鼓舞し癒してくれる音楽だ。13~4歳の少年使節は、器楽演奏を習って帰国し、秀吉の前でも演奏して喜ばれたと言う。日本の戦国時代にヨーロッパ音楽を耳にすることも楽器を見たこともなかっただろうから驚いたに違いない。
 カンターテ・ドミノには、西洋音楽の源と言われる聖歌も入っている。作作曲家パレストリーナ(1525~1595)はイタリア音楽の父で、聖歌隊は男性のみだが、おそらく去勢した男性の声だろう。とても美しい女性のような高音の声である。
 もう1枚は、ヴェネチアの聖マルコ教会の音楽で、作曲家はジョバンニ・ガブリエリ(1553?~1612)で当時の街は豊かな財力を持っていたので大規模な楽団を持っていた。少年使節たちは、楽団の演奏の迫力におそらく驚き感動したであろう。
昔、ヴェネチアで牧師に教会の歴史説明を受けたことがあり、その中で「わが歴史のある教会の合唱団は、本物の聖歌隊でウイーンの少年合唱団のような営利活動はしない!」と誇らしく話されていたのを思い出した。
☆今秋刊行 
『黒マリア流転―千々石ミゲル異聞』
     幻冬舎文庫 安藤三佐夫著

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